このまま原作のまま終わるワケもなく、さりげに話は進んでいた・・・
真の恐怖はこれからなのだ。
ひゅ~~~~~~~~ん
ちゅど~~~~~~~~~~~ん♪
全速で二人三脚で走る横島と西条の前に、なにかが降って来た。
「な、なんだ~~?」
犬〇家のスケ〇ヨか??と思わせる程、見事に上半身を地面に埋め込んでいる。
「犬神〇のマネか?」
「古いな・・・西条、トシ誤魔化してるんじゃねーのか?」
それを知ってるお前も古いぞ、横島!
「犬じゃないもん!!!」
地面から頭を抜いたシロは、いつものような反論をする。
“狼神家の一族”なんてものは存在するワケはないからして、当然シロの反論は却下である。
「まぁそれはともかく・・・どしたの、お前?」
そう横島がいうと、シロは目に涙をためて横島に抱きついて・・・いや正確にいうと舐めついてきた。
「先生!!!聞いてくだされ!あっちの岩山にいたら、意図的な流れミサイルが飛んできたでござるよーーー!」
「流れミサイルって、なんだよ・・・」
シロの謎の言葉を理解するヒマはなく、今度は複葉機が墜落してきた。
「こんのバカすけ!!!墜落すんな!!!」
令子が乗せてもらった恩も忘れて、雪之丞に拳を振り下ろした。
「いってーな!!俺は横島じゃねーんだぞ!!!そんなにポンポン叩くんじゃねー!!」
墜落しといて、“いってーな!”か?
あんたらも大概丈夫だな・・・てか非常識過ぎ。
「大丈夫かい?令子ちゃん。」
「俺にはなんもなしか?」
まぁ西条だし・・・・
「それにしても不自然過ぎるな・・・遺跡外にいたシロちゃんや、複葉機にミサイルが当たるなんて・・・」
雪之丞の言葉を無視して、西条は考えていた。
「「「「不自然じゃない(わよ)(ですよ)」」」」
不自然にハモった声が上から聞こえてきた。
「「「「「え?」」」」」
同じくハモった5人が上を見上げると、そこには小竜姫、ワルキューレ、おキヌ、タマモの4人が、なぜか上空待機しているミサイルの上に仁王立ちになっている。
「なんでみなさんこんなところに??」
思わず指を差す横島。
「アシュタロスの転生が大事件を起こしたということでしたが、“人間”には干渉せず!の御達しで我々には手出しができませんでした・・・・・・」
胸に手を当て、小竜姫が申しわけなさそうにいった。
「しかし美神美智恵の要請を受け、時間はかかったが天界と魔界を説得し、先の大戦の功労者を救うという名目で我々が派遣されたというワケだ。」
腕組みをして、ワルキューレが堂々といいはなった。
「いや・・・それもう終わってるし・・・てか、なんでおキヌちゃんまで・・・」
「うむ。我々が支援に来る前に、すべてが解決したようだ・・・・」
深く頷く4人。
「西条さん。横島君から手錠外してくださる?」
にこやかに笑う小竜姫。
「しかし、これは・・・」
「外してくださる?」
笑顔がなにかしら怖い。
西条は慌てて、手錠を外した。
その手錠を、死角から掴む手が横島の手と令子の手に手錠をかけた。
「「冥子(ちゃん)?」」
口をあんぐり開けて、呆ける横島と令子。
「なんで、アンタがこんなとこに?」
「え~~~っと、小竜姫様に~~~ここに立っているだけで~~~いいって~~~いわれたの~~~~。」
冥子を呆けた目で見ていた横島だが、猛烈に嫌な予感が走り、恐る恐る上を見た。
「あのぉ~・・・つかぬ事をお聞き致しますが、なにゆえ皆様ミサイルに乗ってますのでござるまするか?」
話しながら脂汗がダラダラと額から流れ出す。
「ただの演出です♪」
「そうだ。やはりVSコピー人間のラストはミサイル掻い潜りの遁走だからな。」
「やはり、爆破シーンは派手な方がいいですからね♪」
「で、私のこの手錠はなによ?これって横島君と西条さんがするヤツでしょ?」
少しだけ逆らうように令子がいった。
「あら、美神さん、横島さんとくっついていたいんじゃないんですか?遠慮する事ないですよ♪」
皆一様ににこやかに笑ってはいるが、なにか黒い・・・・・・
「ソウデゴザイマスカ・・・・デ、メイコサンハナゼ?」
横島はすでに引き攣りまくっている。
タマモが冥子に、箱を放った。
冥子はなんの迷いもなく、箱を開けた。
箱の中から、カエルのおもちゃが飛び出した。
いわゆる、“ビックリ箱”というヤツだ。
さて・・・・・・お約束です。
「ふえええええええええええええん」
ちゅどーーーーーーーーーん
「ああああ!!やっぱりこうなるのね!!!」
着弾演出用の冥子ちゃんでした~♪
両手を振って全速で走れない横島は、令子をお姫様抱っこして走り出す。
火に油を注ぐことだと判っていても、今、目の前にある危機を脱するにはそれしか方法はなかった。
こうなる事は判っているクセに、なぜ横島と令子を繋いだのか?
ほとんどヤク〇の因縁つけに近い事を3人はやっていた。
嫉妬に狂った女は恐ろしい・・・それとも地がそうっだったのかは定かではない。
「抜け駆けする人には仏罰が下りますよ!!!!」
周りのミサイルを軒並み落とす小竜姫。
「美神!!!貴様だけ良い目に会うのは納得いかんぞ!!」
ライフルを乱射するワルキューレ。
「美神さん!アタシがいない間にズルいです!!!」
低霊級ミサイルを遠隔操作するおキヌ。
「「結局それかいっ!!!」」
横島と令子は、泣きながら叫んだ。
その密着度を見た3人の爆撃は激しさを増したのは言うまでもない。
「タマモ!!貴様はなんでこんな事するでござるか?」
すでに4つ足で逃走するシロは、叫んだ。
「だってアタシ無機物クィーンの爆弾娘だもん。こういう時は落とさないと損よね。」
やはり怨んでいたのか・・・
「俺はイチャコラしてねーぞ!!!」
「ボクなんて、ギャグキャラだったぞ!!!」
泣きながら訴える雪之丞と西条。
「「「「セリフあるからいいじゃない!!連帯責任よ!!」」」」
米の国の攻撃より激しい爆撃(ウサ晴らし)は、当分続いたとさ・・・
げに恐ろしきは女の嫉妬なり。
おしまい♪
後書き。
終わりまひた。長すぎたんで、オマケとレス返しはこちらです。
前話が、謎解きが多かったので説明的なセリフが多く、原作+オリジナル解説で真面目すぎましたので今回はGSっぽく進めてみましたが、いかんせん・・・令子だけで横島君がなかなかいつもの暴走をしてくれなかったのが無念なとこです(苦笑)
そしてラストにGSっぽいオチをつけましたが、やや弱かったです。画像だと追われながら終わるというのは、オチとしてイケてますが文だと難しいっスね(汗)
さて、DVD借りて小ネタを溜めつつEVAにいったりませう。
原作など微塵もないように壊しまくる予定です。
原作のEVAファンは見ない方がいいかも??
マニアックな作品にお付き合い頂き、まことにありがとうございました。
レス返し
ATK51様>
『堕ちてしまった超人の末路』と取られるも良し、『過ぎた力を持った人間の末路』と取られるも良しです。
かなり説明的セリフ過ぎましたが、おかしな点がありましたよ?と指摘されずにホっとしてます(汗)
オチ要員・・・ズバリです(爆)
それだけでは弱いんで“その後”を書いてみましたが、やはり唐巣神父の破壊力には勝てなかったみたいです(笑)
蒸気機関で作って爆発させたかもしれません・・・>ナニワの中国娘
Yu-san様>
空振りばかりの西条さん>>とっつぁん役なのでマジメな彼としては、それが当然なのかもしれません。彼に幸多からん事を祈るばかりです・・・・といいつつ、EVAではいい役なクセにとんでもない扱いを受けている彼・・・ひょっとしてワタクシめのせいだったのか?
亜種>>すいません!!あまりにも良い表現なのでパクってしまいました。レス見た瞬間ものスゴくインパクトがあったもので・・・
ルパ〇音頭の替え歌、いかがだったでしょうか??
足岡様>
魔神はどうか知りませんが、人間は無いものねだりをします。
最後に朽ちていったアシュタロスは嫌いなキャラではなかったのですが、マモーほどの力と頭脳を持った悪役はやはり彼しか演じる事はできないと判断しました。他のキャラだと役不足のような気が・・・。
アシュタロスほどの“知識”を持った“人間”だと、どういう事をしでかすか?
堕天する前のアシュタロス(?)ならば平気でしょうが、あくまでタダの人間が“過ぎた力”を持つとどうなるか??
アシュタロスに悪役を演じてもらいましたが、人間“芦優太郎”がしでかした事だと思ってくだされれば幸いです。
迷惑な事にはかわりないっスけどね(笑)
皆様応援ありがとうございました。