インデックスに戻る(フレーム有り無し

▽レス始▼レス末

「魔神様の恋 外伝2(GS)」

ラムダ (2008-02-13 23:13)
BACK<

 みなさん、こんにちは。
 芦原ベスパです。
 今日は、私の一日を紹介したいと思います。


 PiPiPiPiPiPiPi!!
「ん……朝……?」
 ちょっとうるさい目覚ましの音で、私は起きます。
 手を伸ばして目覚ましを探り当て、音を止める。
「六時半……眠い……」
 上半身を起こして、時間を確認すると、しばらくボーっとするのが日課です。
 私の鼻に届いてくる香ばしい匂い。
「朝ごはん……。お姉ちゃんの朝ごはん美味しい」
 私はそう呟くと、二階建てベッドの一番上から備え付けの梯子を使って、うんしょうんしょと降りる。
 ふと、下のベットに寝ている妹のパピリオを見る。
「パピ…もうお菓子食べれないでちゅ……。でも、ハンバーグなら……ムニャムニャ」
 大きく口を開け、はしからよだれを垂らしながら、幸せそうな夢を見ているパピリオ。
 でも、そろそろ起きないと、ご飯に間に合わない。
 そうなると、お姉ちゃんに迷惑をかけちゃう。
「パピリオ、起きて。朝よ……」
 私は、パピリオをゆすって起こしてみる。
「う〜ん……イチゴ…パフェ……」
 ダメ…失敗……。
「パピリオ……朝ごはん、ハニートーストよ」
「ハニートーストッ!!」
 私がパピリオの耳元で、そう呟くと、飛び起きる。
「ハニートーストはどこでちゅか!?」
 きょろきょろとあたりを見回すパピリオ。
「……夢よ、パピリオ。今日の朝ごはんは…焼き鮭とお味噌汁」
「夢でちゅか……」
 悲しそうにうなずくパピリオ。
 ごめんなさい。でも、こうしないと貴方はおきないから……。
「でも、ルシオラちゃんのご飯は美味しいから、いいでちゅ!早くいくでちゅよ、ベスパちゃん!!」
 そういって、私の手を握り、ぐいぐい引っ張っていくパピリオ。
「待って、パピリオ……」
 私は転びそうになりながら、パピリオに手を引かれて階段を下りる。


「ふんふんふ〜ん♪」
 リビングに行くと、お姉ちゃんが鼻歌交じりにおかずと食器を並べている。
「ルシオラちゃん、おはようでちゅ!」
「お姉ちゃんおはよう……」
「はい、おはよう!さ、早く顔を洗ってお着替えしてらっしゃい」
「「はい(でちゅ)」」
 私とパピリオは歯を磨いて、顔を洗うと、自分達の部屋に戻って、着替えをする。
 パピリオは濃紺の幼稚園の制服を。
 私は、黄色いトレーナーとチェックのスカートに着替える。
 そして、りぼんを取り出すと、長い金色の髪の毛をまとめてポニーテールにしようとするけど、うまくいかない……。
 私はリビングに行くと、お姉ちゃんを探す。
「どうしたのベスパ?」
 私は、お姉ちゃんの声に振り返る。
 そこには、お父さんを引きずるお姉ちゃん。
 お父さんは気を失っているようだ。
 また、起こしにきたお姉ちゃんに飛び掛ったんだろう。
「お姉ちゃん、リボン縛って……」
「はいはい、今日は?」
「ポニーテール」
 お姉ちゃんは、私の手からリボンを受け取ると、手早く髪の毛をまとめてポニーテールにしてくれる。
「はい、お仕舞い!さ、ご飯食べましょ!!」
 私とお姉ちゃんとパピリオは、自分達の席に着くと、ご飯をよそって食べ始める。
 お父さんは放置。そろそろ会社の人が迎えに来るから、その人に起こしてもらおう。


「さ、学校に行くわよ、ベスパ」
「……うん」
 ランドセルを背負い、私はお姉ちゃんの手を握る。
「パピリオ、とりあえず、お父さんを起こしてね。起きなくても幼稚園のバスが来たら、ちゃんといくのよ」
「はいでちゅ!」
 パピリオの元気な返事を聞くと、私たちは学校へと向う。
「ルッシーおはよう!」
「おはようルッシー!!」
「おはよう、良子、博美」
 お姉ちゃんに声を掛けてくるショートヘアとロングヘアのお姉さん。
 最初に声をかけてきたのがショートヘアの中野良子さん、後に声を掛けてきたのはロングヘアの只野博子さん。
 二人とも、お姉ちゃんのお友達。
「おりょ?今日はベスパちゃんも一緒なんだ」
「ベスパちゃんおはよー!」
 二人が私に手を振りながら、挨拶してくれる。
「……おはようございます、良子お姉さん、博子お姉さん」
 私は、ちょこんと頭を下げて挨拶する。
「いや〜ん!もう可愛い!!」
「本当!こんな妹欲しい!!」
 そういって二人が、私に抱きついてくる。
「お、お姉ちゃん達苦しい……」
「ちょっと!人の妹に抱きつかないでよ!!」
 そういって、お姉ちゃんが二人を引き離して、助けてくれる。
「だってー」
「凄く可愛いんだもん」
「「ねー!」」
 だからって、抱きつくのは許してください。苦しいです。
「よう!ルシオラ、中野、只野おはようさん!!」
「「「よ、横島君!!」」」
 赤いバンダナを巻いたお兄さんが挨拶してくる。
 確か、最近お姉ちゃんのクラスに転校してきた、横島忠夫という人だ。
 それにしても、なんで驚いているんだろう?
「な、何で驚いてるんだよ」
「だって……」
「いっつも遅刻しているのに」
「今日に限って、こんなに早いなんて……」
「「「天変地異の前触れ!!」」」
 お姉ちゃん達が声を揃えて、そういう。
「何で、久々に早起きしてみれば、そんなこといわれなあかんのや!……ん?」
 横島というお兄ちゃんが、私に気付いた。
「ルシオラ、この子は?」
「ん?ああ、妹のベスパよ。ほら挨拶なさい」
「あ、芦原ベスパです……」
「おう!俺は横島忠夫、よろしくな!」
 そういって、お兄さんは笑いながら、私の頭を軽く撫でてくれた。
 私は、なんとなく恥ずかしくなって、お姉ちゃんの後ろに隠れる。
「な、何か嫌われてるのか……」
「ベスパは人見知りなのよ」
「そうなのか」
 その後、私とお姉ちゃん達はお話をしながら、学校へ向いました。


 授業が終わるり、みんな下校していく。
 それぞれ、友達と一緒に帰っていくけど、私は一人。
 いつもはお姉ちゃんが一緒だけど、今日はお掃除当番で遅くなるから私一人で帰る。
 本当は、私も友達と一緒に帰りたいけど、クラスのみんなとはちゃんとお話したことがない。
 人見知りする性格をどうにかしなきゃと思うけど、話そうとすると恥ずかしくて何も言えなくなっちゃう。
「……お友達欲しい……」
 私はそう呟き、足元にあった小石を蹴飛ばす。
「じゃ、俺が友達になろうか?」
 ふいに後ろから声がかけられ、私は後ろを振り向く。
 そこにはお姉ちゃんとクラスメイトの横島お兄さん。
 お兄さんはニコニコとお日様のような、笑顔を浮かべながら私に近付いてくる。
「ベスパちゃん、クラスにお友達いないんだって?ルシオラから聞いたぞ」
 そういって、お兄さんはかがんで私と同じ目線になる。
「友達ってのは、自分から話しかけないと出来ないぞ?」
「……恥ずかしくて…お話できない……」
「そっかー、でも今、俺と話しただろ?」
 お兄さんの問いかけに、私はこくっとうなずく。
「じゃ、簡単だ。みんなに、友達になってくださいって、勇気を出して言えば、友達になってくれるさ。だってベスパちゃん、可愛いんだから!」
 そういって、お兄さんは朝と同じく、私の頭を撫でてくれた。
「さ、勇気を出していってごらん?」
「わ、私と……友達になってください」
「おう!よく出来たな!!」
 私は消えそうなくらい小さな声でそういうと、お兄さんは元気よく返事をしてくれた。
 そして、またやさしく頭を撫でてくれる。
 なんとなく、お兄さんに頭を撫でられると、胸が暖かくなってきもちいい。
 その時、お兄さんの後ろに、お姉ちゃんが現れる。
 しかもこめかみの辺りをひくつかせながら……。
「よ〜こ〜し〜ま〜く〜ん」
 底冷えがするような声。
 お姉ちゃんがこんな声を出すのは、本当に怒っているときだ。
「ル、ルシオラ!」
 お兄さんの顔が恐怖に染まる。
「今日、掃除当番さぼったわね……。その上、私の妹を口説くなんて、いい度胸してるじゃない」
 そういって、お姉ちゃんは右手を握り締める。
「お、落ち着け!掃除当番をサボったのは謝る!だけど、ベスパちゃんを口説いていたわけじゃ……!!」
「問答無用!!」
「ぐべっ!!」
 お姉ちゃんのボディーブローを受けて、お兄さんは変な声を上げて倒れた。
「さ、ベスパ!帰るわよ!!」
「ま、待って……お兄さんは…」
「いいの放っておきなさい!あんなのといると、頭の中腐っちゃうわよ!!」
 私は、お姉ちゃんの誤解を解こうとしたのだけど、頭の先まで怒りに染まっているお姉ちゃんには何をいっても無駄だった。


 翌日、いつも通り登校した私は昨日、横島お兄さんに言われたとおり勇気をだして、近くの子に話掛けてみる。
「あ、あの……お友達になってください!」


おまけ
 翌日、ルシオラのクラスでは、横島が彼女の妹に手を出したという噂で持ちきりだった。
 しかも、ルシオラとの三角関係というおまけつきで。
「口説いてたんじゃねー!大体、誰だ!俺とルシオラが付き合っているなんて、そんなデマ流したの!!」
 横島の叫びに、スススっと出てくる二人組み。
「中野良子で〜す!」
「只野博子で〜す!」
 二人はまるで、戦隊もののようなポーズを取る。
「壁に耳あり!」
「障子に目あり!!」
「ちょっとしたことでも大きくし!」
「面白おかしく広める伝道師!!」
「「二人はゴシップ!!」」
 二人の息はぴったり、後ろで爆発があれば、それこそ正義のヒーローの登場場面のようだ。
「そう、あんたたちだったのね……」
 ゴシップと名乗りを上げた二人の後ろにゆらりと現れる、芦原ルシオラ……。
「「ひっ!!」」
 その姿におびえるゴシップの二人。
「……覚悟は完了済みかしら?」
「「のぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」」
 この日、このクラスは全員思った。
 ルシオラを怒らすなと……。


あとがき
 本編が中々いいストーリーが浮かばないのに、外伝のほうはさくさく浮かんでくるラムダです。こんばんは。
 あーうまくいかない。
 がんばらないと……。
 納得できるものが出来るまで、もうしばらくお待ちください。

レス返し

sinkingさん
>貴方は私を萌え殺す気かっ(笑)
 そんな気はさらさらないんですが(笑
>これからはベスパ&ルシオラ教にするか……
 布教活動がんばってください!

ただ今弾切れ中さん
>それにしても、ルシオラとべスパがかわいい……
 これからはルッシーも萌え路線で行きます(オイ

通りすがりの六世さん
>横島とルシオラの幼馴染フラグ?
コレなんてエロゲ?
 作者も書いているうちに、こんなになってしまいました。

木藤さん
>こうなると、横島クンの芦原家初訪問イベントが楽しみですな。
 作者自身も楽しみであります!

Loadingさん
>ニヤニヤが止まらないwww
なんというルシフラグ
 ルッシーフラグ……このまま死守できるかな(オイ

ももさん
>このまま横ルシは王道のイベントをこなしつつ自覚の無いバカップルに(ぉ
 なるかも知れないです(笑
>この立ち位置どっかでみた気が…ああ、原作の愛子に似てるような似てないような
 ああ、言われてみれば!

紅蓮さん
>べスパちゃんがメチャクチャ可愛い!
手をつないで起きて来たあげく、ツインテールとな!!?
何この最萌え生物!!!
 何でしょうね、この萌え生物は(笑
 すでに、作者でも分からなくなってきております(笑

BACK<

△記事頭

▲記事頭


名 前
メール
レ ス
※3KBまで
感想を記入される際には、この注意事項をよく読んでから記入して下さい
疑似タグが使えます、詳しくはこちらの一覧へ
画像投稿する(チェックを入れて送信を押すと画像投稿用のフォーム付きで記事が呼び出されます、投稿にはなりませんので注意)
文字色が選べます   パスワード必須!
     
  cookieを許可(名前、メール、パスワード:30日有効)

記事機能メニュー

記事の修正・削除および続編の投稿ができます
対象記事番号(記事番号0で親記事対象になります、続編投稿の場合不要)
 パスワード
    

PCpylg}Wz O~yz Yahoo yV NTT-X Store

z[y[W NWbgJ[h COiq [ COsI COze