「失礼します。唐巣和宏さんはご在宅ですか?」
とある教会の前。
そこに立ち、横島一家は勢ぞろいしていた。
そこに至るための経緯は実に簡単で、妖狐を飼い始めたときから相談していた霊能者が引っ越して、
もとい、
「くやしいか、政樹……!」
「……別に」
「くやしいやろ!?
お父はん借金断られたで…!!
くやしいやろ!?
くやしいはずやっ!!」
「くやしいです!!
めちゃくやしいです!!」
どこか遠くへ旅立った。
主に精神が……
そのおかげでかかり付けの霊能者がいなくなってしまい、横島家は新たに霊能者を探す事にしたのだ。
条件としては妖怪などに理解が深い霊能者で腕は一流。
その条件に当てはまった中で一番上に来たのがGS唐巣和宏だ。
他にもいくつも候補はあったが、オカルト関連に関して自分達は門外漢だ。
できるだけ一流所に相談するのがいいだろうと、アポイントメントを取ってやってきたのだが。
「唐巣さん? 唐巣さん?」
返事が無い。すっぽかされたか?
まあ、ありえない話ではない。
時にオカルト事件は事態の解決に、時間の早さが要求されるものがある。
自縛霊などなら時間が経過してもさほど問題にならないが、浮遊幽霊のような移動するタイプ、特に霊団は時間によって急成長する。
予定は常に流動的。それがGSという職業だ。
そんな事を思って教会の扉を開け放つと、
そこには
頭の後退が始まったばかりの、神父姿をした男性がばったりと倒れていた。
ぐぎゅる〜るる〜
同時に鳴り響くお腹の轟音に、思わず夫婦そろって顔を見合わせた。
「一流だって聞いたよな」
「経営能力は調べなかったわよ」
ぐぎゅる〜るる〜
「なあ、おじちゃん大丈夫か? チョコ食べる?」
「くー?」
ぺしぺし
意識が無い相手にチョコを食わそうとする横島と、叩いて相手の意識を確認するタマモ。
相手が横島なら舐めて起こそうとするだろうに……
おまけにタマモと協力して幻術で唐巣の頭を光らせる蛍。
『とりあえずベッドとかに運ぼう。……ヨコシマ、重くて運べない』
でもそんなお茶目を感じさせずに持ち上げようとする。
「一緒に運ぼ。はう〜重い〜」
「く〜う〜」
かぷ……ずりずりずり
結局三人?がかりずりずりと引きずっていくのをみて、再び顔を見合わせる。
「どうする?」
「ご飯でも作ろうかしら」
ぐぎゅる〜るる〜
「ん〜空気悪いなぁ」
「きゅう」
『東京〜東京〜東京タワー♪―――』
道端をてくてくとのんびりと歩く横島と、その頭の上で横島に言に同意するタマモ。
どこかのんびりとした二人に対して鼻歌、いや普通に歌を歌っているのは蛍。
浮かれて、実際に浮かんで横島の回りを回っている。
『―――京都タワーは友情の形♪ 東京タワーは愛情の形♪―――』
「ろうそくの形、だよな?」
「きゅう」
くるくるくると踊りながら蛍は歌いつづける。
内容は支離滅裂になってきており、二人からの突込みっぽいセリフにも動じていない。否、聞いていない。
暴走気味の蛍を見て横島はしばし黙考し、呟いた。
「……よし、俺も一曲」
「きゃう」
べし
悪乗りしようとした横島はタマモに叩いて止められる。
頭の上にいるタマモは前足を振り下ろすとちょうど額にあたるのがタマモ的にお気に入りらしい。
「きゅうきゅ」
そのままぺしぺしと2、3回軽く叩いて自分の意思を伝える。
『―――昼と夜の一瞬の隙間♪ 空と陸との境界線♪―――』
「……あれを止めればいいのか?」
「きゅ」
『―――蝶に包まれ眠るあなた♪ 展望台で誰といるの♪―――』
「おーい蛍」
『―――恋と世界の天秤で〜♪ ってヨコシマどうしたの?』
「東京タワーで夕焼けを見ることを楽しみにしてるのはわかるんだけど、
さすがに夜に戻ると殺されかねないから」
『から?』
「今日は夕焼けは見れないと思うぞ」
そもそも小学生が一人で夜まで遊んでいると言うのも問題がある。
『そんな! 初めてのお泊りなのに』
ががーん
何故か効果音モドキの幻覚を作り、驚愕を蛍は表現する。
……順調に横島家の家風に染まってきているようだ。
――一方その頃。
「は――――――っうまい…!
生き返った気分だ。
ありがとうございます」
「あの……それでどういった事情で?」
食事を取り目に見えて血色の良くなった唐巣に横島夫妻は尋ねる。
「いや、それが……あまり裕福でない人の依頼が重なってね」
それに頬を掻きながら答える唐巣に、横島夫妻は本日何度目かの行為、顔を見あわせた。
流石に、目の前で内緒話をする訳にはいかないのでアイコンタクトで会話する。
(ほんとーに一流?)
(一緒に資料見たろうが。日本のGS個人ではトップクラス。彼に匹敵する人間は数ヶ月前に亡くなった美神GSしかいないと)
もちろん個人ではなく、組織の人間でいけば彼より上はいるかもしれないが。
(一流の実力を持ち、美人で人妻。これほどの素晴らしい女性は滅多にいない!)
(ほほう……)
「そ…それで相談したい事なんですが」
つい口、いや目が滑った大樹はアイコンタクトを終わらせると、後ろを振り向く。
「息子の事なのですが……」
そこに息子の姿はいなかった。
蛍とタマモもいなかった。
かわりに何故か息子にいつも携帯させているメモ帳。
東京タワーにいってきます。
「……流石は我が息子。行動力があるな」
「……そういう問題じゃないでしょう」
「いやあ、子供は元気があったほうがいいからねぇ」
あっはっはっは
神父(偽)のから笑いがこだまする。
やっと子供達が遊びにいったことに気がついていた。
「なんか、すごかったな〜」
帰り道、いくつものバスや電車を乗り継いで教会に向かう途中、横島は感想をもらした。
視線があらぬかたへ向いている事を考えると、情景を反芻しているらしい。この少年にしては珍しい。
『夕日、今度は一緒に見ようね』
蛍はと言うと語彙力が足りない感想を漏らす横島に、何故か涙ぐんで次の約束を取り付けようとしていた。
「ああ、夕焼けなんか何千回でも何万回でも一緒に見ような」
『うん。でもねヨコシマ。
一年は365日だから、100年一緒にいても三万回ちょっとが限界なのよ』
「そんな夢のない事イワンでも」
『……ずっと、ずっと一緒にいていいのね』
ぎゅー
ちょっとボケ気味でいった横島の言葉を、彼女なりに解釈して蛍は力いっぱい抱きついた。
「……」
毎日東京タワーに行く気?
それを見ていたタマモが無言で丸くなる。
タマモは東京タワーからずっと声をかけられていないので不機嫌気味だ。それに加えて何故か砂がはきたくなったせいで臍を少し曲げたらしい。
それでも邪魔をしないあたり少し大人だ。
「あれ? ここ何処だ?」
『わからないわ。
帰り道、覚えてる?』
お互い道を確認しないで歩いてきたのに気づいたヨコシマと蛍が顔を見合わせる。
「覚えてないが、大丈夫だ」
横島は力強くきっぱりと宣言し、
「タマモなら匂いで追える」
やっと話しかけられたと思ったら、ナビ代わり。
狐の笑顔など横島はわからなかっただろうが、タマモはにっこりと笑った。
ぶち♪
「というわけであんな「きゅ〜うぅ!!!」」
ぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺし……
タマモは横島の額が腫れるまで叩いた後、蛍の腕に飛び移った。
「いたた……ひどい」
ぷい
『私とヨコシマがラブラブだからって嫉妬しちゃダメよ』
色ボケしているのか、蛍はそんなことを言って、タマモを撫ぜた。撫ぜたところから悪寒が湧き上がる。
横島は横島で、額を抑えてしばらくうめいていが今度は頭を抱えてうめき始める。
「なにかが……忘れていた感覚が……蘇ってくるような……」
『どうしたの?』
「きゅう?」
「チチ……シリ……フトモモ……」
『ハイ?』「きゅ?」
「そこを道行く美人のおねえちゃん!!
道を手取り尻取り教えて……」
タマモが叩いた影響で、なんか横島の回路はぶっ壊れたらしい。もしくは治ったか。
「おとといくるワケ!!
このクソガキ!!」
「げふぁーっ!」
そして相手に吹っ飛ばされ気絶する。
んでもって口から怪しげなものが出て、それがそのまま天高く昇ってゆく。
「地球は……青かった……月に……兎はおらへん……なぁ」
初めての幽体離脱にして、臨死体験をしていた。
「ちょっと……おたく、大丈夫なワケ!?」
「あ〜きれい〜なコスプレねえちゃんや〜〜」
まだ魂の尾は繋がっているのか、横島の無意識に反応して何かを掴むように手をのばす。
むにゅ♪
「ねてろ」
ゴス
『ああ……』
「きゅう」
震える声で蛍が喋る。
『煩悩満載なヨコシマも素敵♪』
フタリガコワレタ……
タマモは再び無言で丸くなリ、プルプル震えはじめた。
それは不思議な少年だった。
第一印象はバカで元気であけすけで……どこか簡単に気を許してしまいそうな男の子。
「で、それで抜け出してきたワケ?
行動力あるわねぇ」
初対面の時はなにやら錯乱していたらしい。どんな錯乱の仕方だか激しく彼女は突っ込みたかったが、突っ込む相手がまるで覚えていないのならしょうがない。
「うん、一度東京タワーに行ってみたかったんだ」
何が楽しいのかにこにこと少年は彼女の隣で笑っていた。
「それで帰り道で迷っていたら世話ないワケ。
……その子達はどうしたワケ?」
ちらりと、男の子が抱いている狐と、その回りでふわふわと浮いている六頭身位の使い魔らしき触角のついた少女を目線で指してきく。
狐は少年の腕の中で少年曰く、猫モードに入っている。
少年が狐の喉元に指を入れてくすぐると、ゴロゴロと喉を鳴らしてすりついてい来るあたり、もはや狐の自覚はないのかもしれない。
それを見て自分も撫でようと手をうずうずさせている使い魔。
「家族だけど?」
言うまでもない事だが、オカルト関連の物事は人々に忌避される。
例えば、少年が抱いている狐など見るものが見れば妖気を放っているのがわかる。
運が悪かったら妖魔を嫌う人間や、GS気取りの人間に殺されてしまうこともありえる。
「ひどくのんきなワケ。
おたくはひどく危ない事をしているワケ」
「うん、でも今までタマモは大怪我したこと無いし」
しかし、そういって妖狐を肩に乗せる男の子の表情に陰りは無い。
そんな男の子を見て、酷く嬉しそうに頬を舐める妖狐。
その横でタマモの舌がどんどん唇によってきているのを感じ、使い魔の目が引きつっていく。
とても羨ましそうだ。
「蛍は式神? って、言うらしいんや。やから、親父とおふくろが……」
言いかけて首をぶんぶん振って言い直し、
「両親が相談しにきたんだ」
男の子は現在標準語に矯正中らしい。
可愛い
一瞬思ったその思いを今度がこちらが首をぶんぶん振って追い出す。
「ほら、どんなものを食べるかとか、病気になった時にどうするとか、習性で起き抜けに雄叫びを上げるのかとか……」
恥ずかしかったのか男の子がまくし立てるように喋りだし、だんだん内容が支離滅裂になってゆく。
雄叫びはないだろう。雄叫びは。
聞きながら、男の子の言っている事が本当なら、お人よしの家族だと思う。
厄介ごと、それもオカルト関連で簡単に背負い込むなんて馬鹿のする事だと思う。
それも「家族だから」なんて理由で。
それとも自分がすれてしまったから、そう思うだけなのだろうか。
やはり、そういう仕事に身を染めた人間は戻れないのだろうな。などと暗い思考に染まってみたりもする。
「―――――ほら、着いたワケ。
もう迷っちゃダメなワケ。いいわね」
男の子が言っていた教会へとたどり着き、私は男の子の話を中断させる。
「おねえちゃん、ありがとな」
お礼を言って駆け出していこうとして、止まり。
振り返って男の子ははにっこりと微笑む。
「大丈夫やよ。
おねえちゃん、とっても綺麗だから」
何かを見通すような清んだ笑顔で、
「だから、タチが悪くなっちゃだめやよ。
具体的には、1.25倍ぐらい」
最後にその男の子はとても摩訶不思議なことを言った。
おまけ
天を駆け上がるようにして尾を引き、一つの魂が昇っていく。
「み」
何かに満足したかのような満ち足りた表情で、
それを見つめる生まれたばかりのその生物には、とても綺麗に思えた。
「み?」
自分もまたあんな風に空を昇ってゆけるのだろうか?
分からない。
でもできたらとても楽しそうだ。
「みー!」
自分にできるか分からないけどそれを目標にしてがんばってもいいだろう。
何時の日か、何処までも、何処までも飛んでいこう。
宇宙を目指して飛んでいこう。
宇宙を目指して。
生まれたばかりのグレムリンはそう決意した。
おまけ2
月面上の悪霊、浮遊霊の取り締まり。
それが月警官の仕事である。
昔は、死後月に行くとされる神話も多かったため多くの幽霊が集まっていたが、キリスト教が繁栄してからはその数も減っている。
今では、月警官は官職に近いのだ。実際の生活範囲では警察権は行使できないし。
それでも昔は花形の職業だったから、かなりミーハーな人間が集まっているのがこの職種だ。
だから、
「きゃー。生の男の子よ〜♪」
「結構原型留めているわね」
「魂の尾がついているから生霊よ」
「じゃあ、ほんとに生の男の子なんだ」
「まだこっちに気づいてないわよ」
「じゃ、きっちり捕まえて色々と取調べをしちゃおう♪」
なんて言っている部下がいるのも当たり前で、全然悲しくなんか無い。
無いったら無いんだ。
心の底で涙をこらえつつ、一括する。
「こらっ!! お前達!! 何をサボっている!!」
その声で散っていく部下達(ほぼ全員)に嘆息し、騒ぎの中心に駆けつけていく。
話題の中心となった男の子は宙に浮いて漂っていた。
なにやら「地球は……青かった」とか「月に……兎はおらへん……なぁ」などと呟いていたのだが、先ほどの一喝で気づいたのか、こちらに視線を向ける。
しかし視線は虚ろで焦点が合っていなかった。
ほとんどの幽霊は自我の欠損を抱えているので、これは珍しくは無い。
しかし自我の残り具合と霊体の形は大概比例するので、これは珍しい。
部下が言ったように生霊なのだろう。霊体になるのが慣れていないのだ。
私はその男の子に近づき職務質問する。
「きっ君。どうしてこんなところに来たのかな!??」
口調少しどもってしまう。
仕方が無い。まともな男の人に話し掛けるのは初めてなのだ。
少しその男の子の意識が戻ったのかこちらに意識を向ける。
「あ〜きれい〜なコスプレねえちゃんや〜〜」
初めてのセリフがそれなのはどうかと思う。
そして男の子はぐらりと揺れて宙に浮いた体勢からこちらに向かって倒れてくる。
「あ、危ない!!」
よく考えれば霊体なのだから落ちても危険は無かったのだ。
だから避けても良かったのだが私は抱きとめようとした。してしまった。
結果。
むにゅ♪
胸に男の子の手があたった。
「あっ。
きゃあああああああ!!!」
驚いた私は警棒を振り下ろした。
その一撃で男の子は自分の体に戻ったのか掻き消えた。
だってしかたがないだろうわたしにとっておとこのこにもたれかかられるというのはみちのたいけんでそのうえぐうぜんのうえとはいえむねをむにゅっとさわられてこれでこんらんしないにんげんがげっしんぞくにいないわけがなかろうそうですよねかぐやさまいやかぐやさまはちがうでもですねそれはかぐやさまがちじょうでくらしたことがあるからだんせいにたいせいをもっているだけでわれらとはちがうのですよそりゃあすこしはきょうみがありましたよでもおぼろほどではなかったですがしかしながらおとこのこはわたしにとってはじめてだったのですよそのはじめてでいきなりむねをさわられてびっくりしてはじめてはやっぱりぶんつうからはじめていくのがひととしてただしいのですよこのためにたんかをがんばってしゅうとくしたのですからじゃないとびっくりしてしんぞうがとまってしまうではないですかそれでわたしがしんだらきみはさつじんはんですよそしたらせきにんをとってけっこんしてくれるのですかくれないんですか…………………………………
一人、かってに混乱している私に部下達が声をかけた。
「ひっどーい」
「隊長ばかり独り占めにして」
「私たちには注意したのに〜」
「おーぼーだ。おーぼー」
私がなにをしたぁぁぁぁぁ!!!
後書き
クリスマスで時事ネタです。前の話が、と書こうとしたらクリスマスが過ぎてしまいました。
エニウェアです。
この話は、これから夜の部もあるはずだったのがうまく展開がまとまらなく書けませんでした。シメサバ丸が光って唸るはずだったのに……
オリキャラが暴走しておりますが、前回全然目立たなかったので目立たせようとしたら壊れてしまいました。
歌はてきとーなので気にしないでいただけると助かります。
話に出てきた男の子と一緒に歩いている人間。誰だかわかってくれると嬉しいです。でないと支離滅裂な話になります。
次回は(あったら)、温泉旅行かな……
後はニアミスしているのにでてこないのは何故なんだろうか美神さん。
BACK<