「私の信条は―
現世利益 最優先!!
幸せの道標 プロローグ
「さ~、終わったから帰るでござるよ。」
「そうね、早くお揚げが食べたいし・・・。」
除霊の仕事も終わり、早く帰ろうと美神たちを急かすシロタマ。
「そうね、私も眠いし。
横島クン撤収よ、急いで片付けて!」
「は、はい。」
美神に言われて横島は荷物を車に積みだした。
荷物の片付けが終わる頃、依頼者と何か話していた美神が笑顔でやって来た。
「さ、帰るわよ♪」
誰も美神にあえて聞かず速やかに車の乗り込んだ。
車は夜の高速を闇を切り裂いて走っている。
おキヌとシロタマは後ろの座席で眠ってしまっていた。
横島は運転中の美神とたわいない話をしていたが急に黙り込み、どこか余所を向きだした。
何かと思い美神も横島の視線の先を見る。
そこに在ったのは・・・、
闇夜にネオンが浮かび上がった東京タワーだった。
「(横島クン・・・。)」
それからは無言の時が流れた。
無言の車は横島のアパートの前で止まり。
ようやく沈黙が解かれた。
「横島クン着いたわよ。」
「あ、すんません。」
美神の言葉で東京タワーが見えなくなってから、ずっと下を向いて黙り込んで居た横島が面を上げさっと車から降りた。
「じゃあ横島クン、また明日ね。」
「あ、はい。 お疲れ様でした。」
車は横島を置いて再び走り出す。
横島は車の影が消えるまで動かず、影が消えて初めてアパートの自分の部屋に向かいだした。
「ただいまー。」
扉を開けだれも居ない部屋、いや小さく光る蛍に横島は自分がここに帰った事を告げた。
そしてその小さな蛍を手に取り、お休みと呟くとそのままの布団に倒れこみ深い眠りに着いてしまった。
そこであるモノと出会う事をしらぬまま・・・・・。
あとがき
初めましてガンドラと申します。
ここのサイトで皆様の作品を読んでいてやっと書こうとある程度の話がまとまったので投稿します。
何分初めてですので誤字、脱字やおかしい所があったら遠慮なく申して下さい。
作品は学校生活が中心となると思いますのでどうぞ宜しくお願いします。