まっしろな せかい
なにもない せかい
ただひとり
悪魔な天使 外伝
世界の中心と思われる地
大地が死に
大気が死に
大空が死んだ
人間なぞ生きているわけない
そんな絶望の世界の中心
三つの影が座り込んでいた
《終焉の代償が生命の終焉とは笑えませんね》
《せやな。なんのためにデタントなんてしたんかわからんな》
「みんな…いなくなったんだな」
《すまんな横っち。ワイらがもっとしつかりしよったら…》
《本当に申し訳ありません》
「サっちゃん。キーやん。オレはさ、この争いは誰も悪くなかったんだよ。ただ、みんながみんなちょっとすれ違っちまっただけなんだ」
横っち――横島は哀しげなほほ笑みをこぼした。
それはある種の悟りにも似た諦めの表情であった。
《《………》》
「はぁ、さすがに文殊の効果もそろそろ切れるみたいだな。ちびっと息苦しいわ」
おどけた感じで、たはは…と笑う。
《横っち》
サっちゃんが横島の目を見据えてたずねる。
《過去にもどらへんか?》
キーやんも同じように続ける。
《一からやりなおしてみませんか?》
「過去ってさ、やっぱ今じゃないんだよ。みんなオレに未来を託したんだ。だからよぉ、オレ、死ぬわ」
《ですがっ!》
《せやかてっ!》
声を荒げる二人を手で制して横島は続ける。
「まぁ、そうあっさり死ぬつもりはないぞ?この世界でだめなら、別の世界のオレに幸せになってもらうかってな?」
さすがの二人も呆気にとられる。
「考えなしにいってるんじゃないぞ?前々から考えてたし、文殊に力もこめてたからな」
そういって文殊をだす。
《精》《神》《平》《行》《世》《界》《転》《移》
の文字の入った八つだ。
《《よ、用意周到》》
「まぁなぁ~。てなわけで、体もやばいし行くわな」
《まってください》
文殊を発動させようとしていた横島をキーやんが止めた。
《ワイらからプレゼントや》
サっちゃんが言いながら横島に手をかざす。
ふわっ
白い小さな光が横島の中にきえてゆく
《むこうで役に立ちますから》
そして、二人は少し横島から離れて小さくつぶやいた
いってらっしゃい
「いってきます。さよなら」
そして横島は死んだ
あとがき?
二ヵ月ぶりの投稿ッス(涙)
バイトつめすぎて二回ほどたおれました(笑)
最近、友人宅でホムペ制作中。(パソコンかわなきゃなぁ)
自分の仕事(バイトじゃないほう)もやらないとなぁ。
でも無茶はやめよう。医者に次は入院て脅されたし。
てな感じの影人でした。
間はあきますが、がんばって完結させるつもりですんで長い目で見守ってくださればうれしいです
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