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「横島君の才能〜第七話〜(GS)」

大和 (2007-07-07 21:03/2007-07-10 03:24)
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あの時一人で悶えていた姿を隊長に見られて、別の意味(想像はご自由に)で少し興奮したのは秘密だ。


     〜横島君の才能〜第七話〜狐の嫁入り!?(中編)〜


「ムッ! どこかの誰かに恨まれている気がする! ……まっいっか」

俺は細かい事は気にしない主義なのさ!
第一今はそんな余裕が無い。

依頼の通り、人の住む場所じゃないよ的な匂いがプンプンする森に着いた。
しかし一つ問題があった。

「広すぎじゃーー!」

空を飛ぶ能力が無いので具体的な広さは分からないが、目の前は見渡す限りの木ばかり。
このまま策も無く、チマチマ探していたら、依頼の期日が守れん!
……どうしよう?

「ここは素直に先人の力を借りよう」

そう思い隊長に連絡を取ろうとして、携帯電話を取り出す。
もちろん仕事用だ! 自分の為に携帯電話なぞ買う余裕がある分けない!
力説する事が悲しいが、否定できないのも事実。
この依頼が無事成功したら、自分用のを購入しようと思っている。

おっと、話がそれたな。
取り出した携帯電話で隊長に連絡を取る。

「ツ――ツ――ツ――」
「圏外じゃねーか! どうすりゃ良いんだ!?」

携帯電話の画面を良く見たら、アンテナのマークの部分が圏外になっていた。
不味い! 第一案が完全に潰れてしまった、ちなみに第二案はまだ無い!
……どうしよう?

「……そうだ! Gメンから借りた道具の中にたしか」

アレがあった事を思い出し、背中に背負っていたリュックを置き、荷物を取り出す。

「ウルトラ見鬼くん〜〜!」

某ネコ型ロボットの、秘密道具を出す時の様に取り出す。
取り出してスイッチオン!
凄い勢いで、指が動き出す。

「考え中! 考え中!」
「こりゃ期待して良いんじゃなねーか!?」

やがてぶれていた指が一つの方向に止まる。
俺が歩いてきた道の方角を向いて。
その方角には森など一欠片も見えない。

「って、フザケンナァアアア!」

頭にきた俺は、ついウルトラ見鬼くんを叩きつけようとしたが思いとどまった。
危なかった、いくら道具はGメン持ちって言っても、壊すのは流石に不味い。

「どう考えても、自分が来た方向には居ないよな? ……もしかして居るのか?」

顎に手を置き、考えるポーズ。しかし悩んでも答えは出ない。
落ち着け俺! その可能性はあるのか考えてみよう。

その一、今来た方に九尾の狐が居る。
いくらなんでも街中に居たら騒ぎになるよな、尻尾が九本ある狐って、この辺りにも殺生石があるんだし。
けどまだ見つかっていないだけかも、まだ朝早いし。
う〜ん……保留。

その二、妖怪や幽霊はどこにでも居るもの、それが反応しただけ。
有り得る! つーかその可能性が一番高いと思う、ウルトラ見鬼くんの性能が良すぎる所為か?
ただここで問題になるのが、街に九尾の狐より強いのが居るのか、それとも街の方に居る奴の距離が近いのか?
これは今確認出来るよな。
取り合えず、ウルトラ見鬼くんの有効距離を伸ばしてみる。

「考え中! 考え中! 計算終わり!」

指が向いた方向はやっぱり、街中の方角だった。

これで少なくとも、距離は関係ない事が分かった、あくまでもこの森の中に九尾の狐が居る前提だけど。
となると問題が浮上してくる、街中に九尾の狐より、強い奴が存在するって事になる。
その場合、単純に化け物みたいな奴が居るとしたら、その意味でも携帯電話が使えないのが痛い。

けどそんな強い奴が居るんなら、俺が街の中に居る時に気づかない訳ないと思うんだけどなぁ〜。
けど少しマシになったとはいえ、自分が信用できない事に変わりは無い。
そう言えば九尾の狐って今、変化も出来ない位弱ってるんだよな。
どれぐらいの強さかワカランが、取り合えず九尾の狐を保護してから考えるか。

……って、どうやってだよ! 色々考えたけど、見つける手段を考えてね―!

え〜と無理やりその三、取り合えず森の中に入ってみる。
本当に無理やりだ、確かに森の中に入らにゃあかんのは間違いないんだが、…まてよ? 入る…森の中?
! そうだ! 森の中に入って、逆に有効範囲を狭めれば良いんじゃねーか!?
そうだよ! 性能が良いなら、たとえ九尾の狐が弱ってても反応する筈!
イケル! つーかこれしかないって感じか。

「という訳で出発進行 〜!」

置いてあったリュックをもう一度背負いなおして森の中に入る。


三十分後、森の中央部付近。

「取り合えずこの辺りまで来れば大丈夫かな?」

一旦足を止めて辺りを見回す。

取り合えず、見渡す限りの木ばかり、本当にココは日本かと疑いたくなる。
だがそんな事も言ってられない、歩く為に邪魔だったから入れといたウルトラ見鬼くんをリュックから取り出す。
取り出したウルトラ見鬼くんのツマミを回し、有効範囲を狭める。
勘というか、自分で歩いた距離をそのまま有効距離の半径に設定する。

……四km位で良いかな?
――良しセットOK!

「考え中! 考え中! 計算の終わり!」

ぶれてた指が止まる。
計測結果が出た。
今の自分の位置から見て、右の方角を指している。

「あっちか、少なくとも四km以内に居るんだから、午前中を目標に頑張るか!」

見鬼くんの計測器をみながら、距離を確認する。
九尾の狐を捕まえるまでの時間の目標を午前中に設定した。
ダラダラ惰性でやるのも良くないしな、ある程度目標立てて行動しなきゃ。
使う機会を間違えている気がしないでもないが……まぁ気にしたら負けだな。

ゴソゴソ、ピョン!

気合を入れて、狐探しに向かおうとした俺の目の前に、尻尾と胴体と同じぐらいの大きさの小動物が眼の眼を横切る。
尻尾が、パッと見て沢山あって、狐色した小動物?

「……居た―――っ!?」

俺の上げた声に反応して、目の前の九尾の狐と眼が合う。
ただいまの目標との距離、およそ五メートル。

「……(どうすればいいんだ? こんな早く見つけても心の準備が出来てないぞ……まずはコミュニケーションか?
そうだよな、なんかの映画で指と指つけてたのがあったし、お〜し!)コホンッ、コンコン!」

コロコロ表情が変わり、やっとの思いで出した言葉はコンコン……傍から見たら頭のおかしい人にしか見えないだろう。
お互い眼を合わせたままだったが、先に動いたのは相手の方だった。

まぁ口は俺だが……ってかミスった――――!?
狐ってコンって鳴くんじゃね―のか? もしかして迷信だったのか――!?
つーかこのままだと逃げられるっていうか、今まさに逃げれようとしてる。
恨むぞ、ガキの頃にみた絵本か教科書! 覚えてないけど。

「はっ!? アホな事考えている間に目の前から居なくなってる!? 待ってくれ―!」

妄想をして現実世界から外れた隙に見える範囲にいたはずの狐は居なくなっていた。
いかん! 急いで追いかけなくては!
九尾の狐が消えた茂みの方に向かって追いかける。
獣道どころか、まさに道なき道、しかし依頼には応えなくてどうする!
……けして二千万が頭の中にあるわけじゃないぞ!

所々、葉っぱや木に擦られて体のあちこちが痛い。
美神さん仕様のリュックだったら、絶対マトモに走れんぞ!
今回森の中って聞いて、量を減らした甲斐があった。
前に森の中に入ったとき、凄い歩きづらかったもんな。
つ〜かミイさんとか今どうしてるんだろう? ……凄い色っぽかったよなぁ〜。

……脳内トリップネタはもうイイって!
けど意識を失っている間に、目の前に九尾の狐が走っている。

「時々、俺って本当に凄いよな」

狐が見える範囲に居る事もそうだが、山の中で獣相手に遅れをとっていない。
以前スライムと闘った時も、気付いたら縄抜けしていたし。
今回も気付いたら、見失っていた筈が、いつの間にか目の前へ。
う〜んこれで何か商売とか出来ないかな? 縄抜け大脱出みたいな感じで。
……いつの時代の発想だ? 脳内思考が古すぎる。

とまぁ今回もアホな事を考えている内に、手の中には尻尾が九本ある狐がいる。

「もしかして、意識を集中してない方が俺って凄いのか? どう思う?」

手の中に居る狐に向かって話しかける。

「キュン、キュ―ン!」

俺の問いかけに律儀に返事をしてくれている。
けして、手の中で暴れて逃げ出そうとはしていない…と思いたい。
コンコンじゃなくて、キューンだったのか……機会があるか分からないが覚えとくか。
というより、指をガシガシ噛まれてもの凄く痛いんですが。

「痛いから、止めてくれないか? つーか止めろや! マジで痛いんだから!」
「キューン」

ガブッと指を噛んでくる。

「イダダダダダッ!!!」

噛まれて物凄く指が痛い、そろそろ血が出るかも。
まぁこんな事もあろうかと、俺には用意していたものがある。
しかし、両手が塞がっているせいで、今それを出す事が出来ない。

「……油揚げ(ボソッ)イナリ寿司(ボソッ)」

狐の好物を並べ立てて言う俺。

ビクッ

俺の言葉に反応し、噛んでいた指を離す。
かかった! 伊達に予習はしてないぜ!
相手の正体が分かってたら、調べる時間はタップリとあった。
やっぱ狐っていったら、油揚げだよな!
昨日スーパーで買っといた甲斐があったな、お徳用とかじゃなくて一枚199円のをな!
もちろんイナリ寿司も購入済みだ!

「話を聞いてくれたら、やるぞ」
「キュン!?」

マジで!? 見たいな顔をして、上目遣いで見てくる。
動物とか飼った事なかったんだけど、可愛いな。
……動物って温かいんだな。

「マジで。今リュックから出すから待ってくれ」

手の中に居る狐を、そっと地面に置き、リュックの中から油揚げ出す。
迷信だと思ってたけど、本当に好物っぽいな、さすがGSの世界。
そりゃあ悪霊が居れば、本当に油揚げが好物の狐が居たっておかしくないか。

「ホレッ!」

袋を開けてから、袋の上にのっける。
何となくだけど、地面の上に置くのはいやなんだよな。
というか物凄い警戒されてるな。
だが時間の問題だ、嫌がっている素振りを見せるが、油揚げから眼を離せないでいる。
もう少しでイケル!
そんな時だった、木の葉の擦れる音が聞こえたのは。

ガサガサッ

「グルルルルッ(コイツはツイてるぜ、丁度腹減ってたんだよな。この青カブト様の餌になってもらうか!)」
(熊語翻訳・大和)

木の葉を揺らして出てきたのは、自分の背丈を遥かに超す巨大な熊だった。

「「クマ――ッ(キューン)!?」」
「グルルルルルッ(旨そうな狐も居るじゃねえか、ラッキー!)」

狐の姿も確認して呟く。

ク、クマ!
え、え〜とこういう時はどうすれば良いんだっけ!?
死んだふりか!? いや、あれは迷信だよな?
まてよ、油揚げを食べる狐が居るんだ、死んだふりが通用―

ゴウッ!

「どぅわっ!」
「グルルルルッ(避けるんじゃねーよ!)」

―する訳ないか!
つ―かそんな余裕なんかね―!
こういう時は―

「戦略的撤退―! あとお前も来い!」
「キュン!?」
「グルルルルッ(逃げるんじゃね―よ!)」

―逃げるに限る!
逃げる前に、狐を猫掴みしてGET!
狐も今の状況を理解しているのか、おとなしくしている。


クマとの遭遇から三十分後

なんとか逃げ切れたみたいだ。
つ―か本当にアレがクマだったのかも怪しい。
クマのくせして、追ってくる時は二足歩行だった。
しかもそれでメチャクチャ速いって何だよ!

「お前はどう思う?」
「キューン?」

頭の上にいる狐に話しかける。
死線をともにした戦友とでも言えばいいのだろうか、どうやら少しは仲良くなれたようだ。
このまま連れて帰れば依頼終了なのか?
しかし世の中そんなに甘くない! だってココがどこだか分からないモンね!

「取り合えず、油揚げでも喰うか? まだあるから」
「キューン!」

頭の上の狐を下に降ろして、リュックから油揚げを出す。
念の為、周囲の気配も確認してと……
取り合えず問題なさそうだな。

「ホレッ、さっきは邪魔が入ったからな」
「キューン(ガブッ)」

今度はアッサリ食べてくれた。
こ―なんて言えば良いんだ? なんか嬉しいモンがある。

モクモクモク

「ウォッ!? 体から煙が出てんぞ! 大丈夫か!?」
「……ゴホッ、ゴホッ……大丈夫よ」

煙が晴れて出てきたのは、中学生ぐらいの女の子だった。
金色の髪は九つの房に分かれ、腰までの長さを誇る。
眼はまるで猫の瞳のように、愛らしく、どこか壷惑的だった。


「え〜と、それって学生服か?」
「……世の中には聞いちゃいけない事があるのよ」
「…スマン」

う〜ん、絶世の美女って話だったから煙が晴れる途中に足が見えた時期待したんだけどな。
これは無理だな! あと十年! いや、あと五年過ぎていれば!
しかし今、俺の目の前に居るのは見た目中学生程度な訳で、俺はロリコンじゃない訳で。

「結論、無理!」
「はぁ? いきなり無理って言われても分からないだけど?」

俺の言った台詞に対して、ポカンとする狐もとい……

「そういえば名前ってあるのか?」
「普通そういう場合って自分から名乗るのが礼儀じゃない?」
「そうだよな、スマン! 俺の名前は横島忠夫、GSだ!(見習いだけどな)」
「横島…ね、まぁいいわ、ワタシの名前はタマモよ」
「そっか、よろしくな!」

九尾の狐改め、タマモと言うらしい。
挨拶もそこそこに、本題に入る事にした。
意思疎通が出来る以上、しないわけにはいかない。

「でだ、俺んとこ来ないか?」
「……それって口説き文句?」
「違う、違う! え〜となんていったら良いんだ!?」

なんか色々省略しすぎた!
さっきまでの友好的な態度と違って、信用できないみたいな表情をしている。
マズイ! このままだと任務失敗って事になる!
え〜と、どうすれば良いんだ!?

「プハハハハッ!」
「へっ?」
「ハハハハッ! アンタってば最高!」
「え〜とタマモさん?」

なんか物凄く笑ってる、いや、笑われてるですけど。
そんなにおかしい事言ったか? 確かに言い方を間違えたのは事実なんだが。

「あ〜おかしい、で、本当は何の用で来たの?
ワザワザ油揚げまで用意して、偶然とは言わせないわよ」

どうやらからかわられてたらしい、狐にからかわられる俺って……
さて、何て答えればいいんだろう?
ここはやっぱり素直に言うべきか!? 下手に考えていいことなんてないし!

「え〜と――説明中――って訳なんだが……来てくれるか?」
「………」

俺の説明に相槌を打ちながら素直に聞いてくれるタマモ。
時折引っかかる事があるのか、何か考え込んでいる様子だ。
やっぱり言い方をミスったか?
ああ、この沈黙の時間が恐い。
だけどそんな時間も長く続かない、答えが出たのか、タマモの口が開く。

「取り合えず返事は保留よ、アンタの説明だけだと良く分からないわ」
「ウッ! やっぱり俺の説明じゃ分からないのか……」
「違うわ、アンタは言ってない事がある、保護って何? 監禁や拘束とどう違うの?」
「それは! ……スマン、分からん」

タマモの質問に対して俺は答える事が出来ない。
保護する事まで聞いていたが、保護した後もしくは保護の内容をまったく聞いてない事に気付いた。
それと何の権限も無い事に。
今ココで適当な嘘を言う事も出来る、けどしたくない。
隊長自身、信用出来る人だし、酷い事をしないと言い切れる…と思う、けど依頼人は別だ。

「もう少ししたら隊長が来るしさ、そしたら詳しい説明も出来ると思うから待ってくれない?」
「いいわよ」
「エッ! そんなアッサリ返事していいのか?」
「別に構わないわ、油揚げ貰った事だし、いざとなればそのおかげで戻った妖力で燃やしてあげるから」
「は・は・は、大丈夫だよ……多分」

燃やすと言われた時の妖しさ、ゾクッとしたけど、物凄くドキドキした。
これが傾国の大妖って呼ばれた所以なのかと思った。
俺はロリコンじゃない筈なのに、見た目は子供のはずなのに、圏外の筈なのに!

とまぁ、アホな事を考えていた訳でありまして、けど毎回良い事ばかりじゃない訳で。

ガサガサ

さっきも聞いたことがあるような音、まぁクマだった。

「グルルルルルッ(ココにいやがったか)」
「またクマ―!?」
「別に逃げる必要ないわよ、ヨコシマ」
「そ、そ、そんな事言ったって、早く逃げないと!」

熊が現れて逃げようとした俺の手をがっしりと掴むタマモ。
何故コイツは逃げないんだ!? 熊だぞ! 熊!
だが俺の説得? は空しく、タマモには通じなかった。

「グルルルルッ(何で逃げないか分からねぇが好都合だ)」
「アンタ程度に逃げる必要が無いって言ってるのよ、馬鹿熊!」
「――! あの〜タマモさん? なんでそんな挑発するんですか?」

タマモの挑発に対して怒り心頭の熊。
口元からは涎を垂らして、超恐い。
挑発するのは良いんだが、巻き込まないで欲しいと思うのはいけない事ですか?
そんな俺の心とは裏腹に事態は進む。

「グルルルルルッ(あの時のチビといい、どうしてチビにはむかつく奴が多いんだ!?)」
「アンタよりアタシの方が、ちゅよいからよ」
「……噛んだ?」

どうやら図星を突かれたようで顔を真っ赤にしている。

「――うるさい! だいたいヨコシマだってこの馬鹿熊より強いでしょ!」
「…そう言われてもな、恐いモンは恐いんだよ!」
「もういいわよ! ワタシがやっつけるから待ってなさい!」

そう言うとタマモは、手を口元に当てて何かを出そうとする。

バシュッ! ズド―ン!

空気を切り裂くような音がして、その後熊が倒れた。
―今のは銃弾!?

「ヘッ? アタシじゃないわよ!?」
「分かってる! 取り合えずココから離れるぞ!」
「な、なんで!?」

何が起きたのか分からないが、あの熊が攻撃を受けたのは間違いない。
取り合えず、銃弾? の向かってきた方角とは逆の方に逃げる。

バシュッ! ガスッ!

また音がして、木が抉れていた。

「こりゃ、間違いないな」
「何がよ?」
「……誰だかワカランが俺達を狙ってる」
「……誰だかって誰よ!?」

一瞬、クマ退治の猟師とかを期待したんだが違うっぽいな。
熊が倒れたのにまだ撃ってくる、最悪だ。
こうなると相手が誰だか突き止めないといけない。
仕方ない、封印していたあの業を使うときが来た。

「ヨコシマ・デンジャランス・ハイパー以下略―アイ!」

説明しよう! この業は一言で言うと覗き用に特化した眼だ!
その視力及び射程距離は通常時と比べて五倍以上! 相手が美人だと推定二十倍以上になる!
色々と悲しい事があり、そういった事から足を洗っていたが、封印を解く日が来たのだ!
ぶっちゃけて言うと、目に霊力を集中しただけ。
もっとも、最初は霊力って事を意識してなかったけど。

「……ムッ! あのライフルみたいのを持ってる奴等は……自衛隊!?」
「自衛隊!? ……って何?」


場面は変わり、横島の所に向かっている美智恵の乗る自動車内。

運転席に座るのは西条、恐らく美智恵の足代わりにされているのだろう。
美智恵は助手席に座り、書類相手ににらめっこをしている。

「……はい、はい、分かりした」

電話を切る西条、運転中の通話は法律違反だが、GS世界ではどうなってるのか分からないのでスルー。
(ハンズフリータイプは合法)

「西条クン何だったの?」
「……ちょっと困った問題が起こりました」
「問題? 内容は?」
「横島君の居る森に自衛隊が出動しました」

質問に答える時、心なしか西条の足の踏む力が強くなった。

「自衛隊!? まだ準備できてない筈よ!? 申請だってされてない筈!」
「どうやら以前捕獲した熊が、今横島君の居る森に逃げ出した事を理由にしての緊急出動らしいです」
「――! やられたわ! この分だとその熊が逃げ出したと言うのも怪しいわね」
「……横島君の事だから大丈夫だとは思うのですが、もしもの事を考えて病院の受け入れ準備もしてあります」
「……そうね、出来れば起きてほしくないけど、やれる事をやっとかないとね。
そうと決まれば急ぐわよ、西条クン! 飛ばしなさい!」
「はい!」


あとがき

どうも大和です。

見鬼くんのセリフってあれであってたでしょうか?
子供の頃に見たアニメ版の記憶を頼りに書いたので、間違っていたら突っ込み大歓迎です。
自分なりの独自性をと思ったらこんな形になりなした、いかがだったでしょうか?
少しでも面白いと思っていただければ嬉しいです。

クマ程度で自衛隊が何で出動するの? 
とか最初は猟友会とかじゃないの、とかの突っ込みは出来ればスルーの方向でお願いします。
まぁ政治的圧力とでも思っていただければと。

それではレス返しを〜

DOM様

こんな感じになりましたがいかがだったでしょうか?
横島本人はロリコンじゃないと言い張ると思いますが。
しかし書いてみると難しいですね、性格とか。
原作で出番が後の方だったので、特に恋愛方面の描写が殆ど無し、強いて言えば真友くんぐらいですか?
まぁ自分なりに、想像しつつ、妄想もしつつ、頑張ります。


>西条にはコレしか言えないな…強く生きろ!
>…美神の血統で不幸になっている人物って横島だけではなく案外、西条も?

本人がどう感じるかですよ……きっと。


これからもご意見、ご指摘、ご批判、ご感想お待ちしております。
本当に書く糧になっています。

                                 大和


俊様、徹夜☆様のご指摘を受け修正しました。
圏外の音声に関してはこれであっているか不安です。
もし違っていたら、ご指摘ください。
もちろん出来ればですが。

樹海様
詳しく言うとネタバレになるのですが、その事も織り込み済みです。
むしろ鋭いご指摘にドキっとしました。

レス返しの方ですが他の方も含め、次話で改めてをさせていただきたいと思います。


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