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▽レス始

「〜Y島さんちのできるまで〜 後編 画像投稿掲示板:Y島さんちの24時シリーズより」

比嘉 (2005-07-18 10:15/2005-07-21 13:49)
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目の前に信じられない光景が広がっていました。
あの触れるどころか見ただけで爆発の如きダメージを(物理的に)自分に与える『ダイナマイトボディ』が、何の抗いも無く自分の腕の中にあるのです。

明るい輝きを放つ亜麻色の髪が自分の腕からこぼれ落ち
美の女神が配置ししたかの様な目鼻立ちは無防備な寝顔をみせ
豊満な乳房はわずかも隠される事無く曝されていました。
それに続いてキュウッとくびれたウェストと形の良いおへそがあり、その下には・・・


男が誰も目にした事が無い若草があり


それを挟み肉づきの良い引き締まった足が、スラリと伸びています。


かつて、

シャワーを浴びる後ろ姿をみるだけで、その記憶ごと粉砕されるよーな見返りを食らった美神令子の裸身。

それが、あまりにも容易くY島くんの眼前にあったのです。
あまりに当たり前に全てが目に映り、鼻血も出すのを忘れて見入ってしまってます。

「・・・が」
「「「「「「「が?」」」」」」」」

「・・・・・がんぷく(眼福)がんぷくがんぷくがんぷくがんがんががーーーんっ!!」

「ああっまた壊れた! しかもローカルかつレトロなCMネタ!?」
「そ、それよりはやく服を着せないと!」
「あの、お布団はあるんですか?」
『基本的な生活用品はありますよ。』
「拙者、敷いて来るでござる!」
「あ、ほら! しっかりして! 美神さん運んでください!!」
「がんがんがが・・・・え? あっ、おお!」

 おキヌに尻を叩かれ正気に返ったY島くんは、美神さんの身体を抱え上げると、家の中に走っていきました。


「シロちゃんどこー?」
「おキヌ殿ーこっちでござるー! 寝間着もあるでござるよー!」
「あああ太ももがやわっこい! 乳が! あの乳がっ! 先っぽごと至近距離で揺れとる〜〜〜」(血涙)
「バカ言ってないで早く来る! 風邪でもひかせたらあとが怖いわよ!」ポカッ!


 家の中から聞こえる喧噪を聞きながら、小竜姫がぽつりとこぼしました。

「意外でした・・・まさか美神さんもやってくるなんて・・・」
「ああ、しかもあんな派手な登場とは・・・もしかして『生まれ変わってきました』とでも演出して見せたか?」

 それを聞いたヒャクメは不思議そうに目を瞬かせます。

「へ? 二人とも何言ってるのね?」
「「え?」」
「あの女性(ひと)、美神さんと違うのね〜」


・・・・・・・・


「「ええ!?」」


〜Y島さんちのできるまで〜
画像投稿掲示板:Y島さんちの24時シリーズより

後編


ブォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ!!

 一台の車が街を疾走していました。
 一般道である筈の道は、その車が通る瞬間だけサーキットと化し、コーナーに焦げたタイヤのゴムを擦り付け走り抜けます。
 荒馬のごとき暴れ狂うハンドルをさばくのは、なんと妙齢の女性。
 亜麻色の髪を疾風になびかせ、ゴーグルと防塵布代わりのマフラーを口元に巻き、かすかにグラスに透ける目元は、これ以上無い程つり上がってるのがわかります。
 彼女が向かう先は東京郊外。
 ほんの数日前には無かった筈の住所に向けてでした。


ふわさ

「うん、これでいいわ。」
「も、もういいか? おキヌちゃん?」
「ええ、入ってもいいですよ。」

 布団を敷いた部屋に眠る美神さんを運び込んだ後、寝間着の着付けで追い出されていたY島くん。
 着付けの終わりを確認して、そ〜っと襖をあけて中に入ります。
 Y島くんに倣って一緒に待っていた小竜姫たちもそれに続きます。

 そこにはやはり、よく見知った顔の女性が桔梗の柄をあしらった布団の中で眠っていました。
 おキヌにすすめられ、Y島くんはその枕元に腰を下ろします。

「・・・・・・・」

 みんな何故か沈黙を守ります。
 約一名が何か言いたそうに口元をウズウズさせてますが、機会を待ってる様なので口火を切る事は無いようです。

「・・・まさか美神が来るとはねぇ。」

 ぽつりと言ったのはタマモでした。
 付き合いは一番浅いにものの、彼女の性格はある意味とても『わかりやすい』ものです。
 他人の為に自分のスタンスを変えるなんて生き方は絶対にしない。


 たとえば今回の場合なら、


 『たとえY島くんを殺してでも避ける!』


 それが彼女の生き様の筈。
 そう、たとえ「しず○ちゃん」がそんなことをしなくとも。


「その筈だ・・・と思ってたんだけどねぇ。」
「そ、それはヤな生き様でござるけど・・・こうして来てしまってる訳でござるし・・・」

 そういいながら、シロとタマモはチラッとY島くんをみます。
 すると彼は、戸惑いを隠せないまま美神さんの寝顔を見ていました。


「あの、お茶をもってきました。」

 そこに台所に行った小鳩ちゃんが、お茶の用意をしてやってきました。
 湯気の出るやかんを右手に持ち、茶筒と湯のみにきゅうすを乗せたお盆を左手にタマモの横に座ると、手慣れた手つきでお茶を入れていきます。
 最後に湯冷ましに指しておいたお湯で入れたお茶をシロとタマモに出して、全員一息つきました。

「さて・・・これからどうする?」

 口を湿したワルキューレが尋ねました。

「私たちは裏手にある離れを住居にする事になってるが、お前たちはまだいろいろ準備があるんじゃないのか?」
「そうなのねー。おキヌちゃんや小鳩ちゃんはご家族に報告しないといけないのね。シロちゃんも里に連絡入れないといけないんじゃない?」
「拙者は荷物も玄関に置いて来たバッグの中に入れて来てるでござるから、今日からおっけーでござるよ♪ 住所はここに来る前に里に向けて『飛ばした』でござる! 」
「飛ばしたって・・・なにを?」
「・・・それ、もしかして昨日公園で知り合ったってあのでぶ鳩?」
「急な事でござったがちゃんと頼まれてくれたでござるし、割り符も預けてあるでござるから大丈夫でござるよ!」
「「「いいの(か)、それ?」」」


 その頃、某市

「あれー、八重ちゃん。あれ“ななせ”とちがう?」
「え? あ、ほんとですねー。あれ? 家と違う方に飛んでってますけど、どこいくんでしょう?」
「・・・・・なんか電線から電線に渡り歩いてるみたいに飛んでるわね。」
「ほんまや、休み休み飛んどるみたいやな。遠出でもするんやろか?」


 そーゆーわけで、シロの連絡は“ななせ”ががんばって飛んでくれたものの予想より半日ほど遅れて里に届いたそうです。


「私はもうお母さんや貧ちゃんに話してから来ました。荷物はまだですから取りにいかないといけませんけど。」
「わたしはお義父さんたちに連絡しないといけないですけど・・・。でもそれは美神さんが気がついてからにしようと思います。」
「そうですね、おキヌさんの現在の直接の保護者ですしね。」

 その会話の下でその美神さんは、まだかわる事無く寝息を立てています。

「でも、美神さんはどうするんでしょう?」

 小鳩がぽつりとそうもらします。
 とはいうものの、ここに居る以上理由は決まっていると、みんな思っています。

「やっぱり、ここに来たわけだから・・・ね」

 と、タマモが言います。

 ブォォォォォォォ キキィィー!!

「あの『声』の人、『追加』って言ってましたし・・・」

 スタッ! ガラララッ

「しかも飛び込みで、でござるから・・・ぎりぎりまで考えたんでござろうなぁ。」

 ダンダンダンダンダンダンダンダン

「って事は、なに? も、もしかして美神さんも俺の嫁にダンダ!? ダダダダダダダ


ガラッ!! パッシーーーーン


「んなわけあるかーっ!ボケーッ!!」


「「「「「えっ!?」」」」」


 ぜーぜーぜーぜー


「「「「「ああっ!? みっ、美神さん!!?」」」」」


 肩で息をし、逆風に巻かれてほつれまくった髪もそのままに、鬼の様な形相でそこに立つのは、まぎれも無い美神令子でした。
 一同は静かに眠る『美神令子』と彼女を交互にみやります。


「・・・増えた!?」
「分裂?」
「ドッペルゲンガー?」
「拳法マンガの十八番、生き別れの姉妹でござるか?」

「いつ拳法マンガになったかっ!? あたしが本人よっ!!」


「ど、どういうことなんです? ヒャクメ!」

 先ほど意味深な事を言ってからこの件には沈黙を守っていたヒャクメは、小竜姫の問いに可笑しそうに笑っています。

「け、今朝方どーも妙な夢見た様な気がしてイヤな気分だったのよ! そしたら急に覚えのないここの事が浮かんで来て、そ、そ、そ、それで続けて夢の事も思い出してきて、慌てて飛んで来てみれば・・・」
「『夢の通りに』彼女がいた・・・わけなのね〜(くすくす)」
「! って、ヒャクメあんた知ってたの?」

 しかし令子の問いにヒャクメはくすくす笑って首を振ります。

「とくに知ってはいなかったのね〜。でもその眠ってる美神さんがあなたでない事はわかってたから、きっとそんなことだろーなーって、思ったのね♪」
「ヒャクメ! いい加減説明してください! それではこちらの美神さんはいったい誰なんですか!?」
「うふふ、それは『彼』も知ってるんじゃないかな〜?」

 詰め寄る小竜姫の言葉を、ヒャクメはY島くんにふりました。

「へ? なんで俺が?」
「よーく思い出してみるのね♪ 前に一度『会ったこと』がある筈よ。」
「?・・・・・」
「わ・た・し・も、いっしょにね?」
「・・・・・・・・ああーーーーーーー!!?

 ようやく『彼女』を思い出したY島くんは、枕元なのも忘れて大声をあげます。

「せ、先生?」
「ご存知の方なんですか?」
「こ、こいつ、まさか、『メフィスト』かー!?」

 それを答えに、ヒャクメはにんまり笑って頷きました。

「小竜姫やワルキューレは霊波が美神さんそっくりだったから気づかなかったみたいだけど、一度会ってる私の目はごまかせないのね♪」
「ねえ、その『メフィスト』って誰よ?」
「わ、私の前世よ!!」

 ヒャクメに代わり答えたのは、「余計な事を言われてたまるか」と言わんばかりの真っ赤な顔した美神令子。

「前に私の前世調べるのに時間移動して、その時に会った・・・その・・・魔族の女よ!!」
「ま、魔族でござるか!?」
「へ〜、やっぱり・・・」
「やっぱりって、タマモちゃん(汗)。」
「そうなのね。アシュタロスが生み出した魔族で、初仕事でY島さんの前世、陰陽師の高島って人を取り込もうとして、逆に惚れ込んじゃった娘なのね(ハート)」
「こっこらー! ヒャクメー!!」

 それを聞いたおキヌちゃん立ち四人は、びっくりして見つめます・・・なぜかメフィストの方でなく、“令子”の方を。

「なっ、なんで私を見るのよ! そんな事はあたしには関係ないのよ! いいっ!? 前世は前世であたしとは関わりないの!」

 ほっぺたを磨き立てのリンゴの様にしながらそう言う令子。

「いーでござるなぁ・・・前世からの想い人同士でござるかぁ・・・」

 ボフン!

 人差し指をくわえ、素直に羨ましがるシロのつぶやきに、過剰に反応をみせる令子の頬。
 ぱくぱくして言葉が出てこない彼女と代わり、おキヌが尋ねました。

「あの、そのメフィストさんがどうして、美神さんと別々にいるんです?」
「あ! そ、そーっすよ。前世の筈のメフィストがなんで美神さんと別れちゃってんですか!?」
「んー、それは多分・・・」

 ヒャクメはチロッと令子に目配せしてから話し始めました。

「美神さんもあなた達と同じにY島さんと一緒に生きてくかどうかを聞かれたと思うのね。そうでしょ?」
「そ、そうよ! まっ、全く何考えてんだかっ! 何だって私がY島くんの嫁なんかになれって言われなきゃなんないわけ!?」

 それを聞いてシロはキョトンとなります。

「言ってないでござるよ?」
「え?」
「そうよ、『一緒に生きてくれないか』って聞いて来ただけよ?(どうせなら『一緒になろう♪』って決めたのはアタシ自身だし)」
「え? え?」
「私もそう聞きました。」
「わ、わたしもです。」
「えええ?」
「なに早とちりしてんのよ。」
「な〜んだ。やっぱり美神さんもちゃ〜んと意識はしてたのね〜♪」
「違う! わ、私は違うのよー!!」

 きーきーと暴れだす令子。
 すかさずおキヌちゃんが「まーまー」となだめ、小鳩にお茶をもらってやっと令子は話を続けます。

「と、とにかく私はそっこーで断ったのよ! ・・・・・そしたら、その、胸の奥から急にこいつの声が聞こえて来て・・・」
「そ、それでどうしたんでござるか?」

 テレビドラマを見てる時の目、そのまんまのシロが先を促しました。


「そっ、そんなの決まってんでしょ!? 『いきたい』っつってんのこいつなんだから、
 『だったらこいつをつれてけー!!』って言ってやったわよ!」


 シーン・・・・

 そのセリフに顔を引きつらせるのは小竜姫。
 たしかその問いかけは「あの方々」が直に行った筈ですから。

「え・・・と、つまり? その結果、その方々は本当にメフィストをあなたと別にして、こちらに連れて来られたと言う事ですか?」
「・・・実際そこに居るんだから、そう言う事でしょ?」
「な、なんつー無茶な事を・・・」

 令子のその言葉にあきれるY島くん。
 そりゃそうでしょう。彼自身に覚えは無いものの彼の中にも前世の『高島』がいますが、それは記憶が眠っているのみ。
 それだけで一個人として甦る無茶が効くなら、彼の中の蛍の少女もとっくに甦ってる筈です。

「まあ、あの強力なエネルギー結晶を抱いたまま転生したせいもあるかもねー。普通の前世よりまったくと言えるくらい劣化が無かったんだと思うわ。実際私の『目』で見ても、綺麗な魂だもの。」

「あの・・・」

 そこで、話を区切る様にY島くんが口を開きました。

「メフィストの事は判りましたけど、その・・・」
「な、なによ・・・」

 彼の目はまっすぐに令子を見ていました。
 おキヌも小鳩も、彼が何を言おうとしてるかを察して令子を見つめます。

「美神さん自身は・・・ど、どーする気ドガァッ!!ぐえ!?」

「なななななななにをほざいてやがんのよあんたわ! あたしによよよよめになれだのなんざ、にひゃくごじゅうごおくこうねんはやいってゆーのよ!!」

「きゃー! み、美神さんー!!」
「美神! 電柱! 電柱よ!」「字が違うのね〜」
「美神殿! だ、だから『嫁』とは言ってないでござるー!!」
「うううううるさい! ああああああんたには『小学生レベル』のそいつで上等よ! 文句あるなら返せーっ!!」
「ムチャゆーなーっ!」


「う・・・・ん」


 その時、床に眠るメフィストの口から漏れた小さな声に、一同の騒ぎがピタリと止まりました。

「気がついた・・・様だな。」

 顔を覗き込んだワキューレが言うと、ほどなくメフィストの目がうっすら開きました。
 明るい『鳶色の瞳』がゆっくりと焦点を合わせてゆき、周囲を見回します。

「ここ・・・は?」
「ここは、先生の御自宅でござる! メフィスト殿!」

「自宅っ!? ここY島くんの家だって言うの!? Y島のくせに!!」
「美神さん、今はそれをゆーときでは・・・」

「めふぃ・・・すと・・・・・・? ああ、なつかし呼び名やなぁ・・・」

「「「へ?」」」


 違和感。


 メフィストの第一声に、面識のある美神・Y島・ヒャクメの三人は何かきょーれつなズレを感じます。

「うん・・・」

 夢うつつな顔でゆっくりと半身を起こすメフィスト。
 着崩れてはだけた胸元に気づき、落ち着いて合わせ直すその仕草はとてつもなく色っぽく、着付けの時にあげた髪からほつれ落ちる髪の毛が白いうなじに張り付くその姿・・・

 ただ身体を床から起こしただけのその姿に、この場にいる誰もが自分の性別も忘れて思わず生つばを飲みました。

「ねえちょっと・・・あの女のどこが『小学生』? あんたより圧倒的に・・・それどこか下手したらママの美智恵より女っぽいじゃないの!」
「そ、そうねー。身体的には今の美神さんとまったく差異はないのに、なんなのねー? あの壮絶なまでの違いはどっからきてるのねー?」

 メフィストからあまりにも自然に溢れてくる女の『艶』。
 それは美神とヒャクメの記憶にある、純情で一途だった魔族の女性にはまったく無かったものでした。

「そこに居るのは・・・?」

 メフィストはどうやら美神達に気づいたようです。

「え? あ〜、その〜、ひ、久しぶりなのね〜。」

 とりあえずふれんどりぃに挨拶してみるヒャクメ。
 でも、メフィストの目はジッとY島くんを見つめます。

「たかしま・・・どの・・・・・」

 するり

 彼女の腰から掛け布団が落ちました。
 寝間着の薄地に、その下の肉感的なラインが浮かびあがる艶姿が現れます。

「ちょっ、ちょっと!まさかあの娘、下着つけてないの!?」
「は、はい。はだかで来ちゃって、下着もここになかったから寝間着だけなんです。」

 メフィストはそんな小さなパニックの横を抜けると、Y島くんのほほにそっと手を添えます。


 すわ接吻!?


 ・・・とまわりが硬直する中、メフィストはふわりとその表情を和らげました。
 目元にじんわりと涙がひかります。

「高島どの・・・いえ、違うんどしたなぁ・・・。そやけどこないに面ざし似通うて・・・」

 そこにあるのは愛しさと哀しさと、嬉しさと切なさとが重なり合った、『愛の情』でした。
 その表情に、今彼女がノーブラ・ノーパンで有るなどという、そんな俗な事柄は完全に些細な事に成り果てて消え失せます。
 そしていったい自分がこんな風に微笑む事が出来るのはいつの事なのかと、それを見たここに居る女性はみながそう思いました。

 Y島くんも、こんな静かで強烈な「情」を向けられたのは初めてです。ただその顔を見つめ返す以外できません。
 やがてそのY島くんの頬からそっと手を離すと、メフィストはその場で居住まいを正すと、彼の前にそっと指をつきました。

「ほんまはお久しゅうと言うべきですやろけど、今は『初めまして』て言わせてもらいます。」
「は、はい。どうも。」
「おはなしはそちらの内で聞かせてもろてます。どうかうちも、あなたはんの側においていただけまへんやろか・・・Y島はん。」
「は、はい、こんなとこでよろしければ。」

 ほとんど考えずに返事を返すY島くん・・・というか、考える必要を持たせなかったほど彼女の女っぷりが凄かったのです。
 Y島くんどころか、おキヌや小鳩、シロとタマモ、美神でさえも、まったく反対する気にならなかったのですから。

「おおきに・・・ほな、今一度名乗らせていただきます。」

 そう言うと、彼女はそっと身体をひいて、みんなが見える場所に座り直しました。

「かつて、めふぃすとの名で生まれ、高島殿の願いで人として生きたもの・・・・名を『葛の葉』ともうします。以後よろしゅうに・・・」


「ああーーーーっ! そーだったのねー!?」


 それを聞いた途端、『しまったーまたやっちゃったー』と言う半泣き顔のヒャクメ。

「ちょ、ちょっと! あれはいったいどう言う事なのよ! ヒャクメ!!」
「基本的な事、考えこぼしてたのねー! 美神さんの前世は確かにあの時に会ったメフィストだけど、美神さんに転生したのがあの時のメフィストなままなわけなかったのね〜!」

 取り乱す美神とヒャクメにキョトンとしてるY島くん達とメフィストあらため『葛の葉』。

「要するになんなのよ!」
「よーするに、美神さんに転生した『人』って、あの時のメフィストがそこからもっと生きた『人』の筈なのよ!」
「「「「「あ!」」」」」

 ポン、と合点がいったタマモが手を打ちました。

「なるほど。つまりそれが『葛の葉』で、必然的に今の美神よりも人間としても女としても、はるかに人生経験が上な人なわけだ。」
「そーゆーことなのね〜。どおりで前と別人みたいなわけなのね・・・とほほ〜」
「でも見た所、歳は美神殿と変わらぬようでござるな。」

『急やったからなぁ、元の葛の葉はんの身体の情報までは無理やった。そんで現世の嬢ちゃん元にして今の身体にしたんや。』

 突然いままで沈黙していた『声』が響きました。
 それも、葛の葉は現れた時のもう一人の声です。
 それを聞いてワルキューレが、サッと傅く者の礼をとろうとしますが、『かまわんかまわん』ととめられます。

「ってあんたら、居たのならなんで今まで黙ってたんだよ?」
『いや、「葛の葉」さんの様子を確認したかったのと、彼女の説明はそこの娘がしたがってた様なので遠慮しておこうかと思いましてね。』
「うう〜、いぢわるなのね〜」
『すまんすまん。けどま、どーやらうまく言ったみたいやな。』
『そうですね。心身ともきちんと統合して一個人として成立しています。今はこういう場合「ぐっじょぶ」・・・というんでしたか。』
『そや、「ぐっじょぶ」や。そーゆーわけやからちゃんと大事したらなあかんで? Yっち。』
「あ、ああ、わかってるよ!」


 すくっ

 と、そこで令子が黙って立ち上がりました。

「美神さん?」

 そのまま出て行こうとする令子に小竜姫が声をかけますが、彼女は振り返らずに襖を開き、廊下に出て行き静かに言います。

「・・・悪いけど私もこれから仕事があるの。悪いけど、これ以上つきあってらんないわ。」

「・・・怒ってる?」
「怒ってます・・・ね。」
「な、なんか、アドレナリンのにおいがプンプンしてくるでござる〜」
「あああああ死ぬ! なんか知らんが俺は死ぬーーー!!」

「おキヌちゃん・・・・・、シロ! タマモ! 今日は大目に見てあげるけど、明日はちゃんと仕事に出なさいよ!! いいわね!」


「・・・おまえら、美神さんに仕事休むって言っとらんだんか?」
「「「・・・てへ♪」」」
「おキヌちゃんまで!?」

「(ムカッ!)」

 ぱっしーん!! だんだんだんだんだんだんだんだんだんだん・・・・・・

『やれやれ。』
『素直やないなぁ・・・』


 やがて外から急発進する車の音が聞こえ、そして遠のいていきました。
 すると『声』の一人が、それを確かめたかの様に、言葉を濁しながら言いました。


『・・・・・さて、ちょっといいにくい事があんのやけど・・・』


 何やら思い切りバツが悪そうな言い方です。

『どうしました? なにかイレギュラーでも?』
『いや、そんなたいそうなもんとちがうんやけど・・・Yっち。すまんけど・・・・・

 もう一人頼まれてくれんか?』


「「「「「「「「はい?」」」」」」」」


 これにはさすがに全員目が点です。
 まさか、『声』の方から推薦してくるとは思いもよりませんでした。

『いきなりどうしたんです? この場であなたが言わなくとも、当人の意思があるなら彼に・・・』
『いや、すまん! これはわしが勝手したことなんや。実は「葛の葉」を甦らす時に、声が聞こえてな。』
「こえ?」
『そや。それも強烈にYっちを求める声や。強烈さやったら「葛の葉」はんと変わらんくらいやったもんでな・・・』
『もしや、その声の主を連れて来てしまった・・・と言う事ですか?』
『その通りや・・・・・今、隣の部屋にやった。』

 すると確かに、隣の部屋に急に気配が現れました。
 なんと言うか、確かに強烈な気がムンムンと漂ってきます。

「な、なんだ!? この『ヤ(殺?)る気満々』な気配は!! しかもすっげー覚えがあるよーな気が!?」
『そやろ。面識はあるでな、Yっちとは。』

 その言葉に、背中から冷たい汗が伝わっていくのを感じるY島くんです。

「ね、わざわざ美神が帰ってから切り出したって事は、美神に会わせると不味い相手ってこと?」
『さすが鋭いな。まったくもってその通りや。』

 タマモの指摘に素直に頷く『声』。
 Y島くんもものすごくヤな汗がぽこぽこと浮かんできます。

「・・・あの、なんか会わない方がいいんじゃないかな〜って気がするんですけどー・・・あはは。」
「お、おキヌちゃんもそう思うか!?」


 と、その時


「へくちっ!」


 かわいらしいくしゃみが、隣から聞こえてきました。


「「「「「「「「「・・・・・・・」」」」」」」」


 それを聞いて、一気に毒気が抜かれる一同。


「あの、さしでがましいか思いますけど、こっち来てもろた方がよろしいんとちがいますやろか。もしかしたらうちと一緒で着物着てへんのとちゃいますか?」

 そう『葛の葉』に言われたY島くんは、少し考えてシロに言いました。

「シロ、まだ寝間着あるよな?出してくれ。」
「先生? 確かにあるでござるけど、会うんでござるか?」
「・・・さすがに裸のまんまほったらかすわけにもいかんだろ。なあ、ここに連れて来た以上危険な奴じゃ無いんだろ?」
『ああ、Yっちやここにおる女の子らに害する力はない。ただの女や。』

 それを聞いて頷くY島くん。
 小竜姫とワルキューレは、念のためにいつでも動ける姿勢をとります。

『ほな開けるで。』

 すると、スーッと襖が開き、そこに人影が現れます。

「げっ!?」

 そこに立っていたのは、『葛の葉』の予想通りに全裸の女性でした。
 歳の頃は20代前半、見事に膨らんだバストに大きくも引き締まったヒップ。
 その上下とは対照的に細く引き締まったウェスト。
 全身が動く為にあるかのごとく、無駄な肉がないすばらしいプロポーションの女性が、右手を腰にやったまま股間の陰りも隠さずに・・・

 ただY島くんを 黙って睨み据えて おりました。


 普段の彼ならかぶりつきで見ようと『身の危険も顧みず』走り寄ったでしょうけど、さすがに今回は膝を立て利き腕に霊気を即座に集めていきなり戦闘態勢です。

 なぜなら立っていたのが

「メっ、メドーサやんか! こらーっ! 話がちゃうやんかー!!」

 そう言いながら左手にはすでに文珠がスタンバイ。

「ふん。ひさしぶりだね。」

 不機嫌そうな笑いを浮かべるメドーサに、シロとタマモが即座にY島くんの傍らにつきます。

「敵でござるか!?」
「特に殺気は感じないけど・・・フレンドリーって感じでもないわね。」

「メドーサ! いったいあなたが何故!」

 神刀を抜き放ち構える小竜姫を気にするでも無く、メドーサはY島くんを見据えたまま言います。

「さっき言われた事聞いてなかったのかい? こいつが嫁さん募集してるって聞いたからアタシも連れて来てもらったのさ。」
「ふざけないで! 目的は何ですか!」

 殺気だつ小竜姫を『声』がなだめます。

『これこれ、サッちゃんが言った様に、彼女に害意はありませんよ。刀を退きなさい。』
「え!? しかし・・・は、はい。」

 『声』に諭されて、小竜姫は刀を鞘に納め、ワルキューレも銃のポイントをメドーサから外します。

『今のこいつは、二度も復活した事で魔族としてはボロボロなんや。特に2回目は「コスモプロセッサ」で「穴だらけの風船を新品扱いにして膨らませた」様な無茶な復活やったからな。しぼんだ今はメドーサっちゅう個人を成立させるのでちょうどって程度の霊気しか持ってへん。』
「・・・たしかに前ほど力は感じねーけど、ってゆーかただの美人のねーちゃんにしか見えんし・・・けどなんなんだ!? その俺に向ける異様な圧力の視線は!? いや、心当たりは山とあるけど!」

 そのY島くんの問いに、メドーサはまわりの視線に悪びれる事無く答えます。

「・・・わかんない奴だね。『求愛』してんのさ、あんたに。」

「「「「「「「「え!!?」」」」」」」」

『その通りや、Yっち。こいつが今持っとるんは、Yっちへの執着だけや。それだけで辛うじて消滅せずにおって、わしまでも呼び寄せたんやから、ほんまもんや思てええやろ・・・・・・・良くも悪くも。』
「ちょっと待て、最後の『良くも悪くも』ってなんじゃー!?」
『んー、まあなんや。もし仕返しするんが目的やったら、魔力は無くてもふつーにするくらいはできるでな。一服盛ったりとか階段に蝋塗っとくとか。』
「ある意味前より質悪いわー!」
『まあまあ。彼女がそうしたいと言ったわけじゃないんですから落ち着いて・・・それでどうするんです? 彼女・・・メドーサを受け入れますか?』
「そ、それは・・・」

 Y島くんは、困った様にメドーサを見ます。
 彼女はそれ以上何も言わず、ただジッと彼を見つめるだけです。

「私はいいとおもうけど。」

 そう言ったのはタマモでした。

「タマモ?」
「タマモちゃん?」

 驚いた様に見るY島くんやおキヌちゃんに、タマモは言います。

「わたし、この人が前どうだったのか知らないけど、今この人から匂って来てるの、男に惹かれてる女の匂いしかないもの。『求愛』って言葉に嘘は無いと思うわ。」
「・・・拙者もそれは感じるでござる。」

 シロもタマモの言葉に倣って頷きます。
 それを聞いて苦い顔をするメドーサです。

「・・・なあ、もし俺が断ったら、こいつどうなるんだ?」
「それは私が答えよう。」

 その問いかけにワルキューレが答えました。

「たとえ今が無力であってもブラックリストに載っていた女だ。どちらの界にも行き場は無い。行けたとしたら処罰のため・・・おそらく消滅刑は免れんだろう。」
「つまるとこ、俺んとこしか行き場なしっちゅーことかよ・・・」

 せーだいにため息をつくY島くん。
 しばし沈黙の後、すっくと立ち上がるとシロが出して来た寝間着を手に取り、すたすたとメドーサの前に立ちました。

「Y島さん!」

 小竜姫があわてて立ち上がりかけますが、それをワルキューレが止めます。

「おちつけ。メドーサに殺気も力も無いのは事実だ。ならこれはアイツの決める問題だ。」
「しかし・・・!」

 そんな小竜姫を尻目に、Y島くんは寝間着の浴衣をメドーサの裸身にかけました。

「・・・答えは出たのかい?」
「しょーじき、おまえとは色々ありすぎてどこらへんを信用していいかわからんけどな・・・

 さっきの“可愛らしいくしゃみ”は信用したるわい!」

「「「「「「「「なんだ(ですか)!? そりゃ?」」」」」」」」

 その言葉に固まるメドーサをはじめとする部屋の面々。
 小竜姫は訳が分からなくて震えながら口をぱくぱくさせてしまってます。
 ただ葛の葉は、なんとなくY島くんの気持ちを察したのか、くすくすと笑っていました。

「・・・あ、相変わらず訳のわからない理由で動く奴だね・・・」
「そーいう男に『求愛』しに来たんやろが! と、とにかく悪さしたいんなら、俺だけにしとけ。他に迷惑かけたら、たっ、叩きだすぞ!」

 少し言葉がビビリ気味なのがちと情けなくもありますが、

「・・・心しておくよ。」

 メドーサはそういって、帯を受け取ると寝間着の前を会わせました。
 そして、Y島くんはくるっと彼女に背を向けると・・・


 いきなりその場に土下座しました。


「す、すまん! 勝手に決めてしもた! おキヌちゃん、小鳩ちゃん! シロ! タマモ! 葛の葉・・・さん! 堪忍やー!!」

 その姿にあっけにとられるおキヌ達ですが、軽くため息をつくと、おキヌちゃんが代表する様に言いました。

「・・・かまいませんよ。Y島さんが決めないといけない事でしたし、私もこれでいいと思います。」
「でも、相談無しってのは今回だけにしてほしいな。」
「そうですね。家族が増えるのはわたし達の問題でもあるんですから。」
「ごもっともです! すんませんー!」

 その様子に自然と空気が和らぐのを感じ、微笑むワルキューレ。
 釈然とせず、ふてくされる小竜姫の肩を楽しげにポンポンと叩くヒャクメ。
 そして少しつんつるてん気味ですが、着替えを終えたメドーサに、おキヌ達が一人づつ自己紹介をし、彼女もそれに戸惑いながらも応えていきました。


 その様子を見届けて、再び『声』の人が語りかけます。

『さて、これで一件落着やけど、大変なんはこれからやで? わかっとるか、Yっち!?』

 檄を飛ばす様な調子の『声』にY島くんも勢いをつけて言い返します。

「お、おお! 覚悟はできとるわ!」
『まず、おキヌちゃんのご両親やシロちゃんの里に許しをもらいにいかないといけませんね。』
「うっ!」

 おキヌの義理の姉、早苗の顔が浮かんで思わず腰を引くY島くん。

『おキヌさんの友達にも、できれば納得していただいた方がいいでしょうし。」
「ううっ?!?」

 あの堅物の弓と一本気な魔理の怒り狂う姿がハイビジョン映像の様に鮮明に目の前に迫ってくるY島くん。

『それから高校も卒業した事ですし、お仕事も見習いから正社員にしてもらわないといけませんね。』
『美神の嬢ちゃんに遠慮してまだその辺の事ほったらかしやろ?
 これからは言葉のまんま、一国一城の主やからな。立場もちゃんとせなあかんで。』
「うぐぐっ!?」

 待遇の変更や給金・扶養家族手当などの金銭的要求を、あの令子相手に挑まねばならない恐るべき事実に、更に腰が引けるY島くん。

『それに、このご近所の人らに認知してもらわんと、買い物もできへんやろしなー。』
『そうそう、なによりもあなた自身のご両親にもご報告をしないといけませんね。』


「ぐおおおおーーーっ! あんたらーっ!! 楽しいかーっ!? そんなに俺を追いつめて楽しーかーっ!!?」


 まだ棚上げにしっぱなしの問題をコロコロと提示されて、いきなりいっぱいいっぱいのY島くんです。

『まあまあ、今回の事情は私たちの方からも説明だけはしておきますから。』
『あとはYっちの男の見せどこや。がんばりや。』


「うおおー! ちくしょー!
 なんだかとっても、ドちくしょーーー!!」


 かくして


 家はあっても金はなく


 女はいても力はなく


 仕事はあっても地位がない


 前代未聞の


『前倒しハーレム』


 ・・・Y島さんちはこうしてスタートを切ったのでした。


『さて、始まりましたね。』

『そやな。』


 二人が見つめているのは、向かい合う間に輝く、小さな小さな、芥子粒の様な「光」です。


『どんな世界に育ちますかね。』

『神・魔・人の三界に続く新しい・・・いや、三界の重なり合う世界とちごたんか?』

『そうですね。でも世界の誕生と成長は水物です・・・今までにもそれは見て来ていますからね。』

『なあに、今度のは大丈夫やろ。なんせこの世界の指針をあのYっちがとるんやからな。』

『ええ、呆れかえるほど俗物で、驚くほど曇りが無い心で、何よりいい悪い以外の分け隔てがなくて』

『そして、なにより「懲りんやつ」や。』

『ふふふ、たしかに彼は失敗があろうと成功があろうと、その価値観を揺るがす事は無いでしょう。』

『そのYっちの心に応えた世界か。さぞ「繁栄」するこっちゃろな。』

『おやじくさいですよ? さっちゃん。』

『そーゆう野暮は言うなて。お互い、オヤジもじじいもぶっちぎりやないかい。』

『そのとおりですけどねぇ・・・それはそれとして、彼らの結婚式にはどんな格好で行きます?』

『変に凝らんでもええやろ。普通にスーツとネクタイで。それに後何回も行く事になるんやで、下手に凝ったらネタが尽きるで。』

『それもそうですか。』

『・・・しかし、新しい世界の誕生はグッとくるもんがあるな。』

『幾度の悲運も見てながらも、そう感じてしまいますね。』

『ほな、やろか。キーやん』

『そうですね、サッちゃん』


 そして二人の手が、包み込む様にそのちいさなちいさな「光」にかざされました。


『この生まれたばかりの世界に』

『ささやかな祝福を』


 その日の夜、Y島さんちの夜空に無数の光が流れ、すべての地平を輝かせてゆきました。


おしまい


あとがき(レス返し)

>橋本心臓さん
ありがとうございます。
イラストの方もがんばります。

>黒川さん
とりあえず、今回はここまでです。
どうだってでしょう。

>時守 暦さん
たぶん・・・というか、間違いなく「くずのは」だと思います(笑)
最後はメドーサかな?
今回の女性では。

>HALさん
もちろんそうです。
ある程度すでにネタばらししてる訳なので、開き直って書いてます。

>Yu-sanさん
最強か豆腐の角かわかりませんが、とにかく書いてみました(^ ^;。
いかかがでしたでしょう。

>アルゴーさん
画像掲示板の方でもいつもレスをありがとうございます。
さて、Y島さんちはこう言う成り行きだった訳ですが、どうでしょうか。

>しーぽんさん
劇場公開・・・「首都○失」は超えられたでしょうか・・・orz...

>偽バルタンさん
もしかしたら想像より「情けない」出だしだったかもしれませんが、どんなもんでしょうか。

>柳野雫さん
小竜姫さまはこうでした。
でも、小竜姫の娘って長女なんですよね(笑)。

>炯さん
どうもありがとうございます。
楽しんで読んでもらえたら幸いです。

>シンペイさん
なんとか続きも書けました。
(まだこれから直すと思いますが(^ ^;)
読んでくれてありがとうございます。

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