インデックスに戻る(フレーム有り無し

▽レス始▼レス末

注意

「見習いGS 横島メド! −2−(GS)」

キミ (2007-07-21 12:28)
BACK<

 私は夢を見ていた。
暗い海の上を飛びながら、一人の女性と闘っている。その女性は、私が悪だからと両刃の剣を片手に迫ってくる。
(私が何をしたんだい?)
 目の前の女性が剣を振り上げ、それが振り下ろされる瞬間に目の前の女性が消え、辺りが真っ暗になる。
 暫く真っ暗な世界を漂っていると、辺りが明るくなり、私は何処かの会場の観客席で先程の女性と睨み合っていた。またしても両刃の剣を手にしていた女性。
 だけど、どこからか掌サイズの光が飛んで来て、私は剣を突き付けられる。
(私は悪いことなんてしてない。兄さん…? なんで…タスケテクレナイノ?)
 また辺りが暗くなり、明るくなるとどこかの地下にいた。目の前にはまた同じ女性。それと、亜麻色の長い髪の女性と…兄さん。
(兄さん、私は悪い妹なのかい? 嫌だよ、私を一人にしないでよ…)
 今度は真っ暗な世界に小さな光が沢山見える。どうやら宇宙にいるようだ。私が見つめる先に、一隻の宇宙船とそこから身を乗り出す兄さん。
 私は兄さんに霊波砲を放つ。
(…嫌だ! 私はこんな事シタクナイノニ)
 次はどこかの街中だった。私は兄さんにサスマタを打ち込むが、誰かに邪魔をされ、私に兄さんを投げる。私の方に飛んでくる兄さん…。
「再生怪人は、弱いってのがお約束なんだよ! メドーサ!」
その台詞と共に淡く光る玉を投げ付けられ、私はそこで夢から覚めた。

 

 
見習いGS 横島メド! −2−

 

 
「はぁ、はぁ…。兄さん、私は…。ってここドコ?」
 目を覚ましたメドは、夢で見た事を思い出し、あれは魔族の私なんだろう…と涙を流していた。
 昔の私に思いを馳せながら、辺りを見回す。ごく普通の和室で、畳のいい匂いがする。しかし、なぜ自分がここにいるのかが分からなかったメドだった。
 暫く考え込んでると、ドカーン! と大きな音が辺りに響いた。
「な、なんだい!? 今の音は?」
 メドは布団から跳び起きると慌てて外に飛び出る。そこには、怒り狂う亜麻色の長い髪の夜叉がいましたとさ。
「まったく! どいつもこいつも…! で! そこの元オバサン!」
「ひっ…。わ、私?」
 起きぬけに夜叉の怒りをぶつけられ、すっかり怯えてしまったメド。直ぐにでも逃げ出したい気持ちを押さえ、ビクビクとしながらも精一杯返事をする。
「私と来るか…。今すぐ逝くか…。選ばせてあげるわ。」
 神通棍から、夥しい霊気を放ちながら究極の二者択一を迫る美神。その顔は色んな意味で清々しい笑顔だった。
「い、逝くって…」
「逝きたい?」
 もはや涙目なメドは、首が取れそうな勢いでブンブンッと首を横に振る。
「これからアンタの兄さんと合流するから一緒に来なさい。役に立たなかったら……分かってるわね? じゃ、行くわよ!」
「なんで兄さんを知ってるの? 兄さんにあえる…?」
 メドの質問に答えず、メドを脅して走り出した美神を、兄に会える喜びと美神に対する恐怖で、泣きながら追い掛けるメド。余談だが、後に「あの時が生きて来た中で1番恐かった…」と周りに話していたそうだ。
「ねぇ、お姉様? ちょっと気になったんだけどさ、さっき元オバサンって…。ひっ! …なんでもないです」
 メドが気になった事。それは、美神がメドの事を「元オバサン」と呼んだことだったのだが、途端に膨れ上がる殺気に押し黙る。
 実は西条に『細菌兵器』を注文した時に、メドの事を聞いていたりする。
「私の知ってるメドーサはオバサンよ。アイツかどうか確かめる為に殺気立ってみたんだけど…。あんたは、私が知ってるメドーサじゃないわね」
「どゆこと? 魔族だった私の事知ってるの?」
「よく知ってるわ。だから……メドーサが涙目で首を振るなんて絶対ありえないのよ!」
 何だかよく分からないメドだったが、それにしても偏った確かめ方だが、まぁ美神だし…。
「そ、そうかい。……!! 何か来るよ! えーと…」
「美神令子よ。ってしつこい植物ね!」
 突如、地面から現れる死津喪比女の花の集団。
「強力なエネルギーがわしの球根に向かっている。攻撃をやめさせろ! さもなくば…」
 美神達を取り囲み、死津喪比女の球根に向かっているおキヌをとめるように脅してくる。
「脅す暇があれば、捕まえるぐらいしたらどうだい?」
 敵を前にして、すっかりいつもの調子に戻ったメドは、喋っている途中の死津喪比女の花に飛び掛かる。
 ステップと同時に右手に持ったお玉を近くの花に振り下ろすと、バックステップしながら左手のフライパンを投げ付ける。
「まったくだわ! 流石三流妖怪ね!」
 美神は近くの花に神通棍を振り下ろすと、その両サイドの花に破魔札(奮発して八千万×2)を投げる。
「に、人間ごときが…! 殺してやる!」
 花を詰まれた事に怒り、一気に攻めてくる花達。
 その時、山の中腹で爆発が起きた。
「グワァァァァ!!」
 爆発と同時に苦しみ出した死津喪比女の花。
「おキヌちゃん……なんで、私を信じてくれなかったの…」
 爆発の原因がおキヌの命を賭けた特攻だと気付いた美神は、崩れ落ち悔しがる。
「えーと、私はどうしようかね? ん〜?」
 美神と死津喪比女の花を交互に見やり、呟くメドだった。
「グゥゥ……フフッ、アッハハハハ! 堪えたぞ! こんな事もあろうかと株分けして…ブベッ!」
 またも花が喋ってる最中に攻撃をするメド。
「何と無く……ムカついたからさ、攻撃したんだけど…ゴメンネ?」
「キ、キサマァ!」
 メドの発言か、攻撃かは分からないが、怒りをあらわに触手を伸ばし、メドと美神を捕らえる。
「あら? 捕まっちゃったねぇ」
「あんたねぇ…相手怒らせといて捕まってちゃダメでしょうが!」
「……うなだれてる内に捕まったお姉様には言われたくない」
 どうやらメドは、最初のイメージが強すぎたのか、美神の事を『お姉様』と呼ぶことにしたようだ。
「私はいいのよ! ってかアンタ暫く給料無し!」
「給料無しって、私はめぐみの弟子なんだけど?」
「さっきの態度で決めたわ! この美神令子が、横島兄妹をこき使ってあげるわ! 大丈夫よ? 一応給料も出すし……感謝なさい!」
「一応ってなんだい! 勝手に決めるんじゃないよ! 大人しくしてればいい気になって…。」
 死津喪比女の花の触手に絡み付かれたまま、二人の言い合いは次第に脇道にそれ、だんだんエスカレートしていく。だが、面白く無い者がいたりする。
「わらわを無視する「「黙れ植物!!」」…ハイ!?」
 なんだか可哀相な妖怪かもしれない。
「だいたいその胸は本物? 安物のシリコン何じゃないの?」
「私のは、まるごと天然だよ! 悪質なデマを言うんじゃないよ!!」
 二人の言い合いはいつの間にか胸の話になっていた。
「そんなの横島クンがアンタの胸を揉みしだいてた時から知ってるわよ!」
「分かればいい……え??」
「アンタが空から降って来た時に揉んでたわよ?」
 脱線した話はいつしかメドが気を失ってる時の横島の話になっていた。
「近親相姦かえ?」
 寂しくなったのか、死津喪比女も話にノって来た。
「もしかして、横島クンのお父さんにも揉まれてたりして」
「だからそんなに大きく育ったのかえ?」
「ちが…大樹は好き…ってその好きじゃないよ! 好きだけど、揉まれてはないよ!! 初めて揉まれたのが兄さんだなんて…百合子に何て言おう?」
 なにやら考え込む死津喪比女と、頬を真っ赤に染めてうろたえるメドだったが、話は突如として展開する。
「横島クン!!(兄さん!!)今よ!!(今だよ!!)」
「へ?」
「了解!!」
 美神とメドが同時に叫ぶと、茂みの中から横島が飛び出してくる。分かってないのは死津喪比女だけ…。
「くらいやがれ!」
 横島の放ったライフルの弾は見事に花の眉間を貫いた。
「キサマラ…わらわを謀ったのかえ!? っく! なんだこれは?」
「アンタが爆発で苦しんでる時に、あの娘に打ち合わせしてたのよ。地面に『アレが生きてたらわざと捕まって、後は横島(馬鹿って読んでネ)が来るまで話しを合わせて』って書いてね。あと、今の弾丸だけど、植物だけを枯れさせる呪いの弾丸よ。残念だったわね」
 美神と死津喪比女が睨み合う後ろでは…
「兄さん…」
「え、えーと、母さんから聞いてたけど、こんな…爆乳の妹だったとは…! 神は我を見捨てなかった! 俺の事はぜひ『お兄様』と…」
「胸……揉んだ?」
「ナ、ナンノコトデセウ?」
「……百合子に報告するよ? 『兄さんにキズモノにされた』って」
「スマンかったぁ! しかたなかったんや〜! だから…」
 メドの足元で土下座をして謝る横島。
「………」
「………淡いピンク。フリフリ付き」
「……フライパンとお玉。どっちがいい?」
「しかたなかったんやぁ! 土下座して、顔をあげたらスカートの中やったんやー!」
 等というやり取りが行われていた。
「なんか締まらないわね?」
「んだな…。やっぱりアイツは獣だべ」
 細菌弾の効果により、バラバラに崩れていく死津喪比女の花を見ながら、美神が横島と一緒に来ていた早苗と呟いていた。

 

 
後書き

 
 やっと横島に会えたメドでした。でも、その出会いも美神によって修羅場に…。メドは百合子に報告するのか? そこら辺はご想像にお任せします。
 次回でスリーピングビューティ終了。そして『チョ乳VS巨乳!? 譲れない闘い編』が始まります。(ぉぃ

 
ではレス返し。

ソロモンの指環様

 はじめまして、駄文書きのキミといいます。
 ようやく会えた二人でしたが、いつもの百合子と大樹を彷彿とさせる出会いでした。
 サクサク話が進んでる気がしますが、どうなんでしょうね。
 「期待してます」その一言が執筆の源になっとります。同じ分だけ重圧も…(笑)

 
February様

 ようやく兄に出会い、初めての折檻〜百合子に報告〜紅百合様のお叱り。というコンボを決めそうです。黒歴史として封印なんてしませんよ! じゃないと横島が痛い目に合わないじゃないですか。
 新たな家事道具〜宅急便。と来ればそうなりますね。しかし、デッキブラシを使うと負けのような気がするんですが…。
 会えない確率…。一応修正しましたが、一万文字の壁にぶち当たり玉砕しました。

 
POPO様
 ……確かに破壊力はありそうですが、若い女性がアレ持って歩くんですか!?
 某借金執事は分かりませんが…。フォークやナイフは使えるかも。胸の谷間から取り出して某姫様に仏罰とか(笑)

 
夢織様
 はじめまして。よろしくお願いします。
 バレタラってか、いきなりバレました(笑)
 横島は、メドに手を出せません。いつぞやの小鳩の時の罠と同じ構図です。(百合子、メド、横島)
 神父は頭の毛以外はそっくりでした。

 
七死様
 メドがホーキで飛べたのは、魔鈴が昔使っていたからです。魔鈴の力を浴び続けていたために簡単に飛べました。磁石みたいな物です。なんで、炎の狐には勝てません。
 巫女さんルックで、はたきで除霊……良いですね。メイド服ではたきは考えてましたが…。いっそ六道女学院霊能科1年G組にでも入学させますか?(笑)

 
meo様
 さすがに掃除機では飛びません。が、いつかは飛びます。
 衛生面に関しては、フライパンやお玉に『除霊用』と書かれています(爆
しかもフライパンやお玉は赤色です!

 

 
今回も無事レス返し終了です。
皆様のレスに感謝しながら、また次回。

BACK<

△記事頭

▲記事頭


名 前
メール
レ ス
※3KBまで
感想を記入される際には、この注意事項をよく読んでから記入して下さい
疑似タグが使えます、詳しくはこちらの一覧へ
画像投稿する(チェックを入れて送信を押すと画像投稿用のフォーム付きで記事が呼び出されます、投稿にはなりませんので注意)
文字色が選べます   パスワード必須!
     
  cookieを許可(名前、メール、パスワード:30日有効)

記事機能メニュー

記事の修正・削除および続編の投稿ができます
対象記事番号(記事番号0で親記事対象になります、続編投稿の場合不要)
 パスワード
    

G|Cg|C@Amazon Yahoo yV

z[y[W yVoC[UNLIMIT1~] COiq COsI