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!警告!壊れキャラ有り

「横島と妖刀 外伝三話 テレサの就職大作戦!!(GS)」

N.W. (2006-02-19 02:11)
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 私の名前はテレサ。
 造られてから数日経つアンドロイドよ。
 街をあるけば、振り返らない男はいないほどの形状もとい美貌!
 しかし、美しい体の中には数多の武器を備えた戦乙女!
 話し方が平坦で感情の起伏を読み取るのが困難な姉とは違い、様々な感情のプログラム!!(でも何かジャンク品が使われてるって噂が……)
 つまり、私は選ばれた存在!人類の優良種よ!!(お前人類じゃないだろと突っ込んではいけない)
 そんな私に、そろそろボケ始めた製作者が命令する。
「テレサ、お前も仕事をせんかっ!」
 私はそいつの顔をちらりと見て、
「面倒くさいからイヤ」
 といった。
「それが親に対する態度かっ!」
 私の製作者こと、ドクター・カオスが詰め寄ってくる。
「ん~造ってくれた事は感謝するけど、私って疲れることイヤなのよね~」
 私はそういうと、畳にごろんと転がる。
 いくらアンドロイドでも、駆動部分が加熱したりして、警告が出るんだから疲れてるってことよね!
 人間に比べたら、比じゃないけどさ。
「こんのぉバカ娘がぁ!!」
「ドクター・カオス・落ち着いて・ください!」
 私を殴ろうとしていた親父を、姉さんが止める。
 うんうん、妹を思ってくれるやさしい姉さん!私はそんな姉さんが好き!!
「テレサも・ドクター・カオスのいうことを・聞きなさい」
 ガァァァァン!!
「えぇぇぇぇ!!何でこんなボケ親父のいうこと聞かなきゃいけないのぉ!!」
 私はむくりと起きると、姉さんに不満の表情を向ける。
「テレサ・いくら・ドクター・カオスが、全盛期の・知識をなくして・ボケたとしても・私たちは・娘だからいうことは・聞きましょう」
 姉さん……ちょっとひどいこといってるわよ……。
 ほら、親父が泣き始めた。
「いいんじゃいいんじゃ、わしはボケ爺さんじゃ……」
「ソーリー・ドクター・カオス……」
 いじけた親父を姉さんが慰めにいく。
 姉さんは親思いだねぇ。うんうん。
 え、私?
 私は別にって感じ。
「カオっさん!家賃受け取りにきたよっ!!」
 いきなりドアを開けて、薙刀を携えたババァが現れる。
 このボロアパートの大家にして、アンドロイドである姉さんや私でさえ太刀打ちできない相手。
 私より素材強度が高い姉さんが負けるんだから……。
「こんにちは・ミズ・大家さん」
 姉さんがババァに丁寧に頭を下げる。
「金ならない!」
 親父が胸を張りながらいう。
 ……威張るなよ、親父……。
 ドカバキズガッ!!
 あ~あ、アホなことぬかすからしばかれるんだよ。
「マリアちゃんともう一人おるんだから、いつもより稼げるんじゃないのかいっ!」
「残念だけど、私、働くの好きじゃないんだわ」
 私はにこやかに、ババァにいってやった。
 バキッ!!
 私はカメラアイに止まらぬ速さの薙刀で、頭を殴られた。
「いっっっったぁぁぁぁぁ!何すんのさ!!」
 私は頭を抑え、ババァに詰め寄る。
「かぁぁぁぁぁぁぁぁつっ!!」
 ババァの放つ勢いに、私は一歩引いてしまう。
「あんた、テレサだったね……。あんた!親がお金なくて困っているのに、仕事したくないとは何事かぁ!!いくらろくでもない親でも、少しは親孝行せんかいっ!」
「わしゃぁろくでもない親かのう、マリア?」
「……その・答えには・お答え・しかねます……」
 何気にひどいね、姉さん。また親父いじけたよ……。
 ま、それはともかく。
「私は働かない。ぜぇぇぇぇったい働かない!!」
 私は腕を組んで勢い良く座る。
「……こぉの、バカ娘がぁぁぁ!仕事見つけるまで帰ってくるんじゃぁないよぉ!!」
 ぶち切れたババァは私を表に放り投げた。
「うそぉぉぉぉっ!」
 あんまりいいたくないんだけど……私、あんたの二倍以上重いんだけど?


 外に放り出された私は、何とか部屋に戻ろうとしてババァと戦ったが、結局進攻できず、撤退を余儀なくされた。
「働くっていってもねぇ……」
 私は綺麗好きだから汚れるようなやつはやりたくないし、モーターに余計な負担をかけたくないから力仕事もしたくないし……。
 私が悩みながら考えていると、前から一人の男がやってくる。
 GパンにGジャン、頭に赤いバンダナを巻いたさえない一人の少年。
 その少年の隣には八、九歳くらいの女の子。
「あの冴えないのは……横島~」
 私は少年に右手を上げながら挨拶した。
「テレサ、じゃねぇか。どうした?」
「奇遇じゃな」
『テレサお姉さん、こんにちはです』
 私が横島に挨拶すると、ちまっこい殺姫と、私を助けるために力のほとんどを使い切って、バンダナにもどった心眼が挨拶してくる。
 バンダナの中央がくわっと開いて、目玉が出てくるのははっきり言って気持ち悪いわ……。
「いやさぁ、大家のババァに仕事探して働けっていわれて追い出されちゃってさぁ……」
「そいつは大変だなぁ」
 横島が手にしていた缶コーヒーを一口飲む。
 そういやこいつ、最近給料上がったとかいってたな。
「なぁ横島」
「ん?」
「私をメイドとして雇ってみない?」
「ぶぅぅぅぅぅっ!!」
 横島がコーヒーを噴出す。
「汚いのぉ!!」
『おとー様汚いですっ!』
 一度口に入れたものを出すなって、こいつは習わなかったのかねぇ。
「ゲホゲホッ!何言い出しやがる!!」
「お前の部屋、汚いだろ?だから私が掃除してやるよ。それに飯も作るし、夜の相手だって……。だから金」
「ふざけるなぁぁぁ!掃除も飯も、おキヌちゃんで間にあっとるわ!それに夜の相手だって?お前、アンドロイドだろうが!できるわけねぇだろ!!」
「フフ、技術は日進月歩だよ?できないことなんて無いんだよ。……だから……ネ?」
「お、おお……!!」
 よし、落ちるねこれは。こんなに早く就職先が見つかるとは。
「主、落ち着け。いくら給料が上がったといっても、スズメの涙ほどの金額でメイドを雇ってどうする?死ぬ気か?」
「はっ!」
 横島の目に正気がやどる。
 チッ!ちまいのめ、余計なことを……。
「あぶねぇあぶねぇ!テレサ、働き口はお前自身で見つけろ!」
「えー、どっかあてを教えてくれてもいいじゃないか~」
「じゃぁ、神父のところは?」
 神父って、あの禿げているおっさんだよね。
 ……払えるだけの金持っているようには見えないよねぇ。
「却下」
「んじゃ、冥子ちゃんのところ」
 式神使いの小娘かぁ。
 ……暴走に巻き込まれたくないなぁ。
「却下」
「エミさんは?」
 あの呪い師かぁ。
 ……ああいうのってあんまり好きじゃないのよねぇ。
「却下」
 私の言葉を聞くなり、横島の額に血管が浮かび上がる。
「おんどれはぁぁぁぁ!!何わがままいっとるんじゃい!!そんなんで、この世の中歩いていけるほどあまかねぇんだよ!!俺なんか安月給で、子供二人もやしないつつ、己の欲望をみたしとんじゃ!!!」
「主、あぬしの日ごろの行いのせいで安月給なのではないか?」
『心眼もそう思うです』
 ちまい二人の意見を無視して、横島は叫び続ける。
「大体、汚れるのがイヤ?きついのがイヤ?人生これから先そんなんばっかなんじゃい!!わかったら、気ぃ引き締めて仕事さがさんかいっ!!」
 そういって、横島は歩いていく。
「おお、待て主!テレサ、またの!!」
『テレサおねーさんまたですぅ』
 ……あの横島に説教された……。
 ……あの横島がまともなことをいった……!?
「明日は世界崩壊かしら……?」
 就職活動しなくてもいいですか?


 その後、しばらく街をぶらついていろんなバイトの広告をみたけど、どれもぱっとしなかった。
「接客業は、人に頼むくらいなら、自分でしろっていいそうだし、真剣に工事現場の日雇いかしら……」
 私はため息を一つ付いた。
 確かにはたらかなきゃな~とは思っていたけど、いざとなると面倒くさいし、つまらないしでやっぱや~めたってなっちゃうのよねぇ~。
「な~んか、楽しくてお金になるような仕事ないかしらねぇ……」
「お嬢さん!!」
「おおう!!」
 私が呟くと同時に、一人の背が高く、眼鏡をかけた男が私の後ろに立つ。
 わ、私のセンサーが反応しないって……この男何者!?
「楽しくてお金になるような仕事を探しているのかい?」
「え、ええ……」
 私は男の問いに少し引きつりながら答える。
「ならば、私が紹介してやろう!付いて来たまえ!!」
 私はその男についていくことにした。
 嘘は言っていないようだし、例え襲い掛かれても、私ならかる~く捻りつぶせるし。
 男に連れてこられたのは、裏路地にあるビルの中だった。
「その部屋の中にある服に着替えて、隣の部屋に来てくれたまえ」
 男はそういうと、隣の部屋に入っていく。
 私は言われたとおりに部屋に入り、そこにあった衣装を手に取った。
「な、なによこれぇぇぇ!!」
 私は叫んだ。そりゃもう叫んだわよ。
 だって、皮のワンピース水着みたいなのよ!!
 しかもきわどいのよ!!
 こ、これってまさか……。
「そう!女王様の衣装だ!!」
 私は後ろを振り返った。
 そこには皮のパンツ一つになった、さっきの男がいた。
「私は感じた……君は女王になるべくして生まれてきた存在だと!!さぁ、その鞭を手にとって私を叩くのだ!!思いっきり!!!」
 男が迫ってくる。
 アームガンのセーフティーロックを解除して、威嚇射撃をしようと思うが、なぜかできない。
 それどころか、いつの間にか鞭を手にとり、そのまま男を思いっきり叩いた!!
「おうっ!」
 男が歓喜の声を上げる。
 私はさらに鞭を打ち続ける。
 男は歓喜の声を上げ続ける。
 その声を聞くたびに、私の体をゾクゾクとした感覚が走る。
 ああ!なんて楽しいの!
「ほら!お呼び!!私を女王様と呼ぶのよっ!!」
「女王様ぁぁぁぁ!!!」
 ああ!か・い・か・ん♪


 まもなく、歌舞伎町に指名ナンバーワンアンドロイド女王様が生まれたとか……。
 ついでに、カオス家の家賃も滞りなく支払われているとか……。


あとがき
 ……何を書いているんだ自分!!
 でも後悔しない!
 だって……自分の中のテレサは女王様って感じだから!!!
 というわけで、テレサ就職活動編でした。
 ……制限つけたほうがいいのかな……?


一括レス返し
 優姫さん、ぬーくりあさん、D,さん、新聞寺さん、kntさん、kkhnさん、LINUSさん、ヴァイゼさん、白銀さん、とりさんご意見・ご感想ありがとうございます。
 まだネタの練り足りないところなどあろうとは思いますが、少しずつがんばっていきます。

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