アシュタロスとの戦いが済み、数年の月日が経った此処…美神除霊事務所
横島は、頭に子狐状態のタマモを乗せ膝には幼稚園になったばかりの、ひのめを乗せてソファに座って寛いでいた。
(シロはひのめに膝の上を占領されて、壁の隅っこでいじけてのの字をかいていたが…)
『ごめんね?横島君、ひのめったらすっかり懐いちゃって…』
申し訳なさそうに、膝の上の子供と此処のオーナーの親である美神美智江が、苦笑しながら謝る。
『気にしなくてもいいっすよ?隊長』
膝の上の子供をあやすように、撫でながら横島が答える。
撫でられて心地よいのか、ひのめは最初うとうとしていたのが、だんだんと目蓋を閉じ今はぐっすりと可愛らしい寝息をたてている。
それでも離れたくないのか、小さい手でぎゅと横島の服を掴んでいたが…
その仕草に笑いながら、まるで親が子に兄が妹に向けるような視線を、ひのめに向けていた。
『『『………(くっ!羨ましい(でごさる)!!)』』』
事務所メンバーの亜麻色の髪のオーナーの美神令子、漆黒のように黒い髪のネクロマンサーの氷室キヌ、自称一番弟子の人狼族の銀髪に赤のメッシュの犬塚シロの三人は、某人型凡庸戦闘兵器の紫色のパイロットの少年と、赤色のパイロットの少女のユニゾンもびっくりなシンクロ率を心の中で達成していた。
『………ペロペロ(ふ……無様ね)』
頭を占領していた金毛白面九尾の狐タマモは、その三人ににやりと笑いながら横島の髪を毛繕いをしていたが、ふと下を見下ろし
『…ところでヨコシマ?何かあったの?』
『ん~~?ちょっとなぁ』
横島は少しだけ目線をあげて、問いに答える。
『あら?いったいどうしたの?』
何か引っ掛かるのか、少しだけ真面目な目付きになり、美智江が尋ねる。
『えぇ、最近誰かに遠くから覗かれているような気がするんすよ』
横島は、正直に答えると
『『それってヒャクメ(様)じゃない(んですか)?』』
すぐに思い浮かんだのか、二人の女性がまるで双子のような息で尋ねる。
『否違うと思うんだよな~俺も最初はそうかな~っと思ったんだけど…』
いったん区切り、お茶を啜り真剣な顔で
『たまにその視線に殺意を感じるんだ…』
『『『『『えっ!?』』』』』
話を聞いていた(ひのめは満足そうに睡眠中)連中は驚きを顕にして、更に次の言葉に驚愕した
『しかも…マジキレした美神さんと同等…いやそれ以上のプレッシャーをその視線に感じたんだ』
暫くの沈黙の間が続き…
おもむろに何かを決意した顔で、美智江は電話を掛ける。
『……はいこちら西じょ…『西条くん?悪いんだけど急いであの大戦の時のメンバーを、令子の事務所に集めてくれないかしら』……判りました』
次に行動を起こしたのは、オキヌだった。
『……はいこちら妙神山ですが』
『あっ小竜姫様!』
『あ、オキヌさんですか?お久しぶりですね』
『あ、はいっお久しぶりです…じゃなくてそこに他に誰かいますか?』
『ええ、私の他にヒャクメ、パピリオ、ワルキューレ、ジークさん、ベスパさんと後離れの方に老師がいらっしゃいますが?』
『あ、あのじゃあ力を貸してくださいませんか?横島さんが大変なんです!』
『横島さんが!?判りました!すぐに向かいます!』ガチャン
二人はふーっと一息つく
その間美神は肩をぶるぶる震わせており、獣っこ達は抱き合って震えていた
『あ、あのー美神さん?』
恐る恐る声をかける横島だったが、美神の背後に某魔族が浮かび上がると躯が動けなくなってしまう
『あんたは一言多いのよー!!』
【おらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらあぁー』
『ぶげらあぁ…!』
パンチの連打を浴び、壁にめりこむ横島
『ふんっ…!さてっママとオキヌちゃんが連絡したから、話はその後ね…』
壁に埋め込まれた物体に、一瞥し
『誰かは知らないけど、誰の丁稚に手を出したか思いっきり後悔させてやるわ!』
そこには何かを決意した顔の、美神令子の姿があった…
後書き
ふぃ~ねむいっす…
何となく前後編と分けてしまいました…
近日中に後半を載せます
レス返し
秋葉さん
今回はどうでした?少しは読み安くなっていていたらいいなぁと思います
万華鏡さん
まさかバレルとは思いませんでした…。
なかなかやりますね~
では次回もまたみてくださいね~んがぐぐっ
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