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!警告!インモラル、男女の絡み有り
18禁注意

「――夜に這う<前編>(GS)」

朧霞 (2005-12-04 21:26)
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 ――空には満天の月が黄金の光を放っている。


 ゴクリ……


 唾を飲み込むと、カラカラに乾いた咽喉が痛みを伴って小さく鳴る。

 ハァハァと息が荒い。 鼓動が痛い位に速く、顔が熱い。

 指先が痺れる。 足ががくがくと震えている。


(俺は……何をしている……)


 横島は熱に浮かされた思考で、辛うじてそう思う。

 こんなはずはない。自分はこんな事はしないと。

 シロが傍で、すぅすぅと静かな寝息を立てている。

 横島がこんな事をしている等とは気づいてもいないだろう、幸せな笑みで。

 横島は思う。

 自分は一体何をしているのか――と。


 ――窓から室内を照らす満月の光に照らされて、妖しく白い肌を晒すタマモの寝姿を前に、彼女に覆い被さったまま。


 何故、と。 横島の思考はただそれを繰り返していた。


 それは、シロとタマモの二人が横島の家に泊まりに来た事から始まった。
 それ自体は珍しい事でもなんでもない。
 最近、月に一度ほどの周期でちょくちょくある事だ。
 美神やおキヌはあまり良い顔はしないが、それでも彼女たちの外見年齢が横島の好みから離れている事を知っているので、間違いだけはあるまいとしぶしぶながらに送り出しているのだ。


 ただ、夜まで二人に振り回されて朝までぐっすり眠る筈の横島が、途中で目を覚ましてしまった。


 始まりは――いつも同じ。


「あちぃ〜」

 横島はコタツで横になっていた体から頭だけをもたげると、小さく呟く。
 今は冬。 暑いというにはやや不適切な季節ではあるが、コタツを付けっ放しにしたまま眠れば仕方がない。

 特に――


「……暑苦しいと思ったら、何で俺の腹を枕にしやがるかなこいつは」


言って、幸せそうににへらと微笑む天然湯たんぽ……もとい、シロの頭をそっと持ち上げて、座布団を差し込んでやる。
 涎をたらしながら「せんせぃのきん○まくら〜」等と寝言を口にする美少女を見ると、ちょっと将来が心配になってしまう。
 苦笑しながら、シロの銀色の細い髪を一撫でして、立ち上がる。
 咽喉が渇いたな、とからからになった咽喉を掌で抑えつつ、台所へ向かう。
 スポーツ飲料――等という贅沢品はここにはない。蛇口をひねれば咽喉を潤すに足る水分は補給できるのだ。 文明って素晴らしい。
 ……自分の生活環境に心を偽りながら満足してみる。
 コップに汲んだ水が、カルキ臭いよりも塩味っぽかったのは気のせいだ。多分。

 十二分に咽喉を潤し、後は心も誰か潤してくれと切に願う横島は、自分の部屋に来客しているもう一人に目を留める。

 タマモ――就寝前のゲームで布団の占有権を勝ち取った彼女は、横島のベットを占有してぐっすり眠っている。
 一応俺がここの主人なんだけどなぁ、と自分の布団に包まる彼女を見る。
 自分の部屋で眠る二人の少女――否、美少女。
 これでもう少し見た目が成長していればなぁ、等と聞かれたら焼かれて噛まれるだけでは済まない事を考えながらコップを洗い、きゅ、と蛇口を閉める。

 決して小さくない物音ではあるが、二人が目覚める気配はない。
 野生の獣は寝ていても気配やらで気付くって言う話だけど、こいつらってホントに獣なのかなぁ、と静かに眠りつづける、互いに遜色ない魅力をもつ金と銀のお姫様の寝姿に微苦笑。

 可愛らしいその姿は眼福ものだ。 
 そっちの趣味の無い横島も、素直にそう思う。
 普段もこれくらい静かだったら苦労は無いのに、とも。
 なんとはなく笑い出したい気分になって、さて自分も寝るか、とコタツに向かう。

 途中で目が覚めた事で、朝は少し辛いかも知れないがそれでも珍しく良い物が見えた。 これなら良い夢が見えそうだ、と早速コタツに入ろうとして――ふと、月の光が目に入った。


 ――ああ、そういえば今日は満月だったか?


 部屋を満たす窓からの明かりに、何とはなしに目を向ける。
 柔らかい光が差し込んでいる。目が覚めて、部屋の電気をつけずとも平気だったのは月の光のお蔭だったかと今更に思う。
 月の光はとても優しくて暖かいものだったが、いざ眠るとなると気にる程度には明るい。


(カーテン閉めるか……)


 コタツに半分差し込んだ足を抜くと、シロを踏まないように気を使いながら窓へと身を寄せる。
 安物の薄いカーテンを手にとって、ふと空を見上げる。


 ――空には黄金色に輝く満天の月


(すげぇ……)


 思わず感嘆の溜息。 
 一度あの地に立った事があるとは言え、それでもやはり見上げる月は美しかった。
 目を細め、月の光を浴びる。
 太陽とは違って、優しく静かな光。


「ぅ……ん」


 月の光に見とれた横島の耳に、小さく寝返りをうつタマモの声が聞こえた。
 ああ、やっぱり眩しかったかとカーテンに手を駆けたまま振り返る。

 そして――


「っ!?」


 微笑を浮かべたその表情は振り返った所で固まった。
 月の光に晒された金の髪。
 寝返りをうったその髪はさらさらと流れ、光の加減でまるで生きているように艶かしく光る。
 寝返りの際に肌蹴た布団の下からは未成熟な身体がはみ出ている。
 少しだけ開いたパジャマの胸元から覗く、淡いふくらみと白い肌。
 神秘的な月の輝きを浴びたその肌は、妖しいまでに艶を帯び――横島は無意識にごくりと唾を飲んだ。


(って何かんがえとんじゃ俺!!)


 思わず叫びそうになるのを必死にこらえ、ふぅ、と深呼吸。
 ヤバイヤバイ俺はロリコンじゃないと内心唱えつつ、タマモから視線を無理やり逸らしてもう一度視線を外へ。
 空には、大きな、酷く大きな月。


 星一つ無く、雲一つ無い夜空に浮かぶ真円の月。


 それはまるで、金色の穴のようであり―――魔力持つ瞳の様でもあった。

 吸い込まれそうなほどに深い瞳。 目が離せない。

 そして横島が月を見うように、月もまた横島を見ていた。


 ――魔力ある、その瞳で。


 ドクンッ


(あれ?)


 ドクンッ、と。鼓動が高鳴る。
 横島は急なその変化に困惑する。
 自分は興奮しているその事実に。
 無意味に、躊躇無く、無節操に、興奮が高まる。


 ドクン、ドクンと。


 息が不自然に荒くなる。自分は何に興奮している?
 ワカラナイ――いや、解っている。
 くっ、と。 咄嗟に瞑った瞼の裏に残った一つの姿。
 流れる金の髪、白い肌。


 そう、自分はあの姿に興奮している。


 無防備に眠る金の姫。
 月の光に照らされた彼女は、可憐で艶かしくそして――愛しかった。

 蹂躙したいほどに。

 ズキンッ、と頭が痛む。
 その痛みに顔を顰めるが、興奮は収まらない。
 カーテンを閉じるのも忘れて彼女の側に歩み寄る。
 彼女は目を覚まさない。 そっと流れる髪を掬い上げる。
 指の間を流れるソレは銀の髪と同じく細くて柔らかい。
 んっと小さくうめく彼女の唇が酷く艶かしく見える。
 高鳴る鼓動に導かれるように、その唇に指を寄せる。


 ちゅく……


 熱い感触。 熱くて柔らかい唇は、なでる横島のその指先をそっと食む。
 差し出した指を咥えられた事に一瞬ビクリとするが、まるで赤子のように指先を求めるタマモの仕草に、興奮が加速する。


 ちゅく……ちゅく……


 指先が蹂躙する。 眠ったままのタマモの口内を優しく、深く。 
 舌の上に指を置き、自分の味を染みこませる。 
 タマモはその指を時に強く吸い、時に歯で軽く噛んでくる。眠ったままで。
 横島は背中にぞくぞくと奇妙な快楽を覚え、行動を加速させる。

 自由なままの左手で布団を捲る。

 タマモは寒いのか、指を咥えたまま「んっ」と洩らし、身を竦める。
 晒されたタマモの全身に横島の興奮は更に高く、速くなる。
 そっと左手を寄せる。 ――彼女の胸に。
 手の平に包まれれる彼女の胸は小さいが、それゆえに確かな張りをもって横島の手を押し返す。
 数度手の平で彼女の胸を転がす。 
 その度に小さな呻き声が洩れるが、指が邪魔をして意味をなさない。

 それでも彼女は目を覚まさない。

 横島は、更に大胆に胸をもむ。 ゆっくりと、大きく回すように。
 やがて寝巻きの上からの感触に飽きたのか、今度はその隙間から直接手を入れて触る。


 ピクンッ


 彼女の体が跳ねる。 その動きに(目を覚ましたか!?)と息を潜めて動きを止めるが――その気配は無い。
 小さく溜息をつくと、そのまま手を侵入させる。
 子供特有の肌の熱さが、とても心地良い。
 キメの細かい肌は横島の手の平に吸い付くように馴染む。

 ――そう、酷く馴染む。

 そのまま奥に侵入するとやがて指先に小さな膨らみが触れる。その感触を頼りに、更に奥へ。
 しかし、パジャマが邪魔をして上手く進入できない。
 指先だけが彼女の突起を刺激する。
 寝ていても感じるのか、「あ、ん」と小さく洩らすタマモの肌は、赤く上気している。

 この体勢じゃ無理か――そう悟って、タマモの唇から指を引き抜く。

 ちゅぽん、と。 

 ただそれだけで淫靡だと思える音を残して、横島の指は引き抜かれる。
 小さな唇と、指先に掛かる涎の橋。
 テラテラと月の光を反射するソレを、そっと自分の口に含んで舐る。
 自分の変質的な行為に、興奮する。


 ――もう耐えられない。


 横島は欲望のままに、彼女のパジャマのボタンを外す。
 指先が震える。 興奮しすぎて眩暈がする。
 自分がやっている事の変質さに、快感すら感じる。

 震える指先で全てのボタンを外した横島は、彼女を包むパジャマを開いていく。


 ゴクリッ……


 唾を飲み込む。 
 左手を添えたまま、ゆっくりと、ゆっくりと開いていく。 慎重に。
 彼女はそれでも目を覚まさない。
 既に喘ぎ声もなく、静かな寝息を立てている。
 横島にはまるで永遠とも感じられる時間をかけて、漸くと彼女の肌は拘束を解かれた。


 ――っ。


 息を呑んだ。


 パジャマの下、
 彼女は何も、
 ――着けてはいなかった。

 手に触れた時から解っていた。
 しかし、それでもいざ目の当たりにすると心が乱れる。

 横島の目の前には、半裸の彼女。
 この手が、この口が、そして自分自身が彼女を求めている。
 失われた何かを求めるように、激しく。
 もう一度、と。 自分の行為の異常性すらも快楽に変えて、唯求める。

 彼女の白い肌と薄い桜色の突起が、
 柔らかい黄金の光に晒されて、
 まるで自分を誘うように――見えた。


 それを――


            ――黄金の瞳が見詰めていた。


続く




始めまして。
此方には初投稿になります。
行き成りの18禁ですが、楽しんでいただければ幸いです。

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