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「無限の魔人 第七話(GS)」

紅眼の狼 (2004-12-21 18:29)
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無限の魔人 第七話  〜与えられた体は〜


「さて、龍美の体を作るか」

メドーサが出て行った後、徐に界人が言い出した。

徐に手のひらに霊気を集中させ4つの文珠を作り出す。


[四][神][結][界]


倉庫の四隅へそれぞれの文珠を投げる。


一瞬後文珠により倉庫内部に強力な結界が生まれた。


【何故結界を作る必要があるのだ?】


「ああ、体を作るのにかなりの力を出すからな。絶対に余計なのがやってくる」

【ふむ、ところでどうやって体を作るのだ】

「俺の[存在力]を取り出し体を形を作る、後は文珠を核に埋め込むだけだ」

「ああ、言っとくけど肉体は作れないぞ? 体は作れるけどな」

「お前の体を唯作るだけなら、最高級の式神ケント紙を持ってくれば早いんだ。だが、それじゃ不味い。何が不味いかと言うと、常に俺の霊力を浴びなきゃならんようになる。それに、全霊力を俺が使った場合、お前の存在が消える・・・わかった?」


【分かった、つまりお主と離れて居ても私が消滅しない。さらに常にお主の傍に居る必要も無いようにと】

「そうだ。それとこれから作る体の特性だが、神魔族なんかは存在に肉体(?)が引っ張られるよな、それもまた不便だ。{堕天}これが起きちまって性格まで変わっちまう・・で、だ。俺の[存在力]で{善と悪}なんかの属性も付加されない{無属性体}。そんな体を作る。」


「{無属性体}の利点は先に言った{堕天}対策と、お前が俺と常に繋がる為だ」


【どいうことだ? 常に繋がるとは・・・】

「ん〜簡単に言うとだ、憑依ってのがあるだろ? あれが一番近い。だが、憑依では不味いんだ、祓われたりしたらそれでお仕舞いだし、何らかの原因で憑依が解ける可能性が高い、何より括られちまうしな。繋がるってのは、魂・・・[存在力]同士での契約を言う。繋がるのは唯の・・俺の都合だな・・・・お前には悪いが・・・。


最後の呟きは龍美には聞こえては居なかった。


「そのためには体が{無属性体}で有る必要がある。」

【ふむ・・・しかし[存在力]とは何だ、初めて聞く名だが】

「お前も聞きたがりだな。まぁ、良いか。[存在力]ってのは万物が持つ[在る]だけで使われる力、似た様なのに[気]ってのがあるが、あれとは性質が違う。[気]は鍛えれば誰にでも扱え、誰もが大きく出来る。だが[存在力]は違う。生まれた時・・・存在が[始まった]時にその総量は決まる。それは一生変わる事が無く、[気]以上に気づき難い。誰もが死ぬまで意識せずに使っている、そんな力を[存在力]って言うのさ」

【そのような力があるのか】


「まぁ、見てな。今、体を作る」


文珠を1つ作り出し文字を込める。


[核]


文字を込められた文珠が界人の胸の高さまで浮かび上がり、界人の体から圧倒的な気配・・・いや、[存在力]が溢れ出してくる。その力の流れが徐々に界人の前に、文珠を中心に集まりだしてくる。


【これが[存在力]か・・・凄まじい力だな】


3分も経った頃だろうか、集まりだした[存在力]が徐々に人の形へと変わっていく。


「もう少しだな」


そう言って右手を前に差し出し、より一層の力を込める。


瞬間、眩いばかりの光が溢れ、目を開けていられなくなる。

薄暗かった倉庫内が、そこに太陽でもあるかのように全ての影が消えうせた。


「できた」


界人が呟くと徐々に光が弱まっていき、その中心だった所に1人の女性が浮いていた。


「どうだ? かなり気合を入れて作ったから気に入られないと困るが」


【・・・これが美というものか】


「い、いや、それは人それぞれだと思うが・・・俺は間違いなく綺麗だと思うぞ」


【そうか・・・これが私の体・・・】


地面より10cm程の所に浮いていたのは、界人と同じ漆黒の髪を持つ、神秘的と言って良いほどに美しい女だった。

身長は165cm程だろうか、髪は絹のように滑らかなストレートで肩甲骨の辺りまで伸び、染み一つないその体は雪のように白く、対照的な黒髪がさらにその肌を際立たせていた。

巨乳と呼べるほどではなく、しかし小さいとも言えない形の良い、つんと上を向いている胸。すらりと長く、細い手足にくびれた腰、無駄な部分を探しても見つからない。

万人が美しいと感じる黄金分割、それが当てはめらていると言われても納得するしかないほどの体。


町を歩けば間違いなく、10人中10人が振り返るだろう。それほどの美。


どれほどの時間それを見ていただろうか。


「そろそろ良いか? はは、自分の体なんだ、後でじっくり見ればいいさ」

【あ、ああ・・・後はどうすればいい?】

「今から俺とお前の[存在]を繋ぐ、それで終りだ」


試した事は無いが、存在を繋げば[界人]の一部として認識されるだろう・・・それはいつかのあの日のため、謎を解けずにまた100年の時を過ごした時の・・・その時の為に。


「集中し、感じろ。全てを。そして俺だけを


龍美は言われた通り集中し始めた、周りを感じ、そして一際大きく界人の[存在]を感じる。

「我、今こそ此処に禁じられし魂の秘技を用い、我とこの者の[存在]を繋ぎ、我滅するまで契約を!」

界人の体より先ほどよりも大きく、そして圧倒的・・いや、破壊的なまでの力の本流がサングラスの龍美を覆い尽くす。


【・・・ぁぁあ、ああああ


力の本流に包まれ、そして意識を手放した。


龍美は包まれていた、界人の[存在]に。


初めて夢を見た。


それは恐らく小竜姫の知識だったのだろう。


父親に抱かれ、幸せそうに眠る小龍姫。


暖かかった。


(あれが父親というもの・・・か・・・)


どれくらい意識を失っていたのだろう、龍美は目を覚ました。


彼は本当の意味で1人ではなくなった。


無限の魔人 第七話  〜与えられた体は〜


end


あとがき

存在力とか作っちゃいました。あんまり深く考えては駄目です。(駄目な事ばっかりでごめんなさい
界人君語り過ぎます。
自称賢者ですから説明するのとか実は好きなのかもしれません。
龍美の体は式紙で作ろうかなーとか、文珠で作っちゃおうかなーとか考えたんですが・・こう言う結果に!

これからはやっとキャラが動き出しそうで嬉しいですね。いやーここまで設定説明で使い切った感がありまして、心苦しい心境でした。(笑
現在14話創作完了でっす。でもまだ香港行ってません。タイジェストを勉強中です。(他の作品読みまくり

ではまた次話で。


レス返し〜 今回もどうもありがとうー

>wataさん
>というか早く擬人化してほしいっす!!
御待たせしました!!んー容姿の説明が微妙? いや、私の中では最高の良い女を考えてみたんですが、拙い文章力でスイマセン。自分の脳内で好きなように想像して頂ければ幸いです(逃

>紫竜さん
>しかし元は能力だけでは最強クラスの存在ラプラス
>未来を知っていた存在はどう行動すのでしょうか
え!?最強クラスだったんですか!?ごめんなさい知りませんでした。
ラプラスは・・・その内出ますが強さはあんまり・・・ショボーン
ラプラスはとっても重要な1人ですので、お楽しみにー(でもラプラスが最強か・・まずった

>通りすがりさん
初めましてー。よろしくどうぞぅ
>また鈍感特性ですか。つまらなすぎますよ、いい加減。
すいません、その特性以外の横島(?)君を想像できなかった&設定上そういうことになりました。期待を裏切ってしまってごめんなさい(期待されてましたか!?

>Danさん
界人君の発言や、行動には常に「800年生きた彼ならどうするだろう?」という事を考えねばならず、かなり苦労します。私が800年生きていたら・・・という予想の元に書いている訳ですので、GSの二次創作に多いからと言って「特性」を決めた訳じゃないんですよー。
彼の苦悩を少しでも考えて貰え、自分がもし彼ならばと思っていただければ幸いです。

>九尾さん(レス神様)
>理由のない鈍感よりは納得できます。
(嬉し泣き)もう何も言う必要はありません。
>変に予測しないほうがいいでしょうし。
いえ、してください予想。裏切るのが楽しいのです(サイテー


感想ありがとうございました。
一部批判(?)も有りましたが、どんどん来いって感じで待ってます。
世の中良い所ばかりを見ても居られませんので。

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