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「横島さん家のホムンクルス!9話(GS)」

ワイ (2007-08-19 19:39)
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横島さん家のホムンクルス 9話


俺は奇妙な夢の事を、改めて考えていた。

因みに今は朝食を食べ終え小休止している所である。
この後、本格的な修行が始まるのだが…

「う〜みゅ」

手を組んで考えては見るものの…やはり、あの声と手は見た覚えが無い。
だが…俺は知っている。

「うにゅにゅ〜」

何だ? この違和感は…!? 
あ〜〜〜〜もう!! 出そうで出ないクシャミくらいに腹が立つ!

「うみゅみゅみゅ〜」

俺の頭は沸騰寸前だ。完全に情報を処理できていない。
後片付けをしていたおキヌちゃんが、此方を見てクスリと笑う。

「どうしたの? るーじゅちゃん。さっきから云々唸ってるけど?」

「うみゅ〜」

どうやら気付かない内に唸っていたみたいだ。
おキヌちゃんに言っても、どうにもならないし…誤魔化して置くか。

「…なんでもないぉ〜」

「そう? 何か悩み事があったら、私で良ければ相談に相手になるからね?」

と、言いつつ俺の頭を撫でる。

ええ子や〜、おキヌちゃんは何処の世界でも、ええ子や〜!

と、感動する俺。

ハア…ハア…

ん?

何やら近くで荒い息が聞こえる。
其の息の発し主を見ると…

「かわいい…」

頬を赤く染め、危ない目つきで興奮していた、おキヌちゃんだった。

…訂正。こっちのおキヌちゃんは、ちょっと危ない子でした。


おキヌちゃんの危険な側面を垣間見た俺は、再び夢の事について考える。

後は…あの蛇だ。
一体なんだったのだろう?
俺は、あの蛇を初めて見るが…
俺は、あの蛇を誰よりも知っている。

俺は蛇が入って行った胸に手をやる。
トクン、トクン、と心臓が脈打っているのが分かる。

でも…俺は…あの蛇を知らない。

矛盾ばかりが頭の中を駆け巡る。

そうしている間でもトクン、トクン、と絶える事無く脈打つ心臓。

…本当に心臓なのか?

この体は元はと言えば、親父が何やら怪しげな機械で作った人工の肉体。
本来、人の魂が宿るものでは無いし…宿ってはいけなかったのではないか?
そう、これは言わば…紛い物の器。
人であって、人で無い者…

俺は…一度死んだ存在。

トクン、トクン…

其れでも、俺は今、生きている。
例え今、この体でも…復活に成功すれば、俺は再び男の…
元の自分の体に戻れるじゃないか!

トクン、トクン…

うん、うん! もう深く考えるのは止そう!
俺らしくない! 

トクン、トクン…

………

トクン、トクン…

…でも…俺が復活して、コイツが、もし消えてしまったら…親父は…

トクン、トクン…

「お嬢様、そろそろ修行を開始するそうです」

響子さんに、話しかけられ我に帰る。

この事は…暫く考えるのは止そう。
何か、とっても気分が滅入るから。

「うん」

と返事をし、俺達は修行場に向かった。


「ん…来たね? こっちだよ」

メドーサが手招きしこっちへ来いと合図する。
俺達は、ぞろぞろとメドーサの居る所に向かった。

「さて…今日から本格的な修行を行うわけだが…」

と、ちらりと俺を見るメドーサ。

…なんだ? 俺、何にもしてないぞ?

俺が微妙にビクビクしていると(体のほうはビクビクしてない)

「…気のせいかねぇ?」

と、言い俺の頭を、ぽふぽふっと軽く手を置く。

「気のせいじゃ、ありやせんぜ」

!?

何処からか、俺たち以外の声が聞こえた。

「声!? 一体何処から?」

ひのめさんが警戒し、おキヌちゃん達を下がらせる。
だが…其の声の主は……

「俺は此処だぁぁぁぁぁぁぁァああァあぁぁぁぁぁっ!!」

ぴょこ!

と、俺の頭から『生えて』来た。

!?

ずざぁっ!!

皆が一斉に引く。
一方、何が何だか分からない俺は、一人オロオロしていた。

「あう、あう〜」

パニックになる俺。
まあ普通、頭にいきなり変な奴が生えてきたら…こうなるに違いない。
そうこうしてる間に、其の変な奴はニヤリと笑い…

「だれ!? って聞きたそうな表情してんで、自己紹介させてもらうがよ!
 俺ぁ、お節介焼きの『スネーク・ワゴン』! 
 ワゴン、って呼んでくんなぁ!」

と、俺の頭からアホ毛の如くゆらゆら揺れながら言った。

むんず!

「ふごっ!?」

俺はおもむろに、変な生き物を鷲掴みにし頭から引っこ抜いた。
きゅぽん! と、いい音がした…気がした。
変な奴が悲鳴を上げているが気にしない。(外道)

「ご…ご主人! 身が出る! 身が出るぅぅぅぅぅっ!?」

俺の手には…髪の毛の色と同じ、真珠色の小さな蛇が悶え苦しんでいた。
ちょっと、強く握りすぎていたようだ。
其の蛇はぶくぶくと、口から泡を出している。

流石に、可哀想なので手を離してやった。
蛇は暫くピクピク痙攣してたが、3秒後には何事も無かった様に
俺の頭…アホ毛の所へ戻っていった。どうやら、其処が定位置らしい。

「な…なっ…!!?」

突然の事で驚く、ひのめさん達。
当然、俺もビックリだ。あの夢に出てきた蛇が、そこに居るのだから。

「ふん、やっぱりねぇ…初めて会った時
 妙な違和感があったが、そう言う事かい」

と、一人納得するメドーサ。
そして、おもむろに俺を抱きしめる。大きな胸がとっても、気持ち良い!!

「うにゅー」

と、思わず声が漏れる。
そんな俺を、優しい顔で見つめるメドーサ。

ううむ。そんな顔も出来たのか…ちょっと見直した。
忠夫ポイント五点進呈しよう。
百点集めると俺のハニーになれるから頑張るように!!

…わたしは? と、ルシオラの声が聞こえた気がした。

もちろんルシオラは、百点オーバーのマイハニーさ!!

などと、思っているとメドーサの口から、トンデモ発言が飛び出た。

「まさか、こんな所で『妹』に会えるとはねぇ…」

へ!?

突然の『妹』宣言で焦る俺。
そして、俺と同じくキョトンとした顔をする、紅白メイドさん。

「お…お嬢様は…その…」

ちょっと動揺する響子さん。
珍らしいものを見た気がする。何時も冷静な響子さんが動揺したのだ。

「おっと! 姐さんが言う『妹』ってぇのは、同属の歳の離れた者ってぇ
 事で、別に血縁とかそう言うのとは、関係ないぜ?」

と、アホ毛蛇がフォローを入れる。どうやらこの蛇、説明好きのようだ。

…って! 同属!?

「同属って…?」

銀ちゃんが、俺と同じ思いで居たようだ。
やはり…以下略。

「そうさ、ご主人は蛇神…つまり竜神さ! で…俺がその眷属って訳だ」

突然明かされる新事実!!
一体何作ってやがったんだ、あのくそ親父!!?

と言うか…確か神族や魔族って、魂に皮かぶせたような存在って
誰か言ってなかったか?
それに、俺って人間の魂だよな…?
一体全体どうなってるんだ?

朝っぱらから会話についていけない方々続出!
もちろん、俺もついていってない!
どう収集付ける気だ!?
とか、考えてる間にも会話は続いていく。

「でもまあ…余計な混ざり物も入ってるみたいだねぇ…
 人間と…竜神…後は…何だか、良く分からない物が混じってるねぇ」

「まあ、そこら辺は気にしなくても良いですぜ。
 …にしても、ご無沙汰してやした姐さん」

ペコリと頭を下げるアホ毛蛇。
どうやらメドーサとは見知った仲の様だ。

「ああ、そうだねぇ…チームを解散した時以来かい?」

「へぇ」

…チームって!? 族か!?
何者だ? このアホ毛蛇!?

気になったんで聞いてみる事にした。

「ち〜むぅ?」

すると、何が嬉しいのか分からないが、キラキラ目を輝かせながら

「へい! 昔、姐さんと俺が天界でブイブイいわせてたチームで
 『滅汰流戯悪』っていうんですぜ!
 泣く子も自殺するってくらい、スゲー有名なチームだったんですぜ!」

じ〜ん…と、昔を思い出して感動しているみたいだ。
一方メドーサは…

「ああ、そんな事もしてたねぇ。あの時は未だガキだったからねぇ」

と、恥ずかしそうに顔をポリポリ掻いていた。
何やら、恥ずかしい事でもしてたのだろうか?

「それにしても…暫く見てなかったけど如何してたんだい?」

「へい…それが、ドジふんじまいやして…
 チョイと務所で、勤めてまいりやした」

ふ…と、遠い目をするアホ毛蛇。一体何したんだ?

「いやー、流石に大龍姫様の下着を、パクるのはきつかったですぜ!」

HAHAHA! と一人爆笑する蛇。
…こいつ、俺と同じ匂いがする。
コイツとは上手くやって行けそうな気がした。

「で…出所した後の配属が、このご主人だったって訳でさぁ」

「なるほどねぇ…まったく、お前も懲りないねぇ。
 この間も小龍姫の裸写真取って、ボコボコにされたばっかりじゃないか」

「へへっ」と引くついた笑いを上げるアホ毛蛇。

「其のおかげであの娘、此処を飛び出して行っちまったんだからね?
 お前を、消す為にねぇ…」

ニヤリとわらうメドーサ。

「ま…まあ、アレですぜ? 見つからなければOKって事で!?」

脂汗を流しながら、ビクビクするアホ毛蛇。
ってか、其の写真よこせ。

…にしても、悩みの種が一つ減ったのは良い事だ。
この蛇、要するに俺の子分って言う事みたいだ。
でも肝心の…何故俺は、コイツを合う前から知っていたか
という事が判明していない。

…悩み事、減ってねぇじゃね〜かっ!

俺は頭を抱える。

「ぷみょ!?」

抱えた先にアホ毛蛇がいた。
奇妙な悲鳴が聞こえたが、もちろん無視!(まさに外道)

ちょっと、良いっスか? と銀ちゃん。

「話の流れからいくとルージュちゃんって…神様って事?」

「一応そういう事になるね」

とメドーサ。それに驚く銀ちゃん。

おお! 何だか分からんうちに、とっても偉くなったのか俺!?
ふふふ…敬っても良いぞ!

「でも、居るだけの役立たずな神も結構居るからねぇ…」

「うにゅにゅ」

俺の頭を、ポムポム叩きながら苦笑するメドーサ。
役立たずで悪かったな!? 俺だって、好き好んでこの体で…

「それよりも、そろそろ修行を始めない? 日が暮れちゃうわ」

と、ひのめさん。ごもっともな意見だ。

「…と、それもそうだね。じゃ、とっとと始めようかい」

と、言った後パチンと指を鳴らす。
すると、奥から二人の人影が姿を現した。

まったく…次から次えと厄介ごとが増えていく。
果たして俺は生き返ることが出来るのか!?
次回を待て!!

と、考えつつ奥から出てきた二人が、綺麗なおねーさんだと良いなぁと
期待する、小鳥がうるさい朝の出来事だった。


レス返しです

・クルスさん
 ルージュの魂は『横島忠夫』ですがよろしいですか?
 さらにもれなく大樹(変態)が憑いて来ます。

・パチモンさん
 ラミアっぽいキャラも出したいですねぇw

・DOMさん
 銀ちゃんが活躍するのは割りと早めになると思います(予定)

・ポラリタさん
 目覚めまくってくださいw

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