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▽レス始

「式神作製師横島!その6(GS)」

yata (2007-05-12 11:10)
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*注*これは複数回逆行を繰り返した横島強めな作品です。
   こういった作品が苦手な方は避けるようお願いします。


「………あぁ、あたし、あたし式神使いになりゅにょ!」


あれ? 噛んだ??


式神作製師横島! 第6話


「なし! 今のナシでもう一回!」


魔理は赤面し、わめき立てるが横島は笑いを堪えるのに必死である。
しばらくして二人とも表面上は落ち着きを取り戻した。


「と、とにかく、あたしの式神になる奴はどいつだい?」

「あぁ、ここにいる飛魚丸と朱羅をモデルにした量産型式神試作鬼、魚1号と蟹1号だよ」


横島はポーチから2枚の札を取り出し、魔理に渡す。


「魚とカニの式神かぁ。でも名前が適当すぎないか?」

「まだ仮名だからね。魔理ちゃんが新しい名前を付けることで主人になるんだよ」


主従契約については封じた札に主人となる人間の血でもって真の名を書き与えるということ。
主人の霊力や加護を受けている神仏の神気を取り込むことで成長し、より強力になること。
などなど諸注意も含めて横島が式神について説明をする。
説明が済むといよいよ魔理と式神たちの契約が行われる。


「汝の主たる一文字魔理の名において仮初めの名を捨て去り、新たなる名を与えん!」

「汝の名は『舞霊屠』!」


魔理は魚1号を封じた札にカッターで血を出した人差し指で流れるように真名を書く。
『舞霊屠』という名前は横島と一緒になって考え、
『刃』という意味と『舞うように霊を屠る』という二重の意味を込めて名付けた。

真の名を叫ぶと、光と共に札から式神が飛び出した。
『舞霊屠』として生まれ変わり、主人からの霊力の供給が有るためか、
魚1号の頃より活き活きとしており、より飛魚丸に近い印象を受ける。

続けて蟹1号の方に取りかかる。なかなか良い語呂が思いつかなかったので、
分かりやすさを重視した結果、『上海』という名前に決まった。

平家の武将の名前を使おうとも考えたが、
魔理の知っている平氏は平将門と平清盛しかおらず、
将門公の名前は守護神の名なので使えず、
清盛は魔理があまり良い印象を持っていなかったので却下された。


「それにしても、式神ってかなり霊力取られるんだね」


少し汗をかきながら魔理が言う。
すでに影に仕舞っているが魔理の全霊力の半分程持って行かれた。


「生まれたてだからね。最初の一週間は1体あたり全霊力の25%は吸われるよ。
 1月もすれば1体あたり5%程度まで落ちるし、
 霊的スタミナや霊力量自体増えるからこれも修行だよ」


気軽に言うが横島自身も現在霊力の60%を吸われている。
自来也達の時に50%を体験しているので耐えられるのだろうが、
この状態で式神作製の儀式をしたのだから天晴れというかアホというか……。


「普段は霊力なんて使わないでしょ?
 どうしても耐えられないなら札に戻しておけばいいけど、
 式神との信頼関係を築くのも大事だし、
 最初の1ヶ月である程度式神の強さが決まっちゃうから、
 余力があったら出来るだけ与えちゃった方が強い式神になるよ」


そう言うと横島は神社で買ってきた木札を渡した。


「何だよコレ?」

「将門公の御札、神気が少し含まれてるから部屋に飾っておくと『上海』が少し強くなるよ。
 『舞霊屠』は水天の真言を唱えながら西向きで水をあげるといいよ」


ちょっとした豆知識のように軽い口調で言うが、
魔理のような基礎も知らない初心者からすれば値千金のアドバイスである。


「あと、これが一番重要なんだけど。たばこや酒は厳禁だからね。
 それと……今つるんでる子達とは距離を置いた方がいいかもしれない」

何でだよ!? そりゃ、ヤニや酒は悪りぃかもしんねぇけどダチは関係ねぇだろうが!!


一番重要と言われ、心して聞こうと思っていた魔理だが、
その内容は到底納得出来るものではなかった。
自分の力と友人しか頼るものがない不良少女としては当たり前であろう。


「オカルト犯罪防止法って知ってるかな? 霊能犯罪を取り締まる法律なんだけど、
 その中には一般人への霊能を使った攻撃も含まれている。
 一般人は悪霊に対して無力なのと同じように霊能に対しても無力なんだ。
 殴るにしても霊力がこもっているのといないのとでは威力が全然違うでしょ?
 魔理ちゃんも一般人と喧嘩する可能性は出来るだけ下げる努力をしないといけない。
 道で絡まれたり、因縁つけられたりしたら霊圧かけてビビらせるとか出来るけど、
 不良同士の喧嘩ってメンツとかあるから、足洗うしかないんだよ」


法律まで持ち出されると魔理としても言葉が出てこない。
それに我流で鍛えているうちに気づいた霊力を込めた攻撃の威力も横島の言葉を後押ししている。


「タバコや酒は補導で済んだかもしれないけど、こっちは一発で逮捕だからさ。
 辛いとは思うけど、GSを志すなら割り切らないと」

「………わかったよ。色々あるけど今月中に何とかするよ」


横島の駄目押しの一言で渋々ながら魔理も納得した。
GSになるならいつかは決断しなければならないことだろう。


「それじゃ、六道の方には俺から話しておくから5日後の放課後にまたここで」

「あぁ、それじゃあな」


次回会う約束をして別れるが、やはり魔理は元気が出ないようだ。


−−−−−−−−−−−−−横島宅−−−−−−−−−−−−−−−−


『トゥルルルル、トゥルルルル……』

帰宅するとすぐ、横島は六道婦人直通の番号へと電話をかけた。


「は〜〜〜い。もしもし〜〜〜?」

「あ、どうも横島です。今ちょっとお時間宜しいでしょうか?」

「あら〜〜、横島く〜〜ん? どうかしたの〜〜〜?」

「量産型式神の件と冥子ちゃんの教育プランで相談したい件がありまして」


しばらくして六道婦人が電話に出ると横島は用件を切り出した。


「う〜〜ん。今からちょっと出かけなきゃいけないし〜〜、
 冥子も一緒に行かなきゃいけないのよね〜〜」

「あ、冥子ちゃん抜きでも今回は構いませんよ?
 六道さんさえ良ければ明日にでも会ってお話ししませんか?」


横島付きの隠密からの報告がまだなので、六道女史は時間を稼ごうとする。
しかし横島はあっさりとそれを流して冥子抜きの会談を申し込む。


「そ〜ね〜。明日から冥子は最後の研修としてN県まで遠出するし、
 ディナーでも食べながらお話ししましょうか〜〜?」

「そうッスね。一応部外秘の話になると思うんで、明日の夕方そちらにお伺いします。
 場所のセッティングとかはお任せして良いッスか?」


魂に染みついた貧乏根性とでも言おうか『ディナー』の一言で横島の心は浮き足立ち、
口調まで以前のものに戻ってきている。


「ふふふ〜、それじゃおばさんもおめかしして待ってるわね〜〜♪」


横島の見せた年相応な態度に好感を持ったのか、ご機嫌でからかってくる。


「ははは、期待してますね。それじゃあ俺もスーツか何か着ていった方がいいッスかね?」

「ううん〜〜。ウチのシェフに頑張って貰うから〜〜、普段着でいいわよ〜〜」

「じゃ、お言葉に甘えて」

「うん〜〜、また明日ね〜〜〜」


まるで有閑マダムと若い燕がデートの約束をするような会話だが、
婦人の間延びした声が雰囲気をほんわかしたものに変えている。
ともかく詳しい事は明日に持ち越しのようだ。


「ふふふ〜〜、デートだなんて〜〜♪」


……………………………………………………地の文に反応しないでくれ。


ども、yataです。ご無沙汰しておりました。(ペコリ
ご無沙汰だった理由は、ぶっちゃけ長期入院しておりました。
持病の肝臓がヤヴァイことになり内科で入院。
退院後、自宅ベランダで強風に煽られ転落、両足複雑骨折+第一腰骨圧迫骨折。
外科で入院。リハビリとかゴタゴタがいろいろありまして今に至っております。

荷物の整理をしていたところ、内科入院中の初めのころまで書いていたコレを発見し、
少し内容を改訂して投稿することにしました。
リアル多忙な為、更新は遅いかもしれませんがこれからも少しずつ書いていこうと思います。

それからレスですが、大変ありがたく読ませて頂いてます。
しかし、レス返しはしばらくの間控えさせて頂きます。
正直小心者なyataとしては、
半年ほったらかしにした作品を投稿するだけでもガクブル((((;゜Д゜)))なので。

ではではまた半年後に(マテ

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