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!警告!インモラル、バイオレンス、男女の絡み有り
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「娯津郷酒「妓」(GS)」

雨男 (2008-01-25 22:03)
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 こくり、と小竜姫の口内から嚥下されたその『毒』は細い喉を抜け、臓腑に達した。
 各種臓器に瞬く間に吸収された『毒』は幾秒もせぬうち血管を通して広がり、彼女の全身を犯した。


 その瞬間、小竜姫のささやかな胸の奥で

 ―――ドクン

 と、一際大きく心の臓が跳ねた。


「―――え?」


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                       娯津郷酒『妓』


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 思わず服の上から自分の心臓を確かめるように手を伸ばす小竜姫
 ちなみに、現在小竜姫がどてらの下に着ている物はいつも来ている胴着、彼女の神様としての服装だ。

「ドうかしましたカ?」

 狂笑を上げそうになる心情を何とか押さえ込み、横島が尋ねる。

「・・・・・・いえ、その、なんというか・・・・・・不思議なお酒ですね。
 少し飲んだだけで全身が・・・・・・んっ」

 対して、自分の身に起こりつつある異常を堪えようとする小竜姫。
 だが、それでも頬はみるみるうちに紅潮し、唇から漏れると息は熱を帯びていく。

「私、これでも酒精には強いと自負していたのですが・・・・・・。
 どうやらこのお酒とは相性が悪いようです」

「・・・・・・それはザンネンですネー」

 秒単位で変化していく小竜姫の姿を脳内に焼き付けつつ適当な返事を返す横島。
 その顔には最早隠しきれないほどの邪気が満ち溢れていた。

 最も、常日頃から邪気に満ち溢れた横島を見ている小竜姫にとっては危機感を覚えるものではなかったが。

「お恥ずかしい限りです。
 せっかくの名酒に申し訳が無いのですが・・・・・・、このお酒は薄めて少しづつ頂くことにしますね」

 コタツの上に置かれた瓢箪を手に取り、立ち上がろうとする小竜姫。
 その足取りは怪しく、フラフラと危なかっしい事この上ない。


 コタツを出てたった五歩。
 くらり、と小竜姫の華奢な体が斜めに傾ぐ。


(あ、・・・・・・だめ)


 思考は倒れる自分を知覚しているのに手足に力が入らない。
 小竜姫は無様に倒れる自分を想像しつつ、受身は取れるかな? と考えたところで―――


 がしっ


 ―――と、正面から横島に抱きかかえられた。

「・・・・・・横島さん」


 いつのまに、とか、すみません、とか。
 そんな当たり前の感想が思い浮かぶほど今の小竜姫様の状態は軽いもんじゃない。


(おとこのひとの・・・・・・におい)


 不覚にも横島の胸に抱かれた小竜姫は飛び退ることも忘れて服に染み付いた匂いを鼻腔から感じていた、
 そしてもっとと言わんばかりに、横島自身が放つ雄の匂いをささやかな胸いっぱいに吸い込む。


 その瞬間、とくん


 と小竜姫の中心・・・・・・、お腹の下あたりで何かが蠢いた。
 不思議と嫌では無いその感覚に戸惑いつつも小竜姫は横島に抱かれている自分の現状を思い出し、


 もう一度大きく、深呼吸した。
 まるで甘えるように、横島の胸板に顔を押し付けて・・・・・・。


(あ・・・れ?)


 おかしい、今自分は横島さんを突き飛ばそうとした。
 した筈なのに、なんで私は逆に横島さんに抱きついているのだろう?

 なんで私は横島さんの匂いを嗅いで安心しているのだろう?

 なんで私は男の人の匂いでこんなにも興奮しているのだろう?


 小竜姫の思考は今、混乱の極みに到達しようとしていた。
 しかし、それでも小竜姫には「危機感」というものが無かった。


 無論、その原因には理由があった。


 この話の少し前の事となるが・・・・・・一度、小竜姫は横島の自分関係について考えてみたことがある。

 別になんてことの無い、退屈を紛らわせるだけの思考。
 自分にそう言い聞かせながら小竜記は想像を膨らませてみた。


 自分にとっての横島を・・・・・・。


 まず、武門において子弟の関係は家族に匹敵する絆だという。
 その点において小竜姫は横島を家族とは見なせないだろう。

 彼は確かに愛弟子といって憚り無い存在だが数ヶ月に一回のペースで訪れる横島を家族とみなす事は難しかった。

 だが、ただの知り合いでも友人というわけでも無い。
 横島を荷物持ちの頃から知っている小竜姫としては、今の立派な横島の姿は自分の指導の賜物である
 そんな自負が幾らかはあった。

 稀に現れる修行者に横島忠夫の評判を聞くのが小竜姫のささやかな楽しみとなっている事も多少、自覚していた。

 家族でもなく、知り合いでも、友人でもない。
 あえて例えるのならば、偶に訪れる出来の悪い親戚の男の子。といった感じだろうか?

 我ながら遠回しな表現だと苦笑しつつも、その想像は的外れなものではないなと小竜姫は感じていた。

 「出来の悪い親戚の男の子」に支えられている。

 その微妙に肉親に近い感覚が小竜姫に危機感を覚えなかった理由である。


 もっとも、当の横島に「男の子」という生温い表現が当てはまらない事は考えもしなかった。


 くいっ

 横島の胸板に顔を埋めていた小竜姫のあごを横島の指先が優しく持ち上げる。
 抵抗する事すら儘ならない小竜姫は間近にある横島の顔を認め、そして――

「んっ」

 キスを許した。
 たった一秒にも満たない、啄ばむ様な口付けを小竜姫は驚愕と共に受け容れた。

(え? ・・・・・・え? え?)

 眼を瞑るなどという考えは露ほども浮かばず、横島の顔が近づいてから離れるまでを呆と見送る小竜姫。


「・・・・・・小竜姫様」

「・・・・・・は、い。・・・・・・・あれ、・・・・・・え? 今、せせせせっぷんを・・・・・・?」


 念願の小竜姫様の唇を奪い、感極まったような横島の声に少しだけ理性を取り戻す小竜姫
 それでも、媚毒に犯され、体の自由を熱に奪われた小竜姫には抵抗を選択する事は叶わなかった。


 対して、横島の心境は? と言えば冷静に燃え上がっていた。


(甘い、やらかい、良い匂い!)

 全神経を集中した唇に感じた「味」に脳を焼き尽くされながらも、

(小竜姫様はまだ混乱しとるな・・・・・・酒の力か? つーか、あの酒は惚れ薬というよりも媚薬に近いみたいだな・・・・・・。
 まぁ、結果が変わらないのなら問題無し。このまま攻め倒す、押し倒す!)


 相手の状態を観察し、冷徹に次の一手を選択する。


 横島の行動は素早かった。
 小竜姫を支えていた右手を使い、彼女の頭をしっかりと固定する。


 もちろん、逃げられない為に・・・・・・。


「横島さ・・・・・・んんっっ!!」

 再び小竜姫の唇に喰らいつく横島。
 しかし今度はフレンチキスなんて軽いものでは無い、所謂ディープキスと呼ばれるものだ。

 小竜姫の僅かに開いた唇の隙間に瞬時に滑り込む横島の舌。
 加減無く、停滞無く、小竜姫の咥内を犯す。


 舌を絡め取り、唾液を交換し、歯をなぞり、裏頬を撫で上げる。


 小竜姫も咥内に侵入してきた異物に戸惑い、横島の舌から逃れようと抵抗の意思を見せた
 が・・・・・・それも最初だけ、味覚を横島という雄一色に染め上げられた小竜姫は抵抗することも忘れてその侵食を受け容れる。

 否、ただ受け容れるだけでは無い。
 ある程度横島の動きに慣れた小竜姫は己の舌も動かし、積極的に舌と舌の交わりを実施する。

「・・・うんぅ・・・・・・ちゅぅ。ふぁ・・・・・・うぅん・・・・・・ぷぅぁ・・・・・・んぁ・・・・・・」

 チュプ・・・・・・クチャ、クチュ・・・・・・・・・・・・チュッ、チュクッ

 小竜姫から甘い吐息が漏れるたびに部屋に軽い水音が流れる。
 いつの間にか小竜姫の腕は横島の服をしっかりと掴んでいた、まるで離さないとでも言わんばかりに強く、掴んでいた。
 その顔は漏れ出た二人分の涎によってデコレートされ、いっそう淫靡な雰囲気を醸し出していた。


 およそ一分、小竜姫の咥内を味わい尽くした横島がゆっくりと舌を引き抜き顔を離す。
 当たり前のように二人の唇と唇に涎の橋が架かり、千切れる。


「は・・・・・・ぁ、・・・よこ・・・・・・・しま、さん?」

 何故こんなことを? そう、小竜姫の濡れた瞳が横島を問いただす。


 対する横島は簡潔に答えた。
 今のディープキスで横島の蛮行も終わり、と安心している小竜姫の瞳を極至近距離に捉えて言い放った。


「小竜姫様、好きです」


「・・・・・・え?」

 小竜姫の胸の奥で、熱の為に鼓動の早まる心臓がいっそう高く跳ねる。

 横島が伝えた言葉の意味を理解出来ない小竜姫が不理解の声を上げる。
 無論横島は、いちいち質問に答えるほどのぬるさは持ち合わせていない。

 只簡潔に、自らの用件だけを伝えた。


「だから、小竜姫様を抱きます」


 どくん、とその瞬間更に嬉しそうに跳ねる小竜姫の心臓

「え?」

 今度の小竜姫の声には不理解の色は無い、単純にその言葉の内容を理解した驚愕を表した声。
 それでもやっぱり、横島は止まらなかった。

「行きますよ」

「え? ・・・・・・ひぁっ!・・・・・・横島さんっ!?」


 開始の言葉と同時に横島は動いていた。


 瞬時に小竜姫の背後に回りこんだ横島は、胸板でふらつく小竜姫の背を支えつつ
 自由になった右手を開いた胸元に滑り込ませ、左手を下腹部の帯の所へ持っていく。

「つっ!」

 瞬時に和装の襟と襟の間に横島の指先が侵入し、さらしの巻かれた小竜姫の小振りな胸に到達する。

「よっ、横島さん!」

 漸く、自分の置かれている危機的状況に気づき始めたのか、声を荒げて真剣に抗議する小竜姫
 先程までのぼうっとした様子とは打って変わり、その眼には理性の色が強い。

 流石は小竜姫、酒の力だけでは殺しきれない理性、正しく武神の鑑だ。

 もっとも、そんな小竜姫だからこそ乱すのが楽しい。
 胸の奥底で燃え上がる情念を感じ、横島の顔に笑みが浮かぶ。


 酒の力では足りないというのなら、まだ小竜姫の理性が残っているのならば、其れを壊すのは己の役目とでもいう風に


 腕の中で暴れようとする小竜姫に対して横島は、

 コリッ

「あぁっ!」

 さらしに守られた胸部、その淫豆を刺激することで答えた。

 きつく巻かれたさらしの上からという状況にも関わらず小竜姫の反応は良好。
 横島の推測が正しければ恐らくは酒に含まれた「媚毒」の賜物だろう。

 苦労した甲斐があった。
 と小竜姫の後頭部に顔を埋め、小竜姫の毛髪の匂いを堪能している最中の横島は思った。

「よ、よこしま・・・・・・んっ。やめて・・・・・・下さい」


 コリコリと断続的に送られてくる刺激を無視して、でも出来なくて、声に色が混じる小竜姫


 しかし抵抗しようにも何故か体に力が入らない。

 まるで、人間の少女にでもなったかのような非力さ。
 おかしい、横島さんに抵抗できないのは酔っているから?

 それとも、本心では横島さんにそういう事をして欲しいと思っているから?

 『娯津郷酒』の効能を知りえない小竜姫は不安定な己の状態に説明をつける為にその可能性を考えた。


 ・・・・・・考えてしまった。

「んっ、あ・・・・・・はぁ、ん・・・・・・・んぁ」

 先程と同じく、口から熱を漏らさぬように抑えられた喘ぎ声。
 しかし、それでも先程とは何かが違っていた。

 零れた吐息に含まれる僅かな喜びの成分


 そして、研ぎ澄まされた横島の感覚は当たり前のようにそれを見逃さない。

「・・・・・・小竜姫様」

 まるで恋人を慈しむ様にうなじに口づけをする横島。
 あくまでも優しく、小竜姫を安心させる為の動き。

「・・・・・・・よこしま、さん」

 あまりにも経験が少ない小竜姫にそれを堪えろというのも無理な話。
 小竜姫には自覚はなくとも、その重心はより深く横島に預けられて行く。

 好期

 安心しきった小竜姫に好期を見出した横島は待機させていた左手を素早く、複雑に動かす。


 するり、と小竜姫の帯が解かれ、併せてズボンと合わせたようなゆったりとした胴着の下の袴の部分が畳の上に落ちる。
 神業としか表現できないような横島の指の動きが僅か数秒で小竜姫の帯と袴を「開錠」したのだ。


「ふぇ?」


 小竜姫が急に涼しくなった下半身にとろんとした視線を向ければそこには自分の素足と・・・・・・可愛らしい綿パンツ。

 ビクンと硬直する小竜姫、その微妙な動きがなんとか形を保っていた上の着物を崩す。
 胸の前で重なっていた襟が乱れ、真っ白いさらしを露にする。

「きゃっ」

 甘い悲鳴を上げる小竜姫。
 流石に羞恥心が残っているのか、暴れようとする小竜姫の動き
 そしてそれを横島がそれ以上の衝撃で抑止する。

 つつ、と小竜姫の桃尻に指を這わせる横島。

 効果は抜群、生肌と綿パンツの境界を妖しく撫で上げる横島の動きに、小竜姫の背筋がピンと伸びる。

「ひ」

 怯えたような小竜姫の声。
 間をおかずに緊張に固まる小竜姫の尻への愛撫を開始しする。

 人差し指で肌と下着の間に隙間を作り、一気に侵入。
 手のひら全体を使って小竜姫の生肌を堪能すること数秒、今度は掴むようにして小竜姫の柔らかさに悦に入る。

 横島の攻めに抵抗することを諦めたのか、目を瞑って耐える姿勢に入った小竜姫。


 それならば、と笑みを深める横島
 小振りな胸の愛撫も再開する。
 まず、尻への愛撫に集中している小竜姫に気づかれぬ様に指先にだけ展開した『栄光の手』を使いさらしを鋭く切り裂く。

 はらりと舞い散るさらしの残骸。
 その下から現れたのは淡く紅潮した美しい肌に紅く染まった乳首

「ん」

 圧迫感の無くなった胸部に小竜姫の吐息が漏れる。
 それでも、眼を開かないのは意地か、恐怖の為か、横島には判別できなかった。


 ただ、その頑なな姿勢が蕩けたときの事を思い、横島の胸は邪悪に高鳴った。


「ん、ん、・・・・・・んぁ、・・あぅ・・・あっ・・ふぁ、・・・・・・ひっあ! あっ!」

 胸部と臀部に繊細極まる愛撫を受け、徐々に声を昂ぶらせる小竜姫。
 やはり『娯津郷酒』の力か、生娘の筈である小竜姫が開発された女の様につぶさに反応を示す。

 尻の割れ目に指を這わせれば、


「・・・・・・あっ、駄目っ、そん、んっ、ふぁっ」


 起立した乳首をこねくり回せば、


「んんっ、いぁ、はっ、んっ、んぁっ! んにゅ!」


 真っ赤に染まった耳を甘噛みすれば、


「・・・・・・・・・っ!! ん―――――ぁぁぁっ!」


 情色一色


 少し前まで団欒とした空気が流れていた和室に今やその名残は無い。
 ただ、淫靡で退廃的な臭気が部屋の隅々まで蔓延っていた。


「―――はっ!――ひぃ!っあぁ! んあっ、はぁっ、やっ、くぁ、きゃ、んんっ」


 ついに秘裂にまで達した愛撫に狂ったように嬌声を上げる小竜姫
 それでも、いや、だからこそなのか、小竜姫の瞼は一層強く閉じられていた。

 何かに耐えるように、最後の一線を守るように・・・・・・。
 勿論、横島もそんな小竜姫を切り崩そうと時に優しく時に激しく、愛撫を続ける。


 ちぅっ、ちゅぅ、くちゃっ、ぴちゅ、くちゅっ、ちゅちゅっ


 響く水音は秘部から漏れでた愛液が横島の愛撫によって掻き回された音だ。
 既に小竜姫がお気に入りの下着はぐしゃぐしゃに濡れそぼっている。


 かすかに透けた下着が横島の淫猥な指の動きと彼女の秘部の形を憚らずに晒していた。


「きゃぁっ、んぅぅ、あっあぁぁぁ、はげしっ、だ、だめぇ、ひゃぁぁぁああぁっ」 


 いよいよ限界が近いのか小竜姫の声に張り詰めたものが混じる。
 その声に併せ、横島の動きも決めの一手を繰り出す。

 淫らに開いた秘唇、を無視してその先の菊座に照準を合わせる。
 ぴくぴくと蠢くその穴に確かめ、添える指は一番太い親指。


 ずぶりと、一気に第一関節までを差し込む。


「――――――――――――――――――――――――――――――――ぁぁああっ!」


 びくんびくんびくんびくん

 予期せぬ所から発せられた、信じられない程の快感。
 小竜姫は己の内で何かが弾けたかと思うほどの快楽に全身を震わせた。


 それも数秒、あまりの悦楽に全身の力を入れることが出来ない小竜姫はくたりと膝から崩れ落ちた。


 きつく閉じていた眼を虚ろに開き、悦楽の涙を零しながら小竜姫の意識は白に染まっていった。


 否、染まろうとしていた。
 意識が落ちる瞬間、人肌の感触が小竜姫を繋ぎとめたのだ。

 崩れ落ちた小竜姫に触れるものがいた。
 勿論、横島忠夫その人である。

 彼はそっと優しく意識の定まらぬ小竜姫を脱がせていく。
 どてらを、着物を、下着を、丁寧に剥いていった。


 そしてどてらを即席の布団として広げ、その上に一糸纏わぬ小竜姫を横たえる。


「―――よ、こ、しま、さん」


 内に燃える快楽の残響に、ぼんやりとした小竜姫が絶え絶えの声で横島を呼ぶ。

「小竜姫様」

 その呼び声に、にこやかに答えた横島は見上げる小竜姫の前でカチャカチャとベルトを外し、それを取り出した。


 大蛇


 ソレを見た小竜姫は夢現の中で見たままにソレを評した。

(あの異形はナンだろう、あれで何をするつもりなんだろう)

 小竜姫の頭の中をただ単純に消化のされない疑問が浮かんでは消えていく。


 ただ、自らの両足を開き、股に割ってはいる横島を見て、初めて横島がナニをしようとしているのかを悟った。


「!!!」

 自らの濡れた秘所にソレが当てられる、熱した鉄棒のような剛直に息を呑む小竜姫。

「よこしまさん・・・・・・だめ、です。そ、そんなもの入りません」

 小鹿のように震えながら、横島に翻意を促す小竜姫
 横島としてもその意見には賛成だった。

 横島の愚息に対して、受け入れる側の蜜壷はあまりにも儚く、小さい。


 壊してしまうかもしれない。


 小竜姫の可愛らしい秘裂を、脾肉を、蜜壷を
 己のこの歪な物で、小竜姫の穢れの知らない小さなアソコを壊してしまうかもしれない。

 そこに思いが至った瞬間、横島の胸で燃え盛っていた暗い炎が色を変える。


 其れは嗜虐の色。

 綺麗なものを醜くしたい。
 完全なものを壊したい。
 清らかなものを汚したい。

 人間が持つ邪悪な性が横島の心を支配していく。
 まして相手は真正の女神、しかも毒に犯され無力に震える様は哀れな生贄のようだ。


 ここで滾らなければ人間じゃない。


「横島さん? ・・・・・・・・・・え!」

 顔を真っ赤にしつつも当面の危機は去ったと安心する小竜姫。
 その小竜姫の考えを一瞬で裏切り、横島が動く

 ぐいっと、掴んでいた小竜姫の右足を肩に担ぎ、左足は動けぬように尻の下に敷く。
 小竜姫としてうつ伏せにも仰向けにもなれない、恥辱を誘う脚を大きく開かされた姿勢。

 所謂、松葉崩しと呼ばれる体位

「―――っつ!」

 何故こんなことを?
 視線に険を乗せて横島を見る小竜姫
 そんな小竜姫に横島は行動で示した。

 ぐいっと、自らの大蛇を小竜姫の秘裂に押し付けることによって

「―――!」

 羞恥に紅くなっていた小竜姫が恐怖に青褪める。

「よこ、しまさん、だ、だめ・・・・・・で・・・・・・んんっ」


 ぐりぐりと


 小竜姫の必死の哀願にも応えず、肉壷を守る花弁を押しのけて淡々と準備を進める横島。

 哀願さえ横島の情欲の炎を煽る事しかできない。
 その絶望的な事実に震える小竜姫、そこに武人の面影は微塵も無い。


「小竜姫様?」


 不意に、思いのほか優しい響きを持って紡がれた言葉。
 小竜姫は無くした筈の希望を見つけ、縋りつこうと視線を横島の瞳にあわせ。


 また絶望した。


 横島の瞳に浮かぶのはただ、背筋が寒くなるような酷薄な笑み。

「い、嫌ぁ・・・・・・そんな・・・おおきすぎっ、よこっっ・・・ぐうぅぅぅぅぅう!」


 もはや哀願すら許さずに横島は腰を突き出した。


 メリメリ、ゴリゴリ

 異音を響かせ、横島の大蛇が小竜姫に埋没していく。
 先程の丹念な愛撫によって十分に濡れてわいるようだが、それでもなお大蛇は巨大だった。
 あまりの異物感に体ごと逃げようとする小竜姫と、その両腕掴みより強く異物を押し付ける横島。


 メリメリ、ゴリゴリ

「がぁ・・・・・・あぐ、おおきぃっ・・・・・・ぐううぅぅぅぅううう、ひぐぅぅぅうっ、ああぁぁぁあああ!」

 大蛇が一ミリ進むたびに小竜姫の全身が震え、獣唸り声のような悲鳴を漏らす。
 そこに横島の知る小竜姫はいなかった、そこにいるのは初めての性交に苦鳴を漏らすただの処女しかいなかった。


 あぁ、あの、勇敢で、清楚で、気高く、初心な小竜姫様が俺如きに組み敷かれ、貫かれ、無様に悶えている。


 今、確かに横島は女神を犯していた。


 横島はその事実だけで吐き出しそうになる精を僅かな理性と意地だけで繋ぎとめる。

 あまりにも狭すぎる小竜姫の肉壷は処女特有の硬さで大蛇を押し返そうと奮起するが其れも微々たる抵抗。
 寧ろその狭い肉穴に引き裂いて広げるという行為に横島は酔いしれていた。


 メリメリ・・・・・・ゴツ


 そして大蛇は辿り着いた。
 横島の念願、彼女が穢れていないことを証明するその「膜」まで 

「ひぃ、はぁ、・・・ひぅ、・・・・・・んあ、・・・・・・つぅ」

 やっとの事で止まった大蛇に小竜姫が酸素を求めて呼吸を再開する。
 その表情は苦痛に染まり、その瞳には隠しきれぬ怯えがあった。


「ゆる、して」

「駄目です」


 無慈悲に告げた横島は柔らかい小竜姫の脚を限界まで開き、そして一気に腰を突き出した。


 ぶつんと、小竜姫の下腹部から何かが千切れる様な音が響いた。


「――――――――――――――――――――――――っ!!!!」


 絹を裂くような小竜姫の叫び。
 限界まで見開かれた少女の瞳から涙の粒が零れ落ちる。

 ああ、とその涙に見惚れながら横島は思う。

 その表情はいい。
 焦点の合わぬ目で涙を流す小竜姫の顔は、秘裂から零れる朱と併せて最高に非常にクるものがあった。

 どくんどくんと陰嚢に集まっていたマグマがより熱く煮え滾る感覚。

 このまま小竜姫の奥底に射精して、無垢の肉壷を白濁と染め上げたい。

 あぁだが悲しいかな、吐き出すためには動かなくてはならない。
 己の意思で射精を行う程人間を辞めていない横島はそれに見合った刺激がなければ射精を行うことが出来ない。

 だから動かなくてはならない、出して、入れて、掻き回さなければならない。
 だからもう少し我慢してくださいね。と、暗黒面剥き出しの表情で小竜姫の耳に囁く横島。


 鬼畜、である。


 完全に力の抜けた小竜姫の腰に手を沿えて固定
 ゴリゴリと、硬さの残る肉壁を掻き分け半分くらいまでを引き抜き―――

「ぐうううぅ」

 ―――肉壷を破ろうかという突き出し。

「ひぃあっ!」

 腹の奥底から響く体験にしたこと無い衝撃に小竜姫が鳴く。
 その表情には悲痛の色が強く、快楽など微塵も感じていないのだろう。

 ごっごっごっごっごっごっ

「はぁ、ぐぁっあぁぁっ、壊れっ、壊れてぇっ、しっ、しまぅぅぅっ、きゃっあぁぁぁ、ああぁぁっ、あああぁぁっ!!」


 もっとも、その表情に気づきつつもピストン運動をやめないのが鬼畜横島。
 体位もいつの間にか後背位に移り、より力強く小竜姫の肉壷に大蛇を叩きつける。


「がぁっ、んっはぁぁぁっ、ゆりゅ、ひぃぇ、もっ、もうっ、ゆりゅひぃてぇぇっ、ふひゃあぁぁぁっ!!! 」


 小竜姫としては悪夢のような状況だろう。
 信じていた愛弟子に襲われ、鍛えていた己の体には裏切られ、しかも想像していた甘い囁きなど微塵も無い破孤。


「ぐあっ! あ、ああぁああ、な、中でっ、抉られてっ、ごりっ、ごりごりいってるぅっ!」


 そして何がなにやら分からぬ状況で腰から来る断続的な苦痛に耐えなければならない。
 これ以上の最悪があるのだろうか?

 小竜姫は残された思考能力で自分の置かれた状況を正確に分析し、そして


 ドクンドクンドクンドクン!!!!


 大量の白濁液を流し込まれる感覚に・・・・・・泣いた。


「・・・・・・ひぐっ、ふぇ、んぐっ、ひくっ、ふ、ふぇええぇぇぇぇぇぇぇん」


 子宮で弾けた熱い液体を感じながら、童女の様に泣いた。


 と、今までとは違う子供の様に泣く小竜姫を見て、一瞬呆然として、そして自分のしていることに気づいた横島はあせった。


(うぉ、なにしとんのじゃ俺は? 嘘だろ、やばい泣かせちまった・・・・・・つーか当然か、こりゃあ和姦て言うより強姦だ)


 嫌がる少女に覆いかぶさり腰を振り、好き勝手に中だしする。まさにケダモノか強姦魔といった状態だ。


(そこまで飢えてたつもりはなかったんだが・・・・・・いや、小竜姫様が相手だし男として暴走しないほうがおかしいのでは?)


 そんな風に自己弁護している間にも、

「ふぇええぇぇぇええぇぇぇぇん」

 小竜姫は泣き続ける。


(いやだめか、女の子泣かしちゃった時点で悪いのは男ときまっとる。
 ・・・・・・というか、ここまで小竜姫様を泣かした状態で終わったら俺、殺されるだろ)


 あぁ、どうしようかと繋がったまま悩む横島、泣く小竜姫。
 はっきり言ってかなり無様な姿だが、その瞳が小竜姫の背中にあるものを認めた。
 白磁を誇る小竜姫の肌に唯一の異相、それは横島にとって馴染み深く忌まわしい記憶を呼び起こすものだった。


 それは古くから龍が持つといわれる逆さについた鱗

 故に逆鱗。

 なんでも横島の集めた龍の知識よれば、この逆鱗を触られるととても痛いらしい。
 それこそ、人に変じていた竜神が我を忘れて龍に戻り、自分の家を破壊しつくしてしまうほどに・・・・・・。


 そんな起爆ボタンにも等しいものに気づかず、良く今まで無茶が出来たなと自分の悪運に冷や汗をかく横島。


 と、そこで横島が何かを思いついたかのように笑みを浮かべる。
 それは先程の獣じみた笑みではなく悪餓鬼の様な、つまりいつもの横島の笑みだった。


 そっと、逆鱗に指を近づける横島
 少し震える指にはもちろん文珠が握られられ、そしてその中で輝く文字は『快』


 ―――カッ


 部屋を光が満たし、流石にその光には気づいたのか小竜姫の鳴き声が止まる。

「ふぇ・・・・・・・よこしまひゃん? ひぐぅ、いま何かしまひたか?」

「えぇ、痛覚を『快』感と感じるようにしてみました」

「・・・・・・?」

 理解が追いついていない小竜姫に分かりやすいように横島は実践を試みた。
 もっとも、文珠の性能は信頼しているのだがそれでも逆鱗に触るのは怖かったが・・・・・・。


 ぴとり


 指の先の先、ほんの少しだけの接触
 それでも、反応は盛大に返ってきた。


「ひぃあああぁ――――――――――――――――――――――――っ!!!!」


 突然発生した鋭すぎる快楽に小竜姫の背が弓のように反る。
 同時にきゅっきゅと締まる彼女の肉壷に、横島は小竜姫が絶頂を体感した事を知った。

「・・・・・・くぉ」

 そのあまりの締め付けに、少し元気を失っていた大蛇に活が入る。

「―――――っっ、はっ、ひ、ぃ」

 そのまま震えること数秒、がくりと畳に崩れる小竜姫。
 ずるりと小竜姫の動きに大蛇が抜けそうになるのを慌てて押さえる横島。


 どうやら、たった少しの接触だけで愛液が大量に分泌されたらしい。


 その事実に少しだけ驚き、次いで納得する横島。

(まぁ狂うほど痛い龍族唯一の急所って噂だし、これぐらいは当然かもしれんな)

 あぁしかし、とも思う。

(ほんの少し触れただけでこのよがり様、本気で刺激したら・・・・・・どうなる)

 そんな横島の邪な思考に気づいたのか、小竜姫が復活し抗議の声を上げる。

「横島さんっ! だめですっ! 逆鱗はだっ―――きゃふぅぅぅぅぅぅうっ!」

 当たり前のように抗議を無視して、もう一度タッチ。
 今度は心構えが出来ていたのか、絶頂には至らなかったがそれでもダメージは深刻なようだ。

 ジュプジュプと随分と重くなってきた水音に気を良くした横島は再度ピストン運動を開始する。
 今度は先程とは違い、とても触りやすい場所に性感帯がある、これを上手く使って・・・・・・。

 ジュッップ、ジュップ、ジュプ、ジュプ、ジュジュ!

 腰の動きに併せて逆鱗をきゅっきゅと撫で上げる。
 ただそれだけの事で、先程は苦鳴しか吐き出さなかった小竜姫が・・・・・・


「ひぃぃあぁ、きゃぁふぅぅぅ、ふぁっあっあぁぁぁ、つ、つよひぃ、ら、らめぇ、ひゃぁぁぁぁああ!」


 快楽によがり狂う。
 成る程、と思う横島。

(これは急所だわ)

 無論、そんな詮無き思考をしていても横島の動きは止まらない。
 それどころか、力加減を学習しより巧みに責め上げる。

 引っ掻けば、鋭い快感に小竜姫が激しく跳ね。


「ひぃぃあっあぁぁぁぁぁっ、ああぁ! らめぇ、らめらめらめらめぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!!」


 逆鱗周りを刺激すれば、大蛇のほうに意識が向き


「はっうぅっ、なかでぇ、わっ、私の、な、膣内で、よこしまさんのぉっ、大蛇がっ、ズンって、してぇぇっ―――!!」


 舐め上げれば、身悶えする様に震える。


「きゃあぅっ、んっはぁっ、はぁっ、ひぃあぁぁぁぁっ、ふっあぁぁぁぁぁぁんっ!!」


 先程まで泣いていた少女とは思えないような狂乱
 今の小竜姫を満たしているのは絶え間ない快楽、その一点だけ
 あまりにも強大な快楽にひきずられて、苦痛すらも快感と感じ取ってしまうのだ。

 その証拠に、逆鱗への愛撫を止めて先程と同じように腰を打ち付けても


「はぁぐっ! んっ! あぁ、すごいっ、すごいよぉっ、あくっ! あぁあくっ! はっ、んくっ! あ、あぁあこっ、こんなにっ、んっ!」


 痛みなど感じていないかのように嬌声を発する小竜姫。

 否、それどころか―――


「いやぁっ、んんっ、ふぁ、あぁあああっ、もっと、あっ、あぁあっ、もっとぉ」


 更なる刺激を要求したりする。

 いっそう激しい愛撫と抽挿と行いつつ、そんな逆鱗に狂う小竜姫を見て、あることに気づいた横島はくっと苦笑した。


「これならっ、『娯津郷酒』なんてっ、必要っ、ありませんでしたねっ」

「ふぁぁああ、はぁっ、なん、ですかっごつ、ごうしゅ? くぁっ、ひあぁぁ」


 横島の意味の無い呟きに律儀に応える小竜姫。

 丁度いい、と横島は考えた。横島としても限界が近かったのだ。

 ここで裏話なんかを交えて時間を稼ぐのも悪くない。
 そう考えた横島は、責めを緩めてゆっくりと語りだした。


「いやあ、さっき小竜姫様に、飲んでもらった、お酒あるじゃないですかっ」

「は、はぁいっ、ふぁ、あぁあああっ、んぁああっ!」 

「あれ、実は『娯津郷酒』という名のお酒で、竜神族に伝わる惚れ薬らしいですよ?」

「あっっ、あぁぁっっ、ああぁぁぁぁぁぁぁっっ!!・・・・・・・・ふぇ? 『娯津郷酒』・・・・・・って言いました、んっ、きゃふぅ」

「あれ、小竜姫様も知ってましたか?」

「そんな・・・んぁっ! あれがっ! あのお酒がっ!?」

「・・・・・・くっ、う・・・・・・小竜姫様、そろそろ・・・限界です」


 一気に逝きますからね、と囁く横島に小竜姫が顔を青褪めさせる。


「だめ、だめですっ・・・、娯津郷酒は惚れ薬なんてっ、ふぁっんっ! 横島さんが、思ってるものじゃっっああぁあ!」


 そんな真摯な小竜姫の抑止にも耳をかかずに激しいピストン運動を再開する横島


 ジュジュッ、ジャップッッ、グジュズッ、ジュジュジュジュップゥゥゥ!!

「んっはぁぁっ、だめっ、ぬぃてぇ、もっ、もうっ、だめぇぇええ、ひぃああぁぁぁぁぁあっ、ふひゃあぁぁぁぁぁぁぁっ!!! 」


 小竜姫の両腕を捕らえ、抽挿と共に盛大な水音を響かせラストスパートに入る。
 横島としても限界ギリギリ、小竜姫の言葉の意味を考えるまでには至らず

 ただ、最後は小竜姫と同時に、と逆鱗に手を添える。

 グチュ、グチュ、グチュグチュグチュグチュグチュ―――!!!

「くっ」

 横島が自分の内で弾けるものを感じた瞬間、ぴんっと指で強く逆鱗を弾く!

「だめ、だめっ、だめめえぇぇぇぇえぇええええええええええええええぇぇぇええ!!!!」


 ドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクン!!!!


 二度目なのに何故か一度目よりも凶悪な精の放射。
 己の内で熱くたぎった精子が暴れまわる感覚、その意味するところに気づいた小竜姫はくらりと、意識が遠のくのを感じた。

 そんな・・・・・・途切れそうになる意識の中で小竜姫は・・・・・・。


「せめて・・・・・・外に・・・・・・」


 そんな呟きを残しつつ、ゆっくりと少女は眠りに落ちた。

 そして横島も二回の射精に加えて神外魔凶の疲労が一気に彼の精神に圧し掛かり、その意識を白く染めた。

 ぱたりと、小竜姫に覆いかぶさる横島
 その顔はやりとげた満足感に満たされ、何処までも幸せそうだった。


 起きたときに味わう、絶望も知らずに・・・・・・・。


 天龍童子に例を見るように、竜は子を残す。
 これは他の、特に宗教系の神々には見られない行為だ。

 それもその筈、神々には位という物があり、不老不死の神様は永劫にその地位を留まり続ける。
 そこに新しい神々の子が割って入っても混乱以外、何も産みはしないだろう。

 しかし竜神族は違う、彼らは世代交代をして種族を繋ぐ稀な神族なのだ。
 人族よりも遥かに永い寿命、しかし老いもすれば死にもする。

 生物としての相を残したまま神族としての地位を持つ竜神族。

 もし、彼らが人と同じように交配し、子を増やせばどうなっていたか?
 ・・・・・・天界は直ぐに彼らで満杯になってしまっていただろう。

 しかし、産めよ殖やせよ地に満ちよ。というありがたい言葉を頂いていない彼らはそうならない理由があったのだ。


 所謂、発情期という奴である。


 女竜神にのみあるそれは、およそ数百年に一回だけ。
 その間に性交を行わなければ子を残せないのだ。

 もっとも、それ故に発情期中の女竜神は強く、淫らに異性を求めるわけだが・・・・・・・。


 閑話休題


 そんな理由で、数百年に一度しか子供の作れない女竜神。
 しかし、それでも子は欲しい。


 愛し合っている相手とならば直ぐにでも・・・・・・。


 そんな竜神族の願いを叶えるのが銘酒『娯津郷酒』
 誰によって作られたのかも、自然に其処にあったかのかも分からない其れは、確かに竜神族の願いをかなえるものだった。

 強制発情薬とでも言うのか、発情期を過ぎたばかりの女竜神でもこの酒を飲めばあら不思議。

 何処までも淫猥にサカってしまうという訳だ。


 起きたとたん亀のようにコタツに隠れた小龍姫はそんな、竜神族の秘密? を横島に語った。


 そして、そんな豆知識を聞いたしまった横島はというと―――


 あれ? もしかして俺、やっちまった? すとらいく?


 面白いほどに冷や汗を盛大に流し始めた。
 横島とて猿ではない、ちゃんと竜神族が滅多に妊娠しないことを知りつつの中だしなのだ。

 そんな、今や子ウサギよりも哀れに震える横島に、コタツ布団から少しだけ顔を出した小竜姫が止めの弾丸を放つ。

「責任、取ってくれますよね?」

「・・・・・・・・・・・・・。」

「責任、取ってくれますよね?・・・・・・その、旦那様」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・くすん」

「取りますともっ!」


 小竜姫の瞳に涙がたまった瞬間、その手が背中、何故か逆鱗の方へ伸ばされたのを見た横島が起動。
 瞬間移動のように小竜姫の前に現れると、その手を取りつつ自棄くそとばかりに叫んだ。

「わは、わははははは、こ、この不肖横島、責任を取れと言われればとって見せますよこん畜生っ!
 ようしっ! 丘の上にローン30年とかで二世帯住宅作って妄想の中にしかないような幸せっぽい家庭を築きますよぉ!」

「横島さん・・・・・・くすん、嬉しいです、横島さんっ!」

 わはははははははははははははははははははははと壊れように笑う横島
 そんな横島に感性を壊されてしまったのか小竜姫が感無量といった感じでこたつから飛び出し、ひしっと抱きつく。


 わはははは、うふふふふ、と何処かなげやりで幸せそうな男女の笑い声が妙神山に響いた。


 そんな笑い声を聞きながら、妙神山であって妙神山で無いどこかでゲームをしていた一匹の猿がふと隣にいた竜族の少年に尋ねた。

「そういえば坊主、『娯津郷酒』なんてかび臭い、しかも間違った話を誰に聞いたのじゃ?」

「横島ガ妙神山マデ来タガ、小竜姫ガ居ナカッタノデ「上等ナ酒ヲ持ッテマタ来ル」ト言イ残シテ下山シテイッタ」

「・・・・・・。」

「横島ガ妙神山マデ来タガ、小竜姫ガ居ナカッタノデ「上等ナ酒ヲ持ッテマタ来ル」ト言イ残シテ下山シテイッタ」

 壊れたように同じ言葉を繰り返す少年に嘆息しつつも、ゲームを再開する猿。
 そして、誰にも聞き取れぬくらいの音量でそっと呟いた。

「まぁ、聞くまでも無いか」

 この妙神山には多くのものが訪れる。例えばそれは人だったり、魔族だったり、眼をいっぱい備えたお喋りな神族だったり。

「何はともあれ、これで少しは楽しくなるかの?」

 格闘ゲームの派手な音が響く私室には、そんな老人の呟きに反応する者はいな―――


「横島ガ妙神山マデ来タガ、小竜姫ガ居ナカッタノデ「上等ナ酒ヲ持ッテマタ来ル」ト言イ残シテ下山シテイッタ」


 ―――かった。


 「新妻小竜姫淫闘記」へと・・・・・・つづく?
 いや、続かないかも(反語)

 どこまでも小竜姫様扱いが悪い作者より。


 土下座から入る新感覚あとがき・・・・・・みたいな? 

 すいません期限の守れない男、雨男です。
 しかも今回も誤字脱字のオンパレードであろうという駄目ッぷり。
 いや、自分としては自由に使える時間を最大限に使ったんですがそれでも足らんかったようです。
 いやー、人として忙しいことは幸福の証明なのか不幸の烙印なのか微妙な所ですわ。

 まぁ、自分ペナルティとして少しだけ短編書こうかなっと思ってるんでご容赦ください。

 返信

 まっつん様 > 期待に応えられていれば幸いなのですが。

 Tシロー様 > 煩悩は無敵のカンフル剤な横島君なのでした。

 鳳仙花様 > 無理、復活無理、そこまで容量無いのよ俺。

 怒羅様 > ワタスの脳内演算機によれば一万行で何とか・・・・・・

 ・・・様 > 人生一度は腹上死してみたい・・・・・(ヲイ

 あるじぇ様 > 最後に置換しようとして忘れてました。指摘ありがとうございます。

 増田四郎時貞様 > 大丈夫? 溜まりすぎて破裂していない?

 山の影様 > ギャグパートの好評さに雨男は驚きを隠せない!

 遊鬼様 > お待たせいたしました。

 木藤様 > それもいいかなって思ったんやけど・・・・・・エロを望む声は不滅だからね(意味不明)

 紅蓮様 > 横島のスキル『女殺し』は殺せたかどうかを横島君が判別できないのが最高の弱点。

 紅白ハニワ様 > ってワォ! 紅白ハニワ様だ、先生の作品にはいつも笑ったり泣いたり叫んだり溶けたりしています。

 パチモン様 > え? 宅のピートは真っ向勝負の隠れ変態なのに・・・・・・よく気づきましたね。

 枝垂桜様 > 使ってみました! サンクス!

 では、また会う日まで。

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