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!警告!壊れキャラ有り

「GS美神〜求めるモノ〜63 <現世> (GS+オリキャラ+色々)」

零式 (2007-02-25 22:43)
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≪ ザンッ! ザンッ!! ザンッ!!! ザンッ!!! ≫


 何かが大地を蹴る音と共に疾風が駆け抜け、土埃が舞い上がる。

「クスクスクス…。如何してくれましょうか…。」

 その“何か”が目を細め口元を歪めて笑いながら、そう呟いた。

 その“何か”とは、自分の内なる欲望に敗北し、ある悪魔族の誘惑に乗った事を棚に上げ、その悪魔族に“仏罰”と言う名の八つ当たりを与えるべく疾走する『S竜鬼』と化した“小竜 姫子”その人である。

「あれをこうして…そして、あそこをあのように…クスクス…。待っていてくださいね…。」

 これから自分が与える“仏罰”を想像し、何んとも言えないオーラを発しながら、彼女は忠夫が教えられた(爽やかに聞きだした)施設を目指しひた走る。


 そんな彼女を見つめながら、後を追う影が1つ…。


「ヨ、ヨコシマ…。私…、何かとんでもない物を呼び出してしまったのかしら…?」

「……何も…。何も言うな。タマモ…。」

「でもっ!!」

「いいから…。気にするな。…何時かは誰かがツッコンデいた事だ。それをお前が指摘しただけの事だ…。それに、俺達にはもう見守る事だけしか出来ない。例えこれからどの様な事が起きようが、俺達にはそれしか出来ない。判るな…気にしたら負けだ…。」

「ヨコシマ…。判ったわっ!私はこれから起きる惨劇を全て記憶し、後世に伝えるわっ!2度と…2度と同じ間違いを繰り返す者を出さない為にっ!」

「そうだな…タマモ。…今の俺達は余りにも無力だ…。だから俺達が出来ることだけをしよう。」

「ええ…。私達にトバッチリが来ないようにも…ね…。」

「…だな…。幾ら何でもあれは洒落にならん。」

「確かにね…。」

 その影とは頭の上に、恐怖のあまり狐形態に戻ったタマモを乗せて姫子を追走する忠夫であった。

 2人はそう言葉を交わした後、自分達の前を疾走する1人の修羅と化した少女を見つめるのであった…。


 ― 数分後 ―


「横島さん。この施設で間違いないんですね…?」

 姫子がその施設を睨みつけながら忠夫に尋ねてきた。

「ええ。この施設に間違いありません。確か、この施設の地下に大きなプールがあって、そこにパイパーが潜んでいるはずです。」

 ビクビクしながら返答する忠夫。…ちなみに姫子は施設の方を見ているので表情は判らないが“見たら負け”と彼の霊感が告げている。

「そうですか…。」

 姫子がそう呟くと同時に彼女の体から紫色のオーラが立ち上る。そのオーラが回りに生えていた草に触れると、その草の生気が忽ち無くなっていく…。

「こ、これは…!?」

 その様子をみたタマモが小さく呟く。その呟きが聞こえた忠夫が彼女に尋ねた。

「タマモ?知っているのか?あれを。」

「ええ。確かな事は言えないけど、姫子の体から立ち昇っている物には“瘴気”が含まれているのを感じるわ。それと…これは竜気…?そんな馬鹿な…!昔(未来世界)なら兎も角、今の姫子は『人間』に筈!?なぜ竜気まで?」

「瘴気と竜気?」

「…瘴気は人間や動物の怨念が発する気だから、“今”の姫子が発するのは納得できるけど、何故竜気まで…。」

 困惑した表情を浮かべながらタマモが言う。

「よし…。その辺は俺に任せろ…。」

「任せろって…?」

「いくぞっ!奥義ッ!サイキック・アイ!!」

 忠夫がそう叫ぶと、彼の目に霊気が集中し瞳の色が淡い緑色に輝きだす。


 ― サイキック・アイとは ―


 世間一般の霊能者が使う霊視の強化版である。
 未来世界において、未だ霊能に目覚める前に、小竜姫の本気ではなかったとはいえ神剣をかわしたり、韋駄天と合体し、彼の神通力の影響を受けながら、彼等の移動スピードを体験したり、GS試験の時には補助神具である“心眼”を小竜姫から授けられたりしているうちに“視る”という能力が忠夫の規格外の霊能と交わって強化された物である。
 その事実が発覚した時、某女神が『出番が無くなるのね〜!!』と大泣きしたのは語るべくも無い…。


「むぅっ!そういう事かっ!」

「何か判ったの?ヨコシマ?」

「ああ。結果から言うと、あれは瘴気が活性化したからだな。元々、姫子ちゃんの魂は、竜神族である小竜姫さまと同じ物だからな。負のエネルギーである瘴気が活性化した事で、霊体を護る為に正のエネルギーである“魂に残っていた竜気”が活性化したんだろうな。…俺と同じように…な。」

「そうなの…。じゃあ、あれは、姫子だけの気っていう事?」

「多分な…。これからはあの気のことは“瘴竜気(しょうりゅうき)”とでも呼ぼうか。」

「そうね。」

 そうこうしている内に、瘴竜気がどんどん立ち昇っていく。


「…遅い…ですね…。何をしているんでしょうか?芽衣達は…。」

 苛立ちを隠せなくなってきている姫子。それを忠夫とタマモは顔を蒼くしながら見守っていると…。

「そう言えば、横島さん?」

「なんですか?姫子さんっ!」

「パイパーをどうやって地上におびき出すつもりなのですか?」

 姫子のその問いで何かを思い出した忠夫。

「…そういえばそうでしたね…。忘れてましたよ…。クックックック。」

 そして、ガサゴソとバックの中を漁りだす。なにか黒い靄がかかっているような気がするのは気のせいであって欲しい。

「あった。あった…。これを…。」

 そう言いながら、バックからだした大きい袋を2袋持ちキョロキョロと周りをみまわす。

「あ、たぶんあれだな…。」

 忠夫がみつけたのは1つのマンホール。そのマンホールに近づき、ゆっくりとそのマンホールの蓋を持ち上げ、中を覗き込む。

 それは、メンテナンス用の出入り口の1つらしく、そこの方には水面が見える。

「よし、ここで間違いないだろう…。さて…、地上に出てきてもらおうか…。くっくっく…。」

 忠夫はそう言いながら、袋の中身をマンホールに入れていく。全ての中身を入れ終わった忠夫はタマモと姫子の元へと戻ってきた。

「横島さん。一体何を入れたのですか…?」

 姫子は瘴竜気を出し、顔を引き攣らせながら忠夫に尋ねた。タマモも興味深げに2人の会話を聞いている。

「あぁ。これですか?」

 そう言いながら忠夫が差し出した袋を見た2人は、なるほどとばかりに大きく頷いた。

 その袋には…。


  ≪ ○珍堂 強力殺鼠剤 (粒状) 25kg入 ※ご使用の際は使用上の注意をよく読んで使用して下さい。 ≫


 と、大きく毒々しい字で書かれていた。

「しばらくすれば、如何に魔族とはいえ元はネズミですから、何らかの効き目があるでしょう…。しかも厄○堂謹製の品ですからね…。」

 くっくっく…と俯き加減で笑いながら忠夫は言った。

「そうですね…。クスクスクス…。」

「そうですとも。クックックック…。」

 見詰合いながら笑う忠夫と姫子。

「…こんなヨコシマも良いけど…。やっぱりこの雰囲気には耐えられないわ…。パイパーでも千姫でも幸姫でも良いから、この際芽衣でも良いから早く来てぇぇぇぇぇぇっ!!」

 タマモの呟きは最後の方には絶叫と化していた。流石のタマモもこの異様な雰囲気に耐えられなくなったらしい。

 そのタマモの心の叫びが届いたのか“ゴゴゴゴ…”と地鳴りがしだすと、3人の後方の地面が大きく盛り上がり、其処から大きな影が飛び出してきた。

「「「!!!」」」

 振り返りながらその場から離れる忠夫達。

『何て事をしてくれるっ!?このクソガキ共がぁ〜っ!!動物愛護団体に訴えるぞコラァッ!?』

 其処にいたのは身の丈3メートルはあろうかというパイパーの本体である大きなネズミ。何やら苦しそうにゼェゼェと息を切らしているのは、流石“厄○堂謹製”といったところか。

「…貴方がパイパーですか…?」

 俯きながらパイパーに尋ねる姫子。プルプルと拳が震えているのは怒りのせいだろう…。

『ゼェゼェ…。そうだが?その瘴気…お前は妖怪か魔族か?』

 苦しみながらも律儀に答えるパイパー。しかも何やら姫子を妖怪か魔族と勘違いしているらしい…。

「そうですか…。そう言う事を言いますか?死にたいんですね?そうですね?もちろん見逃すつもりなんてこれっぽっっっっっっちもありませんけどっ!?」

 姫子はそう言いながらネックレスから1つの飾りを引き千切り握り締める。その握り締められた拳からは淡い光が漏れ出している。

 忠夫はその引き千切られた物が何であるかを見逃さなかった。

「あれは…。」

 そう言いながら初めて、その物を見た時の事を思い出す。

 あれは1柱の悲しい魔神が起こした戦乱の中に、テレビ局でおこなわれた戦いの時だっただろうか。

 竜神族の力を宿した神器。

 その名は―


  ≪竜の牙≫


 変幻自在の“神の武器”である。

 ― キィィィィィィィィィィン ―

 発動の時が迫ると同時に大きくなる共鳴音。

 そして光が収束されると、姫子の手には一振りの剣が握られていた。その剣の形は嘗て小竜姫が愛用していた物と瓜二つ。

 忠夫は剣を構えた姫子の姿を懐かしく感じ、ただ見つめていた。

 そんな忠夫に気付かずに、益々瘴竜気を立ち昇らせながらパイパーに向かって叫ぶ。

「乙女のウェスト1センチは、黄金1キロ…。それを弄んだ罪は海よりも深く山よりも高い!その罪!御仏に代わって、この小竜 姫子が仏罰をあたえますっ!」

『へっ!?』

 その台詞を聞いたパイパーが、姫子の異様な雰囲気と、何を言っているのか判らず変な声をあげて一瞬固まる。

『しらんぞっ!?そんな事ッ!?』

 言い掛かりだとばかりに叫ぶパイパー。同情の視線をパイパーにむける忠夫とタマモ。

「…白を切るんですね…。反省するなら少し、ほんの少しですが慈悲を与えようと思ったのですが。仕方ありません。覚…
 ≪ドゴン!!≫
『へぷんっ!?』
 ご!?」

 姫子がパイパーに攻撃を加えようとしたその瞬間、右手の方から強力な霊波弾が飛来し、パイパーの頭部に命中する。

 パイパーは素敵な叫び声をあげ、そのまま倒れこみピクリともしない。

 獲物を横取りされた形の姫子と忠夫とタマモは、霊波弾が飛んできた方向を見る。

 すると其処には…。


「でぃんジャラス〜なのね〜。」


 と言いつつ、右腕を前方に突き出し、左手を右上腕部に添えた構えでキメている芽衣の姿があった…。

 その後方には、何とも言えない表情の千姫と幸姫が立っている。

 忠夫達の視線に気付いた芽衣と千姫・幸姫の3人が、忠夫達の方に向かって来たので、彼女達が来るの待つ忠夫達。

「忠夫殿ご無事で…。」

「忠夫さま〜。」

「皆、無事だったのね〜。」

 千姫達が、忠夫達に話しかける。

「ああ。お前たちも無事で良かった。それで芽衣…今のは一体…?お前って戦闘駄目駄目だったよな?確か…。」

 千姫達3人の無事を確認しながら、芽衣が実戦で通用するような技を持っている事に驚いた忠夫が尋ねる。

「フフフ。今のはね〜。私の100の眼(ガン)技の1つ“○打 銃(ゴウ○ガン)なのね〜。これは、『銃○技』と呼ばれる強力な闘技が使えるようになる“眼力(がんりょく)”なのね〜。」

 得意気に話す芽衣。

「…芽衣…。まさか、その100の眼技の中に“邪○”とか“写○眼”とか“白○”なんて無いでしょうね…?」

 タマモがジト目で見ながら芽衣に尋ねる。

「!?何で知ってるのね〜?…まぁ良いけど。他にも“ジO眼”っていうのもあるのね〜。」

 のほほんと何で知ってるの?と驚きながらそれに答える。

「「(あるんかいっ!?」」

 と忠夫とタマモが心の中で突っ込みを入れたのは言うまでもない。

「…芽衣…。」

 ゆらぁりと近づきながら、芽衣の胸倉をつかむ姫子。

「姫子…!?ヒッ!!!」

 姫子の異様な雰囲気に驚く芽衣。

「私のこの怒り。どうしてくれるんですか?責任はとってくれるんですよね?」

 キュピーンと瞳の底を光らせながら姫子が詰め寄る。

「ま、待つのね〜姫子!?わ、私もあんな目に遭わせてくれた奴、この程度で終わらせるつもりは無いのね〜。」

 姫子を落ち着かせようと必死になる芽衣。(必死になって当然。)

「“あんな目に遭わせてくれた”って、芽衣の奴一体どんな目に遭ってたんだ?」

 忠夫が千姫と幸姫に尋ねる。

「それは…。(真っ赤)」

「その…。(モジモジ)」

 千姫と幸姫が“如何しようか?”と言った感じでお互いに顔を見合わせている。

「どうしたの…?」

 そんな様子の2人を見て疑問の声をかけるタマモ。

「「あの、その…。」」

「「??」」

「「…忠夫殿(さま)タマモ…。私達の口からはとても言えません。申し訳ありませんが、ご容赦ください…。」」

 千姫と幸姫は涙を滝のように流しながら2人に答えるのであった…。

「「あ、あははは…。(一体、どんな目に遭ってたんだ(の)?」」

「ま、まぁいい。気が向いたら話してくれ。」

 忠夫が顔を引き攣らせながら2人に言うと、

「「は、はい!有難うございます!!」」

 感謝の声をあげる千姫と幸姫であった。

「そういえば、姫子と芽衣は?」

 タマモのこの台詞で気付き、この話にはまってこない2人の方をみると、2人が少しはなれた所で膝を抱えて座り込み、顔を突き合わせて何やら相談している。

「「「「…。(汗)」」」」

 忠夫達4人の心に過ぎった思いは唯1つ。『哀れな奴…。』それだけであった。

 数分後、姫子と芽衣がニコニコしながら忠夫の方にやって来る。

「横島さん、ロープか何か持っていませんか?」

「あったら貸してほしいのね〜。」

 相変わらずニコニコしながら問いかける2人。

「あ、ああ。さっき使った結界ロープならあるけど…。」

 動揺しながらも、唐巣神父達につかったロープの余りを差し出す忠夫。

「それと出来たら、文珠も2個ほど頂きたいのですが…。」

「はい。どうぞ…。」

「有難うございます。それでお願いがあるのですが…。」

「なんですか?」

「パイパーの事を私達に任せてほしいのね〜。」

「俺は、構いませんが…。千姫・幸姫・タマモ。お前たちは?」

「私はいいわよ?」

「「私達もかまいません。」」

「有難うございます。芽衣いきますよ?」

「判ったのね〜。フフフ。」

「じゃあ、俺達は地下の方に行って来ますんで…。行くぞ皆。」

「「「はい。(うん)」」」

「其方の方はお願いしますね。いってらっしゃい。」

「気をつけてなのね〜。」

 忠夫は姫子たちにパイパーを任せ、自分達は被害者達を救済する為に地下へと向かっていった。


 地下につくと、そこは忠夫の記憶通り大小様々な大きさのカラフルな大量の風船で溢れていた。

 忠夫はタマモに頼み、唐巣神父・美神母娘の風船を運んでもらうと、次に残った風船を割り始める。

 全ての風船の処理を終わらせると次に、忠夫が【映】の文字が浮かんだ文珠を美智恵の風船に当てる。

 すると、水面に美智恵の風船に詰まっている過去の記憶が映し出された。忠夫は霊力を調整し、自分達の目的である“何故、美智恵が死んだフリもせずにいるのか?”が判るような内容が映し出されるのを待つ。

 過去の映像が映し出されて、1時間が経過した頃、目的の映像が映し出された。

 それを確認し終えた忠夫達は『そう言う事か。』と納得し、地下から外に出てみるとそこには…。


 全身の毛を剃られたパイパーが両腕を頭上で1つに縛られ吊るされている姿であった。

 しかも、その腹部に“らふらんす”と毛筆でデカデカと書かれてある。

「「「「うわぁ〜…。(汗)」」」」

 思わず、何とも言えない声をあげる忠夫達4人。

「あ、横島さん♪」

「お帰りなのね〜。」

「「「「た、ただいま…。」」」」

 忠夫達に気付いた姫子と芽衣が爽やかな笑顔を浮かべつつ4人を迎える。まさに『私達一仕事終えました♪』と言わんばかりである。

「ひ、姫子さん?これは一体?」

 忠夫が明らかに怯えながら尋ねると、

「どうです?良い仕事してると思いませんか?」

「苦労したのね〜♪」

「そ、そうですか…。あはは…。」

「それで、其方はどうでした?」

「あ、ああ。何故隊長がこの時代にいるのかは判りました。」

「そうですか。」

「ええ。それで、俺達、唐巣神父達を迎えに行って来るんで、パイパーの事もう少しお願いしていいですか?」

「もちろんいいですよ。(ニヤリ)」

「任せておくのね〜。」

「じゃ、じゃあ、お願いします。行くぞ。3人とも。」

「「「は、はい。(う、うん)」」」

 再び、パイパーの事を姫子と芽衣に任せ、逃げるように足早にその場を去って行く。


「可愛そうに…。」


 千姫がポツリと呟いた言葉は他の4人の心に沁みていった。


 唐巣神父達3人の元に到着すると、3人を縛っていたロープを解き【忘】の文殊を使い、都合の悪い記憶を消去する。そして3人の風船を割ると、唐巣神父達は元の姿に戻り間も無く全員が目を覚ました。

 何より唐巣神父の髪の毛が元に戻ったことに、その場にいた全員が涙を流して喜んだ。

 そしてこれまでの事を説明しながら、姫子達の元へと向かう。

 パイパーの姿を見て忠夫達は再び固まる。が、何とか持ち直し、忠夫が【覚】の文珠をパイパーに使う。


『な、なんじゃこりゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!?』


 意識が戻ったパイパーの第一声である。当然であろう。滅ぼされているならまだしも、目を覚ましたら全身が“ツルンツルン”である。

『こんな事をしてただで済むとおもってるのかっ!』

「うるさいですね。済むと思っているのに決まっているでしょう…。」

「そーなのねー。」

『くそっ!こうなったら!…?な?魔力が?分身がでないっ?』

「くすくす…。無駄ですよ…。貴方の魔力は封じさせていただきました。」

『なっ!?』

「さてと…。皆さん?お仕置きタイムの始まりですよ♪」

 ニコヤカに爽やかに姫子が言う。

「では、唐巣神父からどうぞ♪」

「わ、私は最後でいいから…(汗)美智恵君。君からやりたまえ…。」

 唐巣神父が美智恵に順番を譲る。

「え?私ですか?…判りました。」

 美智恵が吊るされたパイパーの側に近寄ると、

『く、来るな!寄るな!!俺は大人は…!!!


特に年増女はきらいなんだぁぁぁぁぁっ!!!!』

 パイパーがそう叫んだ瞬間、空気が凍る。

 美智恵は平然とパイパーの側に立ち、パイパーの体のある一部分を見つめ、そこと自分の右手の立てた小指を、何度も比較して“ぷっ”と噴出しながら言い放った。


「…ふっ…。○小ネズミ…。」


 次の瞬間、時が止まった。(特に男性陣)

「マ、ママ…。」

「「「「「「「美知恵さん(殿)(様)(君)…。」」」」」」」

「あら…。私としたことが。失礼♪」

 オホホホホと美智恵が笑いながら後に下がる。パイパーは『短○ネズミ…。○小ネズミ…。』と真っ白になりながら、ブツブツと何度も繰り返し呟いていた。


 その後、その姿が余りにも哀れだった為、唐巣神父が“今後二度と非道な悪さをしない”“呼ばれたら直ぐに来る”と言う条件(契約)を結びパイパーを開放した。神魔族にとって契約は絶対のものであり、契約を破ったと唐巣神父が確認した場合はそれ相応の罰が与えられる。
 つまり、パイパーは悪魔族としての存在意義が無くなったといっても過言ではないだろう。それにしても唐巣神父の慈悲深さには恐れ入ったものだ。

 そして、この様子をみていた“ある事情”を知っている存在達は、

『どうしてこんな人格者の弟子があーなったんだろうか…。』

 と1人の女性を見つめながら心の底から疑問に思ったという。


 そして後日、教会の広場で子供達相手に、大道芸を披露するピエロが頻繁に見かけられるようになったという…。


あとがき?

みなさまお久しぶりです。零式でございます。
地獄のような日々が漸く終了しました。今度こそ本当に。
ついでにパイパー編も今回で終了です。あんまり盛り上がらなかった;;
それで、落ち着いた日々が戻って来たので、この際、自分のホームページを創ってみようかと思い、動いております。
殆ど出来てるんですがねw
その内アドレス等はNight tlker様の掲示板や投稿時にご報告いたします。
できたら見てくださいね。


でレス返しです。(短編の方もまとめてこの場でします。)

 秋桜様
ご無沙汰しております。
小遣い半額ですか。やりすぎなんじゃ…?
性格は何とも言えませんね^^;


 whiteangel様
ご無沙汰しております。
女の子といいますか…。経験上女性は怒らせたらいけませんね。ホント。
パイパーは安らかに眠れませんでした。おそらくレギュラーに扱き使われる事でしょう。


 BLESS様
ども。ご無沙汰です。
…そんな事言ってると、全ての女性を敵にまわしますよ?
思いっきり責任転換ですね。そりゃーもー。今回S竜鬼でましたよ?更に能力が瘴竜気ですよ?
こわいですねー。
ネズミ達はどーなるんだろーか。


 アイク様
ご無沙汰しております。
はい。S竜鬼降臨(正確には違うけど)です。成長してから大人しい人は小さい頃暴れん坊だったという、私の経験から今回こーゆー性格に。
ネズミ好評ですねー。


 somosomo様
ども。お久しぶりです。
確かに殺されたほうが楽だったでしょうね。純真な子供達を相手にして心が癒されるのを祈るばかりです。


 盗猫様
お久しぶりです。
はい。きましたねー。楽な死に方よりも酷い、辛い生き方が確定したっぽいです。パイパー。哀れ。


 DOM様
どもー。ご無沙汰です。
小竜姫はいいんですか?私も全然OKですが。
たまにはこんなタマモがいてもいいじゃないですか。まぁ普段はクールビューティーらしいですが。
パイパーは生き地獄確定?


で短編の方です。

 良介様
有難うございます。ベスパ好きなんです実は。


 通りすがり様
そーですよねーいいですよねー!


 BLESS様
ども。結果については。とうぜんっすね。
忘れててきちんと訂正しました。


 遊鬼様
乾杯!!


 木藤様
こう来ました。
ルシオラをラッピングしたのは女性です。一応…。多分。


 ベルルン&モリリン(分裂状態)様
ども。お久しぶりです。
横島なら全員OKですって!!多分。
十二神将は基本的に飲み食いしませんよー?食べるのは横島だけです。(マテ


 秋桜様
マッチョが素敵って…。マッチョスキーですか?ひょっとして?
私はクリスマスは仕事で死んでました。職場の人たちと軽く食事したくらいですかね。(若い娘相手に)
シチューだけって…。精進しなせー。

以上です。では次回更新でお逢いしましょう。

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