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▽レス始

「夕焼け・22(GS)」

義王 (2004-12-22 22:04/2004-12-22 22:13)
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横島と美神のキス。
それは不意を突いた行為じゃなく、どちらかともなく行われたものだった。

「ふう・・・・・どうしよう・・・・」

ここは人気のない公園。
横島と美神のキスにショックを受け、学校を飛び出したアルスは、公園でひとしきり泣いたあと考えていた。

(もう・・・許嫁でいられない・・・・・・)

初めは親同士が勝手に決めたことだった・・・
だが、一緒に困った生き物を助けたり、学校で話したりするうちに横島の存在がアリスの中で大きくなっていった。
アリスはこのまま横島と一緒になってもいいと・・・思っていた。

(言っとけば・・・・良かったな・・・)

好きですって・・・・言っとけば・・・・・なにか・・・変わったかな・・・・・・

アリスはまた、涙を流す。
その涙は横島への想いが強ければ強いほど、流れた・・・。


さて、いい感じでキッスをかました横島と美神。
アリスが泣いてることも知らず、いまだにチークが流れる中、なんともいいがたい空気を出す2人。

「・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・」

2人無言で踊っているがその空気は暖かい。
全然無関係ない人でも、その空気に感染されて全身を掻き毟りたくなるような・・そんな空気だ。

(・・・心臓が・・バクバク言ってる・・・)
(・・・横島クンに・・・聞かれないかな?)

2人の顔は、真っ赤になりながらもどこか幸せそうな顔。
目と目が合えば余計に顔を赤くしたりと・・・。

照れくさい・・・。だけど踊りは止めたくない・・・。

だが・・・

曲が終わる・・・。
この曲がラストで、もう次はない・・・。

「・・・・・」
「・・・・・」

なんて声をかければいいんだ・・・?
なにを言えばいいのよ・・?

見詰め合う2人・・。
どちらも何を言えばいいかわからない・・。


「ね、ねえ横島クン・・・」
「な、なんスか?」

沈黙に耐えかねた美神。

「・・・あの、その私・・」

なんとなくだが美神が言おうとしていることがわかる横島は、

「・・・・はい・・・」

緊張しまくりで美神の次の言葉を待った・・

「・・・私・・


横島クンが「せんせーーーい!!帰ろうでござるよ!!」・・」

ああ〜お約束!!緊張した空気がシロにより壊され、

「「はあ〜〜〜〜」」

そりゃため息も出る・・。

「帰りますか美神さん?」
「・・・・・そうね。」

あ〜あ冷めちゃった・・。

横島にダッシュで近づいてくるシロ。
言いたい事を言えずに終わった美神。
聞きたい事を聞けずに終わった横島。

「先生!!早く帰るでござるよ!!拙者お腹すいたでござる!!」
「ああ、わかった、わかった!!(空気読めよシロ・・)」

横島にたどり着き横島の腕に抱きつくシロ。

「はあ〜・・・(この馬鹿犬!!)

せっかくの空気を台無しにしたシロにイラ突く美神。だが・・

「どうしたでござるか美神殿?(危ないところだったでござる)

実は確信犯だったりして・・。

「なんでもないわよ・・。」

まあ、シロのせいで告白できんかった!!なんて言える筈もなく。

「たく・・・じゃれてないでさっさと帰るわよ!!」

じゃれあう横島とシロをほっといてさっさと行ってしまう美神。

「ま、待ってくださいよ〜(ちくしょーーーー!!せっかくいいムードやったのにーーー!!)
「先生♪」

美神に先に行かれて焦る横島と、横島の腕に抱きついて嬉しそうなシロ。

そして遠くから、

(((((((シロ(ちゃん)(さん)ナイス!!(だ!!)(なのね〜)))))))

シロの行動に親指を立てる女性陣がいた・・・。


文化祭・・・終了・・・

あ、ちなみに横島に怨みがある男子達はというと・・・

「・・・・・」
「あはははは」
「お・・・お母さん・・」

襲う前に横島を想う女性に幻術かけられたり、魔法をかけられたりして再起不能だった・・。


さて、少し時間を戻し、場所を変え、ここは山奥にある研究所の中にある会議室。
そこに古い着物を着た男とスーツを着た女。それと金髪の男が立っていた。


「多分・・・脅威となるのは美神令子ではなくこちらの横島忠夫と伊達雪之丞と思われます。」

女が古い着物を着た男に写真付き書類を渡す。

「ふむ・・・それから?」
「あと美神令子と横島忠夫のペア。横島忠夫と伊達雪之丞のペアが脅威になるかと・・・」
「なるほど・・・横島忠夫を・・・孤立させるのだな?」
「はい・・・美神令子は魔族でも舌を巻く悪どい戦いをします。それを横島忠夫の能力と混ぜると・・」
「・・・・怖いな・・」
「・・・・はい・・・」

横島の能力と美神の悪知恵が混ざったとこを思い浮かべ、冷や汗を垂らす女と男。

「っで?伊達雪之丞と横島忠夫のペアの方は?」
「こちらは共に妙神山で一ヶ月の修行をしたと思われます。そして・・これを・・・」

女がリモコンを使い、テレビをつける。
そこには横島と雪之丞が映っていた。
弓かおりが襲われた時の映像だ。

「・・横島忠夫、伊達雪之丞、両方の手に指輪がされています。多分これは霊力制御装置のようなものじゃないかと・・・」

女がそう言ってリモコンを押すと横島と雪之丞の手が並べてアップされる。

「ふむ・・・・・わかった・・・もういい・・」
「・・・・・・」
「で?どうすんだ?」

いままで黙っていた金髪の男、陰念が口を開いた。

「・・・・・・罠をはるしかなかろう・・・」

陰念の問いに古い着物を着た男が答える。

「け!罠なんかはらなくても今の俺の強さならあいつらごときぶっ殺してやるぜ!?」

陰念が吠える。

「・・・・・無理ね・・・」
「・・・・・無理じゃな・・」

飽きれたように言う男と女。

「んだと!?」
「あなたじゃ無理よ・・・多分横島忠夫と伊達雪之丞は、前にあなたとやりあった時、半分以下、いえ、四分の一の力しか出してないわ・・」
「・・・わしとて勝てないんじゃ・・おぬしではどうもならんだろう・・・」

陰念は女の言葉にムカついたが、男の言葉に驚いた。

「な!?あんたでも勝てねえのか?」
「・・・ああ・・・・」

男は自分より横島が強いということを簡単に認めた。
だが、

「じゃが・・・そんなに強い奴がワシらの前に屈する姿・・・見てみたいと思わんか?」

そう言う男の顔は笑っていた・・・。


さて・・時間を文化祭終了後に戻します。

「あ〜〜・・・つっかれた〜〜〜・・」

文化祭の片づけの後、横島は1人で帰宅していた。
結局、美神達事務所メンバーは車で来ていたために(例のコブラ。シロ&タマモは獣形態)定員オーバーで横島は乗れなかった。
アリスは見当たらないし、ピートはエミに追っかけられてどっかに消えた。
タイガー&雪之丞はそれぞれの彼女と帰り、妙神山メンバーはテレポート?みたいなので帰った。
冥子もお迎えの車が来て帰ったし美智恵は西条から連絡がありフォークダンス中に帰ったらしい。
魔鈴も明日のお店の準備で帰った。小鳩は、「お母さんが待ってるから・・・」と先に帰った。つーか帰した・・。

「なあ・・・俺は・・・・」

横島は思う。

「残酷・・・だろうか?・・・ルシオラ・・」


Gメンオフィス。

ガチャ

「で・・どうだったの?」
「それが、雪之丞くんの彼女が襲われた場所で僅かに検出された魔力と例の脱獄事件の時に検出された魔力が一致しています。」

横島が修行している間に脱獄事件があった。
だが、それはコソコソとしたものじゃなく、いきなり魔族が刑務所に襲い掛かり1人の女性を連れ去ったものだった。
その連れ去られた女性の名は、須狩 。
以前に美神達を罠にはめて返り討ちにされた女。
あのあと須狩は、殺人罪で捕まって刑務所に送られていた。(美神達のことじゃなく美神達に見せた写真のこと)
だがその須狩を魔族が連れ去り、陰念と雪之丞が戦った現場でもその魔族がいた痕跡がある。
そして陰念はその前に横島の許嫁のアリスを襲った。

「魔族の狙いがはっきりしないわね?」

ちなみに美智恵は横島が陰念とGS試験で戦ったことを知らない。知っていればそこでわかっただろう。

「ええ・・・ですがさらわれた女性と雪之丞くんの彼女の弓くんを襲った犯人との共通点はありますよ・・」
「なに?」
「弓くんを襲った犯人・陰念ですが彼は以前にGS試験で横島くんと戦い、敗北してます。さらわれた女性は横島くんと令子ちゃん、それにおキヌちゃんのおかげで刑務所行きになってます。」

つまり・・

「横島くん絡み・・・ってことね・・」
「・・・はい・・・・・・」

(あんまし・・・彼に負担はかけたくないんだけど・・・)
(まったく・・・トラブルに好かれてるな君は・・・)

美智恵の思いとは裏腹に悪は動き出していた・・・。


プルルルルルル
ガチャ

「はい・・横島『横島さんですか!?』ん?ピートか?」

家に帰り寝ようとしていた時、黒電話が鳴った。時間は12時過ぎ。

「あのな〜今な『それどころじゃないんです!!水野さんが!!』 アリスがどうした!?」

ピートの声に何かあったんだと感じた横島。

ゾク!!

横島に嫌な予感がよぎる。

『水野さんがさらわれました!!!それで僕の所に手紙が来てます!!』
「な!?さらわれただと!?手紙の内容は!?」
『水野アリス。美神令子。弓かおりは預かった。この者達を助けたいのなら伊達雪之丞、ピエトロ=ド・プラドー、横島忠夫の3名で、地図に載っている場所までこい・・あと地図が載ってます。』
「な!?美神さんと弓さんまで!?」
『とりあえず教会にきてください!!雪之丞には僕から連絡します!!』
「わかった!!」

ガチャン!!

プルルルルルルル

横島が受話器を置いた瞬間にまた電話が鳴った。

ガチャ

『横島さんですか!?私おキヌです!!美神さんが消え「さらわれたんでしょ・・・知ってるよ・・」え?』

横島が優しく言う。

「大丈夫だよ。俺が何とかするから・・それより俺がいない間は事務所の結界から出ないようにしてて・・シロとタマモも事務所の中にいるようにって・・」
『え!?横島さん!?さらわれたってどういう・・・』
「それじゃあ・・・」
『ちょ、横島さん!?よこ   ガチャン 

横島は受話器を置き。すばやく着替えて、

「大丈夫だよ・・・おキヌちゃん・・・俺が・・・助けるから・・・」


シュン!!

横島はそう言うと教会に転移した。


シュン!!

「あ、横島さん!!」
「横島くん!!」
「で、ピート・・・例の手紙は?あと雪之丞は?」

急に現れたと思ったらえらく落ち着いてる横島。

「な、なんかえらく落ち着いてるね?」

絶対に騒ぐと思っていた神父はえらく落ち着いてる横島の驚いてるが・・。

「・・・ギャグやってる場合じゃないでしょ神父・・」
「・・・そうですよ・・・」

自分の弟子と弟子の弟子にダメだしされる神父。
今回の横島は・・・本気と書いてマジだ。

「で?手紙と雪之丞は?」
「手紙はこれです・・。あと雪之丞は・・・連絡がつきませんでした・・。」
「そうか・・・しょうがない・・・」

『雪』『之』『丞』『召』『喚』

シュン!!

横島が雪之丞を召喚した。

「な!?・・・ってまたお前か横島!!」

急に召喚された雪之丞が騒ぐ。

「いいから・・・これ読め・・・」

横島が手紙を渡す・・。

「な!?なに!?」

雪之丞が手紙を読み驚く。そしてポケットから携帯をかけるが・・・

「チ!出ねえ!!」

そして今度は別の場所にかける雪之丞。
その間に横島がピートに話しかけた。

「・・・なあピート。アリスがさらわれた確認は取ったか?」
「はい・・・この手紙の内容を読んですぐに水野さんの家に電話しましたが・・・」
「アリスは・・・いなかったんだな?」
「・・はい・・・水野さんのお父さんがでたんですがまだ帰ってきてないって・・・心配そうに・・」

電話が終わった雪之丞が話に参加した。

「横島・・・美神の旦那の方は?」
「ああ・・ピートからの電話を切った後すぐおキヌちゃんから電話があってな・・そっちは?」
「・・・家のほうに電話したけど親父さんがでてな・・・えらく怒鳴られたが帰ってないそうだ・・」
「そうか・・・・・・」

なにか考え込むように黙る3人。


「それじゃあ・・・・行くか・・」
「そうですね・・・」
「ああ・・・考えても仕方ねえしな!!」

3人は教会を出ようとする。が、

「ちょ、ちょっと待ちたまえ!!行くってこれは完璧な罠なんだよ!?もう少し落ち着いて・・」

神父が止める。だが、

「神父・・・相手は時間の指定はしてきてないんですよ?ちんたらしてたら美神さん達が危ないんです・・。」
「し、しかしだね?」
「それに僕達3人を指名してるんです・・。他の人を連れて行くわけにはいかないんです。」
「な、ピートくんまで!?」
「ま、そういうわけだからな・・・神父は他の人達を守っといてくれ。」

そう言って3人は出て行った・・・。

残った神父は・・・

「主よ・・・どうか彼らを守りたまえ・・・」

神に祈った・・。


{あとがき}

はあ・・・義王です。

え〜3人ほどさらわれました♪

3人とも文珠は持ってたんすけどね・・・


で次回!!


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