※この話は以前投稿させて頂いた「番外編02」の続きとなっております。
「ぜぇ……ぜぇ……はぁ……はぁ」
カリンとタマモの挟み撃ちで思い切りイかされてしまった横島は、腰が抜けてしまったのか湯船の中にくてっと座り込んでいた。
(くくぅ、煩悩魔竜と呼ばれるこの俺が、2対1とはいえ一方的に責め落とされてしまうとは!)
いやイったくらいだから大変気持ちよかったのは事実なのだが、それとこれとは別である。ここは何としても主導権を取り返して、2人をきっちりイかせなければ男の沽券にかかわるのだ!
しかし2人は横島の内心を見透かしているかのごとく、湯船からあがっても彼の手を放してはくれなかった。いや力をこめてきつくつかまれているわけではなく、そっと手をそえられているだけなのだが、これを振り払うなんて男としてできない。
「まあそう腐るな。2人で体洗ってやるから」
「え? あ、ああ」
カリンにそう言われて、流されるまま椅子に座ってしまう横島。しかしハダカのままの2人が後と前から楽しそうにぬか袋で体を洗ってくれているのだから、これはこれで男冥利に尽きるのではないだろうか。
目の前でタマモの美味しそうな乳がたゆんたゆん揺れているのが絶景だし!
「でもどーせなら、乳で洗ってくれればいーのに……」
「するかっ!」
横島は速攻で小突かれた。はっきり言って痛い。
一方タマモはマイペースのまま、鼻唄を歌いながら横島の胸板を洗っていたのだが、ふとその下の方を視界に入れるとにまっとイジワルそうな笑みを浮かべた。
しなやかな指を伸ばしてぴんぴんと弾きながら、
「横島のコレ、もう復活してるのね。真上向いちゃって元気ねえ」
その言葉の通り、横島のビッグマグナム(自称)はすでに次弾装填済み、ほぼ真上88度くらいを向いて激しく自己主張している。
元気なのは良いのだが、しかしこの角度で暴発すると横島自身の顎に被弾する恐れがあった。ゆえにそれを弄ぶようなマネに対しては断固抗議せざるを得ない。
「だから指でいじるだけってのはやめれー! せめて口に入れるとか角度ずらすとか、人道的な配慮を要求する!」
「んー、どうしよっかな? だって私人間じゃないし」
と口で言ってはいても、タマモはそこまで意地悪をする気はない。両手を恋人の肩にのせ、それをささえにしてキスしようとしたのだが―――それがスキになった。
つい離してしまった横島の左手がさっとタマモの背中に回り、体をぎゅっと抱き寄せる!
「きゃっ!?」
タマモの可愛い悲鳴とともに、その豊かな乳房が横島の胸板にぶつかってきた。熱く濡れたみごとな女体はぴちぴちでいい匂いがして、思わずむしゃぶりつきたくなる。
というわけでさっそくタマモの耳たぶや首すじに舌を這わせつつ、背中を抱いていた手を降ろしてそのお尻を撫で回す横島。
「うははー、さっきまでのお返しじゃ。覚悟しろよタマモー!」
「んぅぅっ、きついよ横島……♪」
タマモは強く抱かれて少し苦しそうだったが、それより恋人と密着している感触がうれしいらしくその口調はベタ甘である。そもそもこの男といっしょにお風呂に入った時点で、いずれこうなる事はわかり切っていたのだ。
横島はさらに放胆にも、顔を下に向けてタマモの胸の谷間にねじ込ませる。
「おおっ、これがかの有名なぱふ○ふとゆーやつかっ!?」
「きゃうんっ、胸の間でしゃべっちゃダメぇ……♪」
極上の感触に思わず間の抜けた声をあげる横島と、両乳房の間でもごもご顔を動かされてくすぐったがるタマモ。
これだけでもたまらないほど気持ち良かったが、そんな状況でも後ろにいるもう1人の美女を放置しておくほど横島という男は甘くはない。いつの間にか自由になっていた右手で、カリンの腕をつかんで引き寄せた。
「きゃ……!」
可愛らしい悲鳴とともに、影法師娘の体が横島の方に倒れこんでくる。横島から見ると、横向きになったカリンの右乳が彼の左胸に当たっているという状況だ。
カリンの背中から腕を回して、その左胸を鷲づかみにする。
「んぅっ……」
カリンはぴくっと小さく背中をそらせたが、別に逆らったりはしなかった。タマモと同じで、いずれはこうなると初めから分かっていたから。
ただその触り方にはちょっと注文がある。
「横島……もう少し、やさしく……してくれるか?」
「え? ああ、すまん。痛かったか?」
と横島がタマモの乳房の間から顔を上げると、カリンは横島の胸板を両手で前後からそっと抱きかかえながら、
「いや、痛いと言うほどではないが。やさしくしてもらえる方が気持ちいい……」
いつもきまじめで凛然としているこの美女が、恥ずかしそうにうつむいてそんなおねだりをしてくるなんて。横島は興奮のあまりカリンを思い切り押し倒しそうになってしまったが、それでは男として落第である。
「そ、そっか。悪かったな」
必死で理性を総動員して内なる野獣を抑えつつ、横島はカリンの胸を揉んでいた手を離してその頭の後ろにそえる。自分の顔を近づけて、できる限りやさしく口づけした。
「んっ……んむ、あ……」
最初は唇を触れ合わせるだけ、やがて舌をさし入れて情熱的に絡ませる。
どちらからともなく顔を離すと、2人の唇の間に唾液がUの字型に糸を引いた。
「はあぁっ……」
横島とカリンの吐息が互いの顔に吹きかかる。2人とも目をうるませてぽうっとして、もうすっかりできあがっているようだ。
しかし横島に休むヒマはなかった。
「横島、私にも……」
「ん? あ、ああ」
今度はタマモに濡れた視線でおねだりされて、横島は彼女のお尻を撫でていた手をあげてその頭をかかえる。
ちょっとだけ意地悪な口調で、
「おまえ、キス好きだもんな」
「うん、横島のことが好きだから」
しかしタマモはまったく動揺せず、「女の唇はハートに直結してるのよ」などと女教師のような口調でのたまうと自分から横島の唇を奪った。
カリンのキスが素材の旨味を生かしたストレートなあっさり風味だとすると、タマモのは濃厚熟成まったり仕立てというところか。ねっとり絡みついてくる舌の感触はまるで悪魔がつくった美酒みたいで、これだけで脳みその髄まで酔わされてしまいそうである。
それでもしっかり右手は再びカリンの胸に移動して、むにむにと揉みしだいていたりしたが。
「ぷは……相変わらず上手いな、おまえ」
やがて唇を離した横島は、まだ物足りなさげな顔をしている狐娘にそう礼を言うと今度は自分の番だとばかりに再びタマモの首すじをねぶり回す。湯に濡れたみずみずしい肌は食べてしまいたいくらい美味しかった。
むろん実際にやるのは軽く歯でなぞるくらいだけれど。
「んっ、横島、食べちゃダメぇ……ひゃん」
と言いつつも、タマモの甘ったるい声は悦んでいるとしか思えない。一方さっきから胸を揉まれ続けているカリンの方はといえば、
「よ、横島……んっ、お、同じ所ばかりじゃ、あっ、その」
うつむいているから表情は見えないが、声の調子とフィードバックの感触からするとだいぶ感じてくれているようだ。しかし彼女の言うことはまことにもっともである。
「うーん、やっぱ3人でってのは忙しいな」
横島はHをする時はたいていどちらか1人ずつで、3Pはめったにしない。カリンとタマモがお互いに愛撫しあうようなことは無いので、必然的に彼1人で2人をカバーすることになってしまうからだ。いくら横島が煩悩魔竜でも、「フィードバック持ち」と「傾国の美女」を同時に相手するのはきついのである。
すると2人がひょいっと顔を向けてきて、
「ま、仕方ないんじゃない? 私もカリンも『あんたに』メロメロなんだから」
「そうだな。女同士で乳繰り合うくらいなら、こうしておまえにくっついてるだけの方がずっといい」
「何だったら1人ずつにしてもいーけど、どうする?」
「……」
何という一途な愛に満ちた台詞であろうか。しかしこうなっては横島も己の未熟を嘆いてなどいられない。
「いや、今日こそはおまえたちを1度にイかせてみせる!
ていっ!」
「きゃあっ!?」
横島は意味もなくドラゴンオーラを燃え立たせると、まずはカリンをマットの上に仰向けに寝かせ、ついでタマモをその上にうつ伏せにおおいかぶらせた。
横島の眼の前に2人の秘所があらわになる。
それは何とも淫靡でなまめかしくて、それでいて穢れのない清らかさも感じさせた。てらてらと濡れているのは、決して湯によるものだけではあるまい。
2人とこういう関係になってもう何年も経つが、見るだけでも気分が昂ぶってくるのは付き合い始めた頃から変わらない。
「ああ、2人とも準備OKみたいだな」
「そ、そういうことを口にするなバカ者!」
とカリンが真っ赤になって怒ったが、素裸でタマモの下ではあんまり怖くなかった。まずはこちらからということで、横島は自慢のビッグマグナムに手をそえて、ゆっくりと影法師娘のクレヴァスに押しつける。
「いくぞ、カリン」
「……ん」
カリンが頷いて目をとじると、股の間に太い剛棒がぐいっとめり込んできた。最初は少し怖いけれど、やがて自分の頭も体も熱い快感で溶かしてしまうふしぎな武器(?)。
「くはあっ……ん、来た……か」
「ん……く、や、やっぱきついなおまえの中……」
カリンと横島のうめくような声がかさなる。特に横島は自分の肉茎とカリンの膣内と2人分の性感を味わっているので、ぶっちゃけピストンせずにおとなしくしてても果てそうなくらい気持ちいいのだ。
しかしむろん、このまま終わるつもりはない。横島は腰を引いて剛棒をカリンの中から引き抜くと、今度はタマモの秘裂に当てた。
「んぅっ……!」
横島が腰を突き出すのと同時に、タマモが甘い悲鳴を上げる。横島も小さく声をあげた。
濡れた膣壁がまるで別の生き物のようにみちみちと締めつけてきて、こちらも気を張っていないとすぐに出してしまいそうである。
「な、何でこんなに気持ちいいんだ、おまえは……!?」
「んん? 私は別に何もしてないけどね、今は……あぅっ、ん」
タマモはその気になればいろいろワザを使えるのだが、2対1の状況でそんなことをするほど意地悪ではない。それでも恋人にこんなに悦んでもらえるのは、
「やっぱ愛かしら? うんっ、やぁ」
肉棒が体の中から出て行ってしまう感触に、タマモはちょっとつまらなさそうな声をあげた。しかしすぐさっき以上の勢いで突き入れられて、今度はびくんと背をそらせる。
「あくぅっ! うぅん、きつぅい……はぁっ、でも気持ちいいよ、横島……」
「……っく、タマモ、俺もだ……」
横島の位置ではタマモの表情は見えないが、その甘い嬌声だけで魂が蕩けそうになってしまうのはやはり傾国の美女の貫禄というものか。しかしこのまま彼女だけにかまっているわけにはいかない。
横島は肉棒を抜いて、再びカリンの秘所にあてがう。
「くぁっ! あぁぁ……んぅ」
体内で熱い異物が暴れ回る感触に、カリンがびくっと身を震わせて頭をのけぞらせる。
「はぁっ、あっ、くふぁ……あ」
「くうう……お、おまえもメチャクチャ気持ちいいぞ、カリン」
「あっ、ふ……よこし、まっ、あンっ! わ、わた……あぁあ」
カリンは何か言おうとしたようだが、もうまともに呂律が回っていなかった。ということは横島も限界が近いということであって、まずはタマモからイかせてやることにした。
「いくぞタマモ……!」
「うん、きて……」
タマモの返事に力を得た横島は、そのくびれた腰をつかむとぐいっと剛棒を挿入した。ラストスパートとばかりに、狐娘のむっちりしたお尻にぱんぱんと腰を打ちつける。
「きゃうっ! やあ、よ、横島っ、そんなにっ、んっ、激しくっ、されたらぁ……」
そのあとは言葉にならなかった。出てくるのは甘い喘ぎ声だけである。
しかし横島の方ももういっぱいいっぱいになっていて、
「いや、俺も気持ち良すぎて体が勝手に……っくやべぇ、このままが俺が先にイっちまう」
何か熱い迸りがもうビッグマグナムから暴発しそうになっている。それでは最初の誓いを果たせないではないか。
しかしタマモはそれを聞くと、腕で体をささえて快感ですっかり紅潮した顔を彼の方に向けてきた。
「大丈夫よ、私もだいぶキてるから、っあん。あんたがイったら、たぶん私もっ、いっしょにイけると思うから、遠慮なく、出しちゃってっ、いいわよっ、っああ」
「そっ、そっか。それじゃいくぞ、っくおお!」
狐娘の発射許可通知に横島はあっさり抑えを外し、最後のひと突きをその膣内にたたきつけた。とうとうクライマックスを迎えて、大量の白濁液をどくどくと流し込む。
「っあ! ああぁ、来てる……横島のが、びくびくって、んっ、あ、ああああーーっ! あっ、ああぁ……ぁ」
タマモは自分で言った通り、横島の肉棒が射精する感覚で絶頂に達したようだ。一瞬背中を弓なりに反らした後、がっくりとカリンの上に突っ伏して荒い息をついている。
どうやら満足してもらえたようだが、しかし横島はまだ終われない。2発出してもまだ真上を向いているビッグマグナムに手をそえて、再びカリンの膣口にあてがった。
「じゃ、次はおまえだな」
「……」
カリンの焦点のさだまってない瞳が「無理しなくていい」と言ってるように思えたが、横島はそれでやめる気はなかった。
「っつーか、それじゃ男のメンツにかかわるんじゃ! ふぬりゃーーーっ!」
「きゃあっ!?」
横島は獅子吼して虚脱した腰と膝に力をこめると、乱暴な、と言っていいほどの勢いでカリンに腰を打ちつけた。
「よ、横島!? そっ、そんなに激しくしなくても、んっくあ! 大丈夫、ちゃんとイけるからっ、ああんっ!」
影法師娘がびっくりして声をかけてくるが、横島は何も彼女の体にガツガツして激しくしているわけではない。2回イって肉棒が逆に敏感になった、つまり普通のペースでピストンしたりテクを使ったりしている余裕がないだけだったりするので、
「いや、実は俺の方がもーたまらんのだ。おまえがイくまでは何とか耐えるつもりだけど」
「バッ、バカ者! だから無理しなくていいって言ったろう、っああ、はぁん! あっ、くぅあ、激しっ、あン!」
カリンは横島を叱りつけようとしたが、すぐに膣内から送られてくる刺激に流されてしまった。肉棒が突き入れられてくるたびに杭のような衝撃が脳天まではしって、気持ちよくて何もわからなくなってしまうのだ。
「あっ、く、うぁ、あん! く、よこし、まっ、私、もう、す、ぐっ、っああん!!」
「くっ、カリン、俺ももーすぐっ、くくぅ、気持ち良すぎる……」
カリンがうつろな目で絶頂が近いことを教えてくれたが、横島の方も暴発寸前である。何しろ男と女の両方の快感を同時に味わっているのだ。
「えーと、こゆときはとりあえずキス……? できねーか」
タマモがカリンの上に突っ伏したままなので、今は彼女の上半身には触れない。最後までピストン運動だけで突っ走るしかないだろう。
まあカリンはかなり感じやすい方なので、何とかなると思うけれど……。
「はああっ、んっ、く、あ! あっ、ふ、あ、あああーーーっ!」
「くおおっ! カ、カリン、俺ももう……っくうう……出す……ぞ……」
横島はカリンがイった証の、頭の中まで快感で真っ白になるような感覚に身を震わせつつ、びくびくと収縮している膣内に彼自身が絶頂に達した証をありったけ注ぎ込むのだった。
「……あれ?」
横島がふと目を覚ますと、浴室のマットの上でカリンに膝枕してもらって横になっていた。どうやら失神してしまっていたらしい。
体が濡れていないところを見ると、カリンかタマモかどちらかが拭ってくれたのだろう。そのタマモは自分の傍らに座って、肩や胸板をいとしげに撫でてくれていた。
下から見ると2人の豊かな乳房は大迫力だ。もちろん形もきれいで、どこぞの蛇神みたいに垂れてるなんてコトはまったくない。
「……まったく、だから無理するなって言ったのに。女の子には後戯が大事なんだぞ?」
カリンが横島の頬を指でつつきながら拗ねた口調で言ってきたが、彼には返す言葉もなかった。
「あー、いや……何つーか、その、男のメンツとゆーかだな」
普通に2人きりで布団の上で、というシチュエーションならともかく、3Pで風呂場で、という状況で気絶してしまってはいろんなものが台無しになるというものだ。
「ふふっ、まあいーじゃない。私たちのためにがんばってくれたんだから」
タマモが微笑みながらそうとりなしてやると、横島はまたチョーシに乗って下から彼女の胸に手を伸ばした。
「タマモは寛大やなぁ。うん、さすが俺の最初の彼女だ」
「あんっ♪ もう、横島ったら」
タマモは言葉だけはそんなことを言ったが、態度は全然いやがってない。横島はさらに調子に乗って狐娘の乳房を本格的に揉みしだこうとしたが、それはカリンのデコピンで止められた。
「まったく、いつもながら何を考えているんだか。それより気がついたのなら起きろ、まだ体を洗うのが終わってないんだからな。
……そうだ、次は私を洗ってくれるか?」
「喜んでっ!!」
カリンの最後のひと言で横島は完全復活して影法師娘に飛びかかったが、しかしそんな行動をしていては体を任せてなどもらえるはずがない。
「それをやめろといつも言っているだろう!」
「んぎゃっ!」
後頭部に肘打ちをまともにくらって、あえなくマットに倒れ伏す横島。
しかしこれもまあ、横島家のいつもの―――穏やかではないが、本当に楽しくて幸せな―――風景の1コマであった。
―――つづく?
だいぶお待たせしてしまいました、「番外編02」の続きであります。
濃厚エロはまだ苦手っぽいのですが、ラヴを感じていただければ幸甚であります。
第110話のレス返しは第111話で致しますので。
ではまた。