ギロチン−誰も知らない、学校のいじめ体験

・・・その様を横目で見つつ 無言で順番に髪を刈られていく生徒達。

そして、ついに俺の頭が刈られる事になる。 この時まで 俺は生まれてから一度だって 髪を切って坊主にした事など無かったんだ。

あたかもギロチンに首を載せるかのように 自分からビニールシートの前に跪き、両手を床に着いて首を垂れる。

この時、俺の頭を刈る教師が、 「こりゃ、切りがいがあるな〜」と笑って言ったのを覚えている。

俺はその言葉に、まるで独り言のように 「そんな事、言わないでくださいよ!」と言い返した。 俺に出来る小さな抵抗だった。

首筋に当てられたバリカンが 独特な音を立てて、一気に頭の先まで伸びて来ると 刈られた髪が、まるで開いたパラシュートのように、 ゆっくりと落ちて行くのが見えた。

・・・悔しかったよ

けれど、どうすることも出来ない。 もう、ヒューズが切れたようだった。

・・・坊主にされて 半ば放心状態で立ち上がった俺の所へ、何処かで聞きつけてきたのだろう、

「もっとよく見せろよ〜」

SとMが俺の坊主になった顔を見ようと 人を小馬鹿にするような笑いを浮かべながら 交互に俺の顔を覗き込む。 体の向きを変えても、へばりつくように執拗に覗かれた。

教師によってやられた行為で、こんな思いをさせられる・・・ どうしようもない敗北感を感じながら 俺はその場を逃げるように家へ帰った。

家へ帰る途中、 それまで我慢していた涙が止め処なく溢れてくる。 泣きながら家へ着くと 家に働きに来ていた従業員に、その様子を見られていたのだ。 当時その従業員は I の家に出入りしていたらしく、 俺が坊主にされて、泣きながら帰ってきた事を I に話していたらしい。 「こいつあの後、泣いて帰ってきたんだって〜」 こんな風に言われて、最後までいじめの恰好の口実にされた。

俺はこの教師達が生徒にしたことを決して忘れない。 こいつ等の犯した罪は、ただの一度も断罪されないのは何故だ? あたかも行為その物が存在しなかった事のように。

今の俺に出来る事、 それは確かにこの行為が教師によって行われた事を、事実として伝える事だ。 だから”書く”よ、だからこうして”書き残すよ” この教師達の行為には時効などない。 ”絶対にない”



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