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「ヨコシマはヨコシマらしく プロローグ(GS)」

なす (2008-03-10 23:55)
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え〜初めてのSS投稿です。お見苦しい点や原作とは違う点などあるかもしれませんがその辺はスルーして生暖かく見てやってください。
あと、若干?美神親子へのヘイトが入っていると思われる方もいらっしゃるかもしれませんのでご注意ください。


アシュタロスとの戦いが終わった後、横島は悩んでいた。ルシオラがいった「ヨコシマはヨコシマらしく」の自分らしさとはいったい何なのか、そして自分はルシオラの文字どうり命をもらって生き残ったがその価値が自分にあるかと。そんな事を考えていると気がつけば時間だけが過ぎていく日々を過ごしていた。

悩みながらも進級のために春休みまでの3学期一杯補習に明け暮れる毎日を惰性で過ごしていた。そんなある日のこんな会話が横島の人生に大きく影響することとなった。

「はぁ〜どうしたもんかなぁ〜」
「どうしたのよ横島君、最近元気ないわよ」
補習に進級が怪しい同級生を助ける、これも青春よね〜と付き合ってくれている愛子が心配そうに尋ねた。
「そうだ、愛子、俺らしいって言えばなんだと思う?」

「そうねぇ〜横島君といえば・・」

「言えば・・・?」身を乗り出しながら聞いた。

「覗き、赤貧、成功率0%のナンパ、煩悩ね」とあっさりと答えられた

「どちくしょ〜どうせそんなことだと思ったよ〜」と血涙を流しながら机に突っ伏した。

「でも、どうしてそんな事を急に聞いたの?」

「ある人にさ、俺は俺らしく居てほしいって言われたんだけど俺らしいってなにかなぁと思ってな」と滅多に見せない真剣な顔でどこか哀愁を漂わせながらしんみりと答えた。

「そうね、、横島君らしいといえば誰にでも分け隔てがないってことかな。私は妖怪、ピート君はバンパイアハーフ、タイガー君も獣人の血が混じってるんでしょ?でも横島君が居てくれたおかげでこうして人の中で青春を過ごせているんだもの。人が人でないものに対して同じように接してくれるのも横島君のおかげよ」

「そっか、ありがとな愛子。急に変なこと聞いてすまんかった。」

「じゃぁもう少し頑張って一緒に進級しましょう」


その日からしばらくして、横島の生活は以前とは大きく変わり始めた。


無事補習も乗り切り、進級の目処が立った3学期の終業式を終えたその足でバイト先の事務所に向かった横島は開口一番こう訊ねた。「美神さん、最近大きな仕事が入っていないと聞いてるので春休み中暫くバイトを休ませてもらっていいでしょうか?」

「ん、仕事も無いのに居座られてもバイト代もったいないからいいわよ」とやる気のない声が返ってくる。

「横島さん、どうかしたんですか?」と心配そうに訊ねるおキヌに笑顔で「いやぁ、折角の休みだしちょっとパピリオの顔でも見てこようかなと思ってね。そうだおキヌちゃん、もしよかったらお土産を選びに一緒に行ってくれないか?女の子の喜びそうなものよく分からなくって」

横島に誘われた嬉しさを隠しきれない様子でおキヌは美神の方を伺うと。
「どうせ今日は依頼も無いしいいわよ、おキヌちゃん」と嬉しい答えが返ってきた。


「さぁてと、これでお土産も全部買ったから後は行くだけだな。本当はここでお礼にって食事の1つでも誘うべきなんだろうけど・・・」

「分かってますよ、横島さん先月は補習であまりバイト出来なかったもんですしね。でも少し元気になったみたいで良かったです」と微笑むおキヌに
「まいったなぁ全部お見通しかぁ。やっとぼんやりと進むべき方向が見えてきたって所でさ、今回も老師達に相談してみようかなぁと思ってね」と思わず苦笑いをしながら答える。

「もし、私が手伝えることがあったらいつでも言ってくださいね。私にも横島さんの目標のお手伝いさせて下さい。」と顔を真っ赤にさせながら呟く姿は傍から見たら初々しいカップルにしか見えない2人であった。


ヨコシマはヨコシマらしく プロローグ


丁度横島とおキヌが初々しい買い物をしているその時間、ナルニアに産後間もない美神美知恵の姿があった。

騒乱の後始末が片付くか片付かないかのうちに誰にも告げず来たのは、情報統制により真相は明かされないままとなっている事を横島忠夫の両親にだけは真相を話す必要があると思ったからである。それは一種の贖罪のつもりであった。

美智恵の前にいる横島の両親はだまって最後まで俯きながら話を聞いているだけであった。
全てを話し終えると

「それで全部か?」と俯いたまま百合子が尋ねる

「はい」と美智恵が答えると百合子はそれまで俯いていた顔を静かに上げた。
百合子に美智恵は今までに魔族から与えられた以上の圧力を感じ「あなた方の息子さんに申し訳ないことをした、出来る限りの償いはさせて頂きたい」と考えていたセリフを告げることが出来なくなってしまった。

「あんたは、自分が出来なかった世界と大事な娘との選択を私の息子に自分のことを命がけで愛してくれた女性と世界の選択をさせたんか、息子の相手は私らにとっては娘も同然や、私らの娘と世界の選択を息子にさせたんか!」

と段々と押さえきれなくなったか声が大きくなり、最後は立ち上がり叫ぶように告げた。大樹が立ち上がり百合子の肩を押さえながら何処からか振り絞ったような声で

「美人とは仲良くが私のモットーだが、あなたに対してそれを適応させることは出来そうにありません。押さえが利くうちに私たちの前から姿を消してください。これ以上目の前に居られると何をしでかすか分かりませんので。。」

と振り絞るようにいった後、目の前の机に拳を叩き付けるとドカ!という音とともに机は2つに割れた

美智恵には黙って立ち去るしか選択肢は残されていなかった。

美智恵が立ち去った後、大樹と百合子は抱き合って静かに泣いた。しばらくして大樹が静かにつぶやいた。
「なぁ百合子、俺たちの息子は知らない間に命がけで女性に愛されるいい男になってたんだな」
「そうね、私とあなたの息子ですから私たちはいい息子を持って幸せね」と静かに答えた。
「じゃぁ、その息子に救われた俺たちは息子にも幸せになってもらわないとな・・」

そういうと、徐に電話をとりどこかへかけだした。数回の呼び出し音の後に誰かが出るとこう告げた。「クロサキ君、私事で申し訳ないが私と百合子の名前で使える全てのルートを使って私の息子とその関係者の情報を可能な限り集めてくれ。そう、横島大樹と百合子の使える限りのコネを使ってくれて構わん。たのんだよ」

こう告げ電話を切ると立ち上がりキッチンからワインとグラスを2つ持ってきて「今夜は2人で昔話をしよう」と大樹が告げると百合子は何処からか昔のアルバムを取り出してきた。そしてその夜ナルニアの横島家の明かりが消えることはなかった。


日本に戻る機中で先ほどの対談を思い返していた。あの反応は予想以上に凄まじいものがあった。正直、令子のことだけに集中してた為周りの事に気がまわらなすぎた。贖罪どころかまだ私たち親子にとっての戦後はやってきていないのだと。

美智恵は帰国後、早速オカGに戻り書類を2,3作ると隣の娘の事務所へ向かった。

人工幽霊一号「オーナー、美智恵様がお見えです」

「あら、何かしら最近大型案件が少ないから美味しい話でも持ってきてくれたのかしら、、通して頂戴」


「令子、他の所員は今いるの?」

「いきなりどうしたのよ、横島君暫くお休みだしもおキヌちゃんも今は出かけていて居ないわよ」

「丁度良かったは直ぐに去年と今年の帳簿を出しなさい!」

「な、何よ急に、帳簿だ何てママとはいえどもこの事務所のオーナーは私よ!」

「いいから、急いで出しなさい!!」

「ママとはいえども訳もなく見せるわけには行かないわ(ママに見せたら脱税してるのばれちゃうじゃない)」


美智恵はイライラしながらも諦めたようにこう告げた。

「あなた、横島君にいくら給料払ったことになってるの?それからこの前の究極の魔体に掛けられた国連からの報奨金ちゃんと渡したの?」

「報奨金は所長の私と所員である横島君が倒したんだから当然、事務所の収入じゃない、何で横島なんかに払わないといけないのよ!」

「はぁ、やっぱり渡していないのね・・・あのね、あれは倒した人に支払われたのであって事務所に依頼して倒したわけではないのだから個人に支払われるに決まってるでしょ!それに給料も時給255円なんて最低賃金以下で帳簿をつけてるわけないでしょう、あなた横島君の両親がどんな人だか分かってるの?」

「何でそこであいつの両親が出てくるのよ!あいつは私の丁稚だしあいつが納得してる時給なんだから!ちゃんと説明してくれないとわからないわよ」


美智恵はこめかみに手を当てながら大きくため息をついてナルニアでの事を説明し敵に回してはいけない2人のことを伝え、自分達の戦後はまだやってきていない事、敵に回すには強大な相手であることを伝えたのであった。

「だから、あの2人に追求されないようにちゃんと状況整えないといけないのね、確かにあの両親は凄腕の商社マンと元伝説のOLらしいから隙を見せるわけには行かないわね。分かったは、横島君に払ったことになっている給料はこの口座に入れてあるので、ここに報奨金も入れておけばいいのね」といいながら残高2億の預金通帳と印鑑を隠し金庫から取り出した。

「で、あなたは支払われた10億のうちいくら振り込むつもりなわけ?」

「1億くらいでいいかなぁと思ってるんだけど(本当は1円だって渡したくないけど、給料とあわせて3億!痛すぎるわ。。。)」

「あなた!4億は入れておきなさい!(はぁこの子は、、、、)」

「で、あとは・・」

「マ、ママまだ何かあるの?(これ以上損できないはよ!ただでさえ美味しい仕事が少なくなっているのに)」

「GS免許よ、見習い修了の書類持ってきたからこことここにサインしなさい」

「なんでよ!あいつはまだまだ見習いよ!私の丁稚なんだから」

「あのね、未成年の見習い免許の人間を国連機関が潜入捜査に使ったなんて事が知れたらどうなると思ってるの、ただでさえ貴女の暗殺を強引に撤回させたりして風当たりが強いのに、未成年なのはどうしようもないけど免許だけでも何とかしないと不味いでしょ。それに彼は100件どころじゃない除霊件数をこなしているはずよ?いい加減認めなさい、書類を整えている間ちょっと根回ししておくから」こういうと携帯電話を片手に部屋の外へ出て行った。

「はぁ〜何でこんな事になったのよ、6億も損するし見習い扱いも出来なくなるし、、、、」とぶつぶつ言いながら書類を書き上げると美智恵がため息をつきながら戻ってきた。

「思っていた以上に強敵ね、六道のおば様に見習い期間の修了書類の日付を潜入前のバックデートをお願いしたら、この件はGS協会全体のスキャンダルになりかねないので協力するけれどこれ以上は政財界ともに探りが入ってるから無理だって言われたわ」


こうして妙神山を登山中の横島があずかり知らぬ所で事は大きく進んで行くのであった。


-あとがき-

初めての投稿のため今後の創作ペースに不安はありますがマイペースで完結目指してやっていきたいと思います。
また、多くの方の投稿を読ませていただいておりますので無意識のうちに似たような表現がでてしまうかもしれませんが、その際はご指摘いただければ順次改定させていただきます。

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