「やってられるかこんなとこ!!」
また一人やめていった。
ん〜やっぱ時給六百円っていう条件は変えないとだめなのかしら。
でもこれ以上あげるとなると出費が激しいし、そもそもただの荷物持ちの分際で文句を言うってのがおかしいのよ。間違いないわ!!
でもまあ、そうも言ってられないってのが現状なのよね。時には徹夜や泊り込みをする時だってあるんだから、私一人じゃあ到底やっていけないわ。
私はなんとか出費を出さずにバイトを雇うことはできないかと思案しながら人員募集のポスターを貼りに外に出た。ちなみに六回目である。
どうしようかしら、私は下方に視線を向けた。
そこにはえらくぼろぼろの服を着た男が倒れていたのだ。
ちなみに、私が気にする理由は単にポスターを貼るところに倒れているからだ。つまり邪魔。
「ちょっと、そんなとこに寝られたら困るんだけど」
男を見下してなるだけ優しく言ってやった。
返事がない。ただの屍の――――ってそんなこと思ってる場合じゃないわね。
ひょっとして死んでんのかしら。
さすがに私も心配になってちょんちょんと足でつついてみた。
と、次の瞬間
男は私の足を掴み、擦れた声でこういった。
「なんでもするから飯を食わせてくれ」
棚から牡丹餅とはこのことである。
あとがき
初めまして、純吉といいます。
最近この漫画を読んでなかったんですけど、ふと読み返してはまったので書き始めました。キャラの口調がおかしくなるかもしれませんが、なんとか完結できるようにがんばります。