テレワークならECナビ Yahoo 楽天 LINEがデータ消費ゼロで月額500円〜!
無料ホームページ 無料のクレジットカード 海外格安航空券 海外旅行保険が無料! 海外ホテル


異世界の漂流者 − 旧・小説投稿所A
RSS | 感想 | TOP
異世界の漂流者

|<< < 14 / 17 >>|

翌日・・・





「と、取り舵!急げ!」

艦長席に座ったシュルツが声を張り上げる

「と〜りか〜じ!」

操舵手が抑揚のきいた声を響かせ左に舵を切るとウィルクの目の前に迫っていた崖が右にそれていった





ウィルクはソラ達の町・・・・パスレイを目指し飛んでいた

飛んでると言っても僅か高度8メートル。地面スレスレである

メインの波動エンジンが故障で使えないので補助エンジンで飛んでいるのだがこれも故障で出力が足りずこの有様

それでも何とか飛んでいたら崖に突き当たり立ち往生

崖は高さ50メートルもあり超えられない

困っていたところにソラが「ここから2キロ西にいった所に崖の裂け目がある」と言ったのでそこから入り現在に至る・・・







崖の裂け目に沿って飛ぶのは全長300mもあるウィルクにとって簡単な事ではなかった

右に左に必死に舵を切り崖や障害物を回避していく

「中々大変だな・・・」

シュルツの口から独り言がこぼれた

「本当に飛んでるぞ!」

「す、すごいのう・・・・・!」

昨日来た獣人達はウィルクに泊めてやったので今も居るのだがはしゃぎっぱなしで正直うるさい

年寄りがワイワイキャッキャしてるのも不気味な光景だ

いっその事、艦橋から叩き出してやるか

そんな事を思いながらシュルツは指揮を取っていた

「先輩。今度は前方に岩が突き出てます」

双眼鏡を覗いているテスターが声を上げた

「ん。そうか・・・えっと・・・・・・面舵20度」

「面舵20!」

操舵手が復唱し右に舵を切る

ガリガリガリッ・・・・

艦橋にまで振動が伝わってくる。またどこか擦ったようだ

「ソラ。あとどのくらいだ?」

「そうですね・・・・2キロ位です」

「そうか」

「あの・・・シュルツさん」

「どうした?」

「ちょっと話があるんですけどいいですか?」

「わかった。テスターちょっと指揮を頼む」

「分かりました先輩」

「ソラ。ついておいで」

シュルツは椅子から立ち上がるとチョイチョイと手招きをしソラを連れて第一艦橋を後にした






艦長室

「ここなら誰も来ないから安心していいよ」

「ありがとうございます」

ソラを椅子に座らせシュルツはベットに腰掛ける

「それで、話って?」

「その・・・すみませんでした」

深々と頭を下げ申し訳なさそうに謝る

「え!?どうしたの?」

「食料を提供する代わりに町を守って欲しいなんて言ってしまって・・・」

「気にする事はないよ。我々は防衛軍といって人々を守る軍なんだ。困った人が居たら助けるのは当たり前さ」

不安にさせないようにニコリと笑う

「・・・ありがとうございます」

その後もウィルクがパスレイに到着するまで話は続いたがソラの表情が晴れることは無かった





シ「これがパスレイか〜」

テ「中々の町だな」

ナ「凄いわね〜」

ウィルクをパスレイの城壁の外(外と言ってもすぐ近く)に着陸させると、シュルツ、テト、それに航空班副班長のナギは観光を楽しんでいた

昼の時間帯なのでそこらへんの店はどこも賑やかである

「ねえ、あのお店でご飯食べない?」

ナギが店の一つを指差しそう言ったのでシュルツ達はその店で昼食を済ませる事にした











「あれね・・・」

ウィルクを森の中から見ている巨大な狼が居た

森はかなり離れているが見通しが良いためにウィルクを視認する事が出来る

「それにしても大きいわね」

声からすると雌の狼のようだ

「もう少し近くで見て見ようかしら・・・」

狼が目を閉じると光に包まれ小さくなっていく

光が消えると狼獣人に変身していた

「フフフ・・・」

不気味に笑うとウィルクに向かってゆっくりと歩き出した





<2011/06/30 18:10 雪風>消しゴム
|<< < 14 / 17 >>|

TOP | 感想 | RSS
まろやか投稿小説すまーと Ver1.00b