これは、横島が小竜姫、タマモ、老師と修行していた頃の話です。
本編で言えば、6話と7話の間ぐらい、ということになります。
ですが、こんなことはどうでもいいわけで、つまりこの話はエロ。
そんだけです。
前回も同じこと書きましたが、18禁なので、それに相応しくない方、本編を崩したくない人はスルーで。
では、新年早々ではありますが、楽しんでいただければ幸いです。
世界はそこにあるか 異伝2 前編
――ポケットの中の戦争 1――
互いの剣が眼前で交差する。
その瞬間、横島は交差した右の霊波刀で相手の神剣を押さえつけるように封じると、左手に握っていた刀を薙ぐ。
だが、これを予想していたと言わんばかりに、体を捻って綺麗にかわすと、そのまま右の二の腕に蹴りを放つ。
「ぐっ!」
そのまま、少し後ろにふらつきながら下がる。
昔はプライドからかその性格からか剣一辺倒だったが、老師の指導や、横島の影響もありこういう攻撃も見せるようになってきていた。
「まだです」
そう言いながら、まだ体勢を立て直していない横島に一瞬で近づくと、その両手に持った剣と力強く振り下ろす。
「くっ!!」
横島はその剣を後ろに倒れこむようにして、何とか避ける。
体勢を崩した状態では、この避け方しかなかったのだ。
当然反撃は出来ない。
そして、この状態の彼に対しても、彼女は攻撃の手を休めることはない。
横島は地面に転がるようにして、泥臭くはあるが、何とかその攻撃を必死にかわしていく。
普通なら、こうなったら詰みなのだろう。
だが、横島は彼女の攻撃が一瞬止んだ隙に、右手に力を込めると、その腕一本で跳ね上がると反転、着地し、逆の手ですぐさま反撃に転じた。
小竜姫は彼のその行動に刹那、驚きを浮かべたが、冷静に神剣で彼の剣の軌道を逸らせると、そこから前に踏み込むと、神剣を首筋に当てる。
横島のほうも右手で防ごうとしたようだが、数瞬、間に合わなかったようだ。
「……参りました」
その言葉を聞くと、小竜姫はフウッと息を吐き、神剣を離した。
「ありがとうございました」
「ありがとうございました」
お互いにそう言うと、横島は気が抜けたように、その場に座り込んだ。
顔には大量に汗が浮かんでいる。
目の前に小竜姫もかなり疲れているようだったが、立ったままであった。
彼女なりの矜持なのだろうか。
「もうちょっとだと思ったんだけどなー……」
「そうですね。最初のほうは私のほうが押されていましたから。
やはり、二刀というのはやりづらいです」
横島は右手に霊波刀、左手には短い刀を持っている。
最初はこれが扱いにくかったが、今ではそれなりに使えるようになっていた。
これの錬度が上がるにつれて、勝率自体も上がってきている。
「それでもまだまだっすね。
意識が片方に集中しちまう瞬間がまだあるし、動きも無駄が多いでしょ?」
初めて彼女に勝ってから、それなりに時間が経ったがそれでもだ。
こういうのは時間をかけてやるしかない。
「でも、随分上達しましたよ。私もうかうかしてられません!」
小竜姫が嬉しそうに言う。
文珠も超加速もない、お互いの剣を使っての単純なぶつかり合い。
彼女は横島とのこのやり取りが一番好きだった。
弟子である彼の成長をまじかで直接見ることができ、さらに自分も武神としての精神の高揚も感じられるからである。
「じゃあ、今回はどうします?」
「あっ、そうですねー……」
小竜姫は少し考え込む。
“今回”とは二人で作った約束のことである。
まだ横島が全く勝つことができなかった頃、彼の意欲を高めるため、彼が勝ったら小竜姫が何か一つ言うことを聞くという約束をしたのだ。
というか、老師がけしかけたのだが、その経緯はどうでもいいので省略する。
それが今では、勝ったほうが一つ願いを聞くということになっている。
ともすれば単調になりがちな、修業の刺激にもなっていた。
小竜姫自身は、横島のことだからすぐにニャンニャンなことになると思っていたが、未だにそんなことになることなく、時は過ぎていっている。
微妙に緊張、期待したにも拘らず、最初の願いは「ひざまくら」だったのだ。
その後の願いも、「食事でアーン」だの、「風呂場で背中を流す」だの、「耳かき」だの、そんなものばかりであった。
まあ、それはそれで楽しいというか、ぶっちゃけ嬉しいので満足してしまっていた。
思い出すと、顔が緩んできた。
「……どうしたんすか?」
「い、いえっ! なんでもないです!」
慌てて表情を繕う。
そう、現状に満足していては駄目なのだ。
最初はまだ全然子どもだったタマモが、今やかなり成長している。
悲しいかな、プロポーションなど彼女よりいいほどだ。
だからこそ待っているだけではなく、こちらからどんどん仕掛けていかなければならない。
彼女自身も「料理を一緒にしてもらう」とか、「掃除を一緒にしてもらう」とかそういうことでは生温いのだ。
それもそれで、また楽しいのだが。
再びトリップしそうになるが、すぐに正気に戻った。
「じゃあ……」
恥ずかしそうに口ごもりながらも、一大決心で言葉を紡ぐ。
「キス……。してくれませんか……」
「えっ!!?」
思いがけない願いに、横島は思わず面食らう。
今までとはあまりに種類が違いすぎた。
「ダメ……ですか?」
小竜姫の瞳にはいつもと違う光が宿っていた。
「いや! ダメってことはないですけど。……本気っすか?」
「ええ」
お互い心臓が、ばくんと跳ねた。
小竜姫がそっと瞳を閉じて、そのときを待っていると、頬に柔らかい感触を感じる。
「……なんですか、これは?」
「何って……」
「普通、目を閉じて覚悟を決めている女性のほっぺに口付けしますか!?」
有無を言わせぬ小竜姫の口調に、横島は何も言えなくなる。
彼もそれぐらい、小竜姫が今望んでいることぐらい分かっているのだ。
この行動も彼なりの逃げということになるのだろう。
「もう一度ですよ?」
そう言って、もう一度目を瞑ると、今度は少し唇を前に突き出すようにする。
頬は上気して桃色に染まり、唇は肉感的に横島に存在を訴えかけていた。
彼の頭の中がその唇、そして小竜姫というイメージにどんどん侵食されていき、それしか考えられなくなっていく。
堪らなくなった横島は「キスぐらいなら」と自分の頭を誤魔化し、自らの唇を彼女のものに近づけていった。
そして唇に訪れる、湿って温かく、暖かな感触。
何度目かとはいえ、横島はその素晴らしい感触に酔いしれる。
「ふ、うん……」
わずかにこぼれる小竜姫の吐息。
その息使いに高まったのも束の間、突如、彼女の舌が彼の唇を撫でるかのように、外に這い出してくる。
そして、それは当然横島の口内に侵入して来た。
思いがけない事態に、今まで出一番心臓が跳ねる。
「んんっ……んぅっ……んっ……んんぅっ……」
小竜姫の舌が乱暴に、というより不器用に横島の口内を掻き回していく。
「んふっ……んっ……!」
唇と舌からたまらない快感が押し寄せ、脳が麻痺したかのように、最初は驚いていた横島もそれに応じていく。
舌を強く吸いあげ、何度も舌を擦り合わせる。
体が蕩けそうな快感が、体を支配していった。
「んんっ……んっ……んふぅっ……横島さんとのキス、気持ちいい……」
トロンとした小竜姫の顔が堪らなくいやらしく感じられる。
それに触発されるように、横島は彼女を抱きしめると、されに強く自らの本能が求めるままに、唇を求めていった。
唇と絡め合い、唾液を交換する。
「んんっ……んっ……んはぁっ……。はぁ、はぁ……横島さん……」
長いキスの後、ようやくお互いの唇を離し、一息つく。
「小竜姫さま……」
お互い次の言葉が出てこず、ただ瞳を見つめあい、視線が交差している。
辺りに漂う甘い空気。
それを感じ、二人の中の何かがどんどん麻痺していく。
いや、抱懐していくと言ったほうがいいだろうか。
ただ、先に動いたのはやはり小竜姫だった。
横島のその手を握ると、自らの胸へと導き、押し当てる。
「小竜姫さま!!?」
その行動に横島は間抜けな声を漏らす。
とてつもなく柔らかい感覚を手のひらに感じていた。
「この先――もっとしませんか……?
もっとしたいって……思いませんか?」
もう彼の顔を直視することができず、真っ赤になって俯きながら言葉にする。
はしたないって思われないだろうか、そんな不安に侵されながらも勇気を振り絞って。
横島にしても彼がそんなこと思うはずもなく、当然もうすでに限界に達していた。
この生活で美しき女性二人とともに暮らしているのだ。
彼ぐらいの年頃の青年にとっては相当の我慢を強いる状況であろう。
それを彼はあまり考えないようにしながら、耐えてきたのである。
だが、ここまでされては小竜姫のためにも、我慢すべきではない。
横島は小竜姫の問いに答える代わりに、その手のひらに収まった胸を服の上からやわやわと揉み始めた。
「あっ……やっ……はぁんっ……」
横島の行動に小竜姫は喜色の混じった甘い声を漏らした。
その胸はとても柔らかく、手のひらにすっぽり収まっておりいい感じだ。
横島は先ほどよりすこし指に力を込めてみた。
「あっ……やっ、はぁんっ……」
服に皺がより、彼女はその体をもどかしそうによじる。
横島は彼女の服をずらすと、生の胸をあらわにした。
桜色に染まった乳首は固くなり、つんと上を向いており、さらに彼を興奮させ、その可憐な胸を揉みしだいていく。
そして、彼の指によって淫らにその形を変えていった。
「やんっ……あっ、そんな……横島さん、あんまり、胸ばっかりは……」
「なんで?」
「だって、私そんなにおっぱい大きくありませんから……」
横島がそんなこと気にしないであろうことは分かっている。
だが、それでも彼が大きな胸が好みであること事実だろうし、彼女がその大きさを気にしていることもまた事実なのだ。
「そんなこと……」
そう言われてむしろ、嬉々として胸を刺激していく。
「ああっ、あっ……あぅっ……いやぁっ……」
その激しい愛撫に、ピクピクと体を震わせ、甘い吐息を漏らした。
もう乳首は先ほどより硬く尖っており、刺激を受け入れていく。
「最高っすよ……小竜姫さま」
その言葉に小竜姫の体はきゅんと疼いた。
さらに、横島は彼女の体にキスの雨を降らせていく。
最初の耳から、唇、首筋は特に念入りに行なわれ、そしてその唇は徐々に下へと降りていき、鎖骨から胸へといく。
「ひやっ……あんっ、はぅっ、やぁんっ……横島さん……ダメぇ……」
手のゆっくりと揉みながら、丁寧に周りを舌で愛撫していく。
あえて乳首を避ける横島に、小竜姫のほうが焦れて体をもどかしそうにくねらせる。
そして横島自身も我慢できなくなったのか、ようやく乳首にしゃぶりついた。
「ふぁあっ、あああっ!」
今までよりいっそう大きな嬌声が彼女の口からこぼれた。
そんな声に気を良くしながら、さらに可憐な乳首に唇を押し付け、舌先で強く弾きながら激しく何度も吸い付く。
「あふ……あ、あうううっ……すごいぃ……」
半ば憧れの存在である小竜姫の体を震わせ甘い声を上げるのは、彼にとって強烈な快楽をもたらしていた。
そして、そんな彼女の様子にもっとその体を自由にしてみたいという欲望が出てくる。
右の乳首を犯すように吸い付きながら、今までやわやわとゆっくりと揉んでいた左の胸の乳首に照準を合わせると、いきなりつまみあげ、ひねってみる。
「あっ、あああぁぁあっ!!」
強烈にその体を震わせると、立っていられなくなったのか、その場にへたり込んだ。
「はぁ、はぁ、はぁ……」
力尽きたかのように深呼吸する。
「だ、大丈夫っすか?」
「いきなりこんな……」
その言葉に、さすがやり過ぎたか、と黙り込む。
だが、そんな様子に小竜姫は妖しく微笑んだ。
「すっごく、感じちゃいました……」
小竜姫は股間がひどく濡れているのを感じていた。
もうすでに、びしょびしょと言っても構わないぐらいだ。
特に最後のが決定打となったのは分かっていた。
今でも止まることなく溢れてきている。
「やだ、止まんないです」
小竜姫は自分の手を股間に伸ばしズボンに手を入れると、じかに自分の手で触ってみる。
そこは想像以上に湿っており、今でもそれは加速していた。
横島はその小竜姫の様子にさらに自分が高まっているのを感じていた。
股間では痛いほど肉棒が猛っている。
「小竜姫さま……もうっ……!」
「ええ、お願いします」
小竜姫は自分で着ていたものをすべて脱ぐ。
すると、ようやく小竜姫のアソコが彼の前にあらわになった。
「見て……ください」
言われるまでもなく、横島の瞳はそこに釘付けになっていた。
とても目を離すことができない。
「あっ、ああっ……!」
見られただけでさらに興奮してきているようだ。
つうっと透明な液体が流れた。
横島としてももう我慢できるはずもなく、股間から肉棒を取り出すと、ワレメにあてがう。
「いきますよ……」
「はい……」
その言葉とほぼ同時に、ぐっと腰を押し進めると、ズブズブといった感じで肉棒が小竜姫のアソコにゆっくり収まっていった。
「う、うあああっ……あく……凄く固くて、熱いぃぃ……!」
さらに押し進め、ようやく一番奥へと到達する。
「ああ……あっ……いぅっ……横島さんが……ここに……」
「くっ……はぁっ……」
お互いの快感の声が響いた。
横島の肉棒は奥まで到達してから、動くことなくじっとしている。
痛がってはいないようだが、この狭さと様子から察して、小竜姫も彼を同じく初めてなのかもしれない。
だが、かなり狭く、さらにぐにゅぐにゅと蠢く小竜姫のアソコはそれだけで、彼を搾り取ろうとするかのようだった。
「横島さん……動いてください……」
恥ずかしそうに言う彼女に促されるように、横島もゆっくり腰を動かしていく。
「あんっ、あんっ、ああんっ……やっ、やあっ……」
小竜姫はそれに答えるように嬌声あげ、時折、頭を後ろに反らせたり、歯を食いしばったりして、快感に一気に流されないようにしている。
その様子がまた横島には愛おしく見えた。
「あうう……あつ……あついい……あついよ、横島さんの……」
声の質がさらに変わる。
先ほどまでは快楽の中でも凛とした感じが残っていたが、今ではひどく可愛らしい声だ。
それに今まで以上の興奮を感じ、腰の動きを強める。
その動きに合わせて、引き締まった彼女の腹部は微妙に膨らんだり縮んだりしていた。
「あんっ、やぁっ……凄い、横島さん! あんっ……凄いよ、ああっ……凄いのぉっ……。
気持ちよくて……何も考えられないよぉ……ああっ……」
それは横島も同じだった。
彼女の中は横島のモノを激しく攻め立てていく。
ぐいぐいと収縮しながら、絶妙に絡みつく。
「うう、凄い……」
思わず声を漏らす。
だが、負けるわけにはいかないと、腰をぐりぐりとグラインドさせて、小竜姫の内を肉棒でかき回した。
それに彼女は首を左右に振り、髪の毛を振り乱しながら快感に悶えている。
「ひああぁっ、あんっ、あやぁんっ……はぐっ、はっ、はぁんっ……ダメ、ダメぇぇっ!
感じちゃってる! 感じちゃってます、私……」
圧倒的な快感を受け止めきれず、小竜姫が横島の体の下で大きく悶える。
横島のほうもその強い締め付けに、背中が痺れるような射精感を感じており、ラストスパートばかりに腰の動きを激しく、強くする。
小竜姫のほうも強く突いてくれと言わんばかりに、自ら腰をぐりぐりとくねらせる。
「あんっ、あんっ、ああんっ……やっ、やぁっ……もう駄目、ああっ……凄いです、あんっ……凄いのっ……ああっ……イっちゃう、あっ……イっちゃいます、ああっ……イっちゃうぅっ……やっ、やっ、やぁぁあああっ!」
「出しますよ……!」
「出して……出してくださいっ!」
その言葉が呼び水となったかのように、激しい勢いで精が放たれていく。
信じられないほど多量の精液が、小竜姫の胎内を満たした。
「ああ……あ……はぁ……熱いぃ」
半ば放心状態の口から、蕩けるような声が漏れる。
横島は倒れこむように、彼女を抱きしめた。
うっとりした小竜姫の表情。
甘い空気が流れ、至福とも言えるその空間にも悪夢は迫っていた。
「……な、何やってんの!?」
突如視界に現れたのはタマモ。
どうやら修業上に近づいてきていたのを全く気付かなかったらしい。
「タ、タマモ!」
横島は思わず声あげる。
だが、小竜姫は一瞥しただけで、特に動じた様子はない。
タマモのほうはといえば、かなり不機嫌そうな顔で、彼を視線で射殺さんばかりに説明しろというオーラを放っていた。
だが、この状況で説明も何もあるわけがなく、ただ口をパクパク動かすだけである。
このままでは、かなりきついことになるのは目に見えている。
さてここで問題だ。
この状況でどうやってタマモの追及、もしくは攻撃をかわし、この場をやり過ごすか。
3択――ひとつだけ選びなさい。
答え1 ハンサムな横島クンは突如言い訳のアイデアを閃く。
答え2 老師が来て助けてくれる。
答え3 未知の領域に突入。現実は非常である。
俺が丸をつけたいのは、答え2にだが期待できない……。
さっきゲームをやり始めたはずの老師が、あと数秒の間にここに都合よく現れて、アメリカンコミックヒーローのようにジャジャーンと登場して、「待ってました!」と間一髪助けてくれるってわけにはいかねえぜ。
逆に老師自身もすでにゲームの攻略に苦戦してるかもしれねえ……。
「やはり答えは…………。
1しかねえようだ!!」
to be continued
あとがき
皆様、どうもあけましておめでとうございます。
どうも忙しくて本編のプロットがまとまらない。というわけで、こんなの出してみました。
大学生なので、一月もまだ忙しいでしょうから、今月はこれの後編と本編をひとつ出せたらいいなと思っております。
前回の異伝に続き、今回もエロトロ・バジーナ大尉なわけですが、エロが弱いかなぁ……。最初は戦闘シーンの練習も兼ねてるし。
ただ次回は、ほとんど最初からエロの予定です。
ヌルヌルグチョグチョエロエロです。たぶん。
未知の領域とはなんなのか!? 3Pか!
というわけで、今回も読んでいただきありがとうございます。
では、米田様、並びに皆様の本年の健康を祈りつつ……。