ゴーストスイーパー横島蛍 第2話
「ほったる~おっはよ~」
私が六道女学院高等科への登校途中後ろから声を掛けてくる人がいたの。
「あっ! ヒノメお姉ちゃんおはよ~!」
そう私の後ろから声を掛けてくれたのは昔パパが働いていた美神除霊事務所の所長美神令子さんの20才離れた妹美神ヒノメお姉ちゃん。私が生まれてからずうっと仲良くしてくれているの。
ヒノメお姉ちゃんは六道女学院高等科霊能科の3年生なの。つまり私の先輩♪
「ねぇ、忠兄は元気?」
「え? う、うん」
私実はヒノメお姉ちゃんの事でちょっと困ってる事があるの。実はヒノメお姉ちゃんはパパの事が好きなの。けっこう年離れてるんだから諦めればいいのに。ヒノメお姉ちゃんて女の私から見ても美人だし、私と違って胸大きいし・・・・・・・・・べ、別に私が貧乳ってわけじゃないのよ!私はちょっと小振りなだけよ!
「やっぱ忠兄ってカッコイイよね♪ GS免許もS級で基礎能力なんて家のお姉ちゃんの比じゃないモン♪」
ヒノメお姉ちゃんてこの話するときいっつも眼をキラキラ輝かせてるの。パパがいろんな人に人気有るのは嬉しいけど恋敵が増えるのは勘弁して欲しいなぁ~。ヒノメお姉ちゃん以外にもパパを狙ってる人って結構多いのよね~。
「はぁ~」
「蛍どうしたの大きな溜め息なんか吐いて」
「べ、別になんでも・・・・・・・・・」
「あ~、また「パパは私のモノなのよ」なんて不純な事考えてたんでしょ?」
ヒノメお姉ちゃんには言われたく無いなぁ~。
「ま、家族が仲良いのは良いけどそろそろ蛍も親離れしないとホントの恋なんて出来ないよ?」
「いいも~ん。 私はパパ一筋なの! べーだ」
私はちょっとだけ舌を出してヒノメお姉ちゃんにべーをしたの。
「ははは、蛍のファザコンのここまで行くとなかなかね」
「もう! それは言わないでよ~! ヒノメお姉ちゃんなんかきら~い」
少しだけ頬を膨らませてそっぽを向く私。でも、ヒノメお姉ちゃんていつも明るくて元気で綺麗で羨ましいな。
「あ、怒った? 蛍~ごめ~ん」
キ~ンコ~ンカ~ンコ~ン、キ~ンコ~ンカ~ンコ~ン
そんな話しをしておるいていたら学校のチャイムが聞こえてきたの。このチャイムが鳴り終わらない内に校内に入らないと遅刻になっちゃうの。
「大変! 蛍走るよ!」
「う、うん!」
内の学校はそんなに校則は厳しくないんだけど、遅刻にだけは厳しいの。遅刻者には色々な追加学習が科せられるんだけど、一番凄いのは六道(旧姓 鬼道)先生とその奥さん六道冥子理事長の“除霊”に同伴させられるの。確かに勉強にはなるんだけど、大体50%の確率で“ぷっつん”が起こるから身の安全の為にも遅刻だけは出来ないの。
「せ~ふ」
「危なかったね~」
何とか鐘が鳴り終わる前に校内に滑り込んだ私とヒノメお姉ちゃん。間に合って良かった。
「何や、横島と美神やないか。 早よせんと授業始まるで」
息を切らせながら外靴から上履きに履き替えている私とヒノメお姉ちゃんの所に六道(旧姓 鬼道)先生が通りかかったの。あ、また傷増えてる。昨日も六道理事長と除霊だったのかな?
「「は~い」」
私たちは元気に返事をしてそれぞれの教室に向かったの。今朝は清々しい寝起きだったのにまさか朝から走る事になるなんて・・・・・・・・・
ガラガラ
「おはよう」
私は教室の扉を開けてクラスみんなに挨拶をしたの。やっぱり挨拶は人と人との関係を作るのに大切よね♪
「あ、蛍おはよう!」
今私に挨拶してくれたのはマコちゃんこと弓村真琴ちゃん。私のクラス一番のお友達♪
「蛍~、見てたぞ~遅刻しそうで焦ってたね」
「もう最悪、朝から猛ダッシュで疲れちゃったよ」
「ははは、1時限も霊能実習で疲れも倍増だね!」
「え?」
今予想していなかった言葉が聞こえた気がしたの。ねぇ、マコちゃん今なんて言ったの?
「え? ってアンタ、今日は時変(時間割変更)で1時限に霊能実習するって昨日言ってたじゃない?」
「うそ?」
私はどんどん顔色が悪くなるのがわかったわ。頭から血の気が引く音が聞こえたようにも感じたもの。
「いったいどうしたのよ?」
「体操服、忘れた」
「マジ?」
「うん」
前途多難、清々しい目覚めが嘘のようよ。もう朝の清々しさは信用しないわ!
続く
あとがき
こんにちは鱧天です。GS蛍第2話です! ほのぼのです! 蛍がお茶目(死語?)です。
やっぱり日常生活は大切ですよね? え~、ここでちょっとネタバレです。後々語ろうかと思ったんですが何処で出すか迷うところなのでここでGS蛍内の様々な家庭事情を
美神令子、西條輝彦→結婚(婿入り)、娘1有り
小笠原エミ、ピート→結婚、子供無し
六道冥子、鬼道政樹→結婚(婿入り)、娘2、息子1有り
シロ→未婚(横島追いかけ中だが只今里帰り中)
おキヌ→未婚(美神除霊事務所在住)
こんな感じです。気付いたところが有れば順次ご紹介致します。
ではではまたGS蛍第3話でお会いしましょう!!