「り・・・リーダーどうしよう!?早くザングースさんを助けなきゃ・・・」

「・・・わかっている。今案を考えてるから待ってください・・・」

幸いとでもいうのか、グラードンは口を動かしてザングースのお仕置きに夢中であるのか、こちらの事は全く目に入ってないようだった・・・


(ふむ・・・この者はなんと美味であるのだ・・・。となると、あの2人も気になるな・・・よし、予定変更だな)


そのときガーディは見てしまった。口を動かしていたグラードンが、おもむろに口のものを飲み込んだのを・・・

「り・・・りりりリーダー・・・ざ・・ザングースさんが・・・たべ・・・たべ・・・」
「・・・・!? こっちに来る!・・・・仕方がない!ガーディ!早くここから逃げるぞ!」

そう言って、ライボルトは、ガーディを引っ張るようにして、逃げ出した・・・が、かなり苦渋の決断だったらしく、その表情は晴れなかった

「逃がしはしない・・・」

グラードンの声が聞こえて、えっ・・・?と思って振り返った直後、グラードンの起こした地震によって突き出た岩に突き上げられ、2人の体は軽々と中を舞った。

ライボルトは突き上げられた拍子に意識を失ったらしく、ピクリとも動かなかったが、ガーディの方は、意識があったようだ・・・
 
「う・・・うわぁぁ!」

意識を取り戻したガーディが宙を舞いながら着地地点をみて悲鳴をあげた

そこに待っていたのは大口をあけて待機していたグラードンだったのだから・・・

食べられたくない 
その思いにすがって空中で足掻いたがそれは無駄な努力に過ぎなかった・・


バクン!!
ぬちゃぁ・・くちゃぁ・・

「ぁ・・・ぁぅ・・きゅぅん・・・・」

口の中に入れられてしまい、舌で嘗め回され始めて、ガーディは喘ぎ声をあげるしかできなかった

(これは・・・あの赤い子犬ほうだな・・・ほのかな温かみがあって柔らかいな・・・・こっちは・・・黄色っぽい犬みたいな奴か、舌に来る電気がこんなに気持ちがいいとは・・・)


「きゅぅ・・・・」

グラードンは2匹の味が大層気に入ったらしく、これでもかと言うぐらいに嘗め回してきたので、ガーディは唾液まみれになってすっかりグロッキー状態になってしまった

「さて、仕舞いだ。お主の仲間と共に私の一部となれることを幸運におもうんだな」

そう言って、舌を動かし、2人を喉の奥に運び出した

「ぁ・・・ぁぁ・・・もうダメ・・」

薄れいく意識の中、ガーディが最後に見たのは先に飲まれていくライボルトの姿であった・・・

2人を飲み込んだ後、グラードンは1人呟いた

「あの胡散臭い行商人が言っていた事はこういうことだったのか・・・。今度来たら御礼をしてやらんとな。」


そして、再び大地に潜り辺りには静けさだけが残った・・・。


その後、ライボルト達の姿をみたのもは誰もいない・・・・

          (FIN)


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