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幸せには神が付き物です − 旧・小説投稿所A

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幸せには神が付き物です
− 神様の正体はドラゴンポケモン −
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「つ…」

僕はただその2つの光るものを見つめるだけで、体を縛られたまま、こっちへ来るのをじっと見ている。

ドシン、ドシンと地響きを立てながら近づいて来る。

近づいて来るにつれ、その姿が月明かりに照らされて目に見えてきた。
…僕は息を飲んだ。
アムガム村の神様…それは思いもしなかった。

「クリムガン…」

クリムガン。そのポケモンが僕に向かってズンズンと近寄ってきていた。
だが、普通のクリムガンではなかった。
普通のクリムガンとは並外れた図体なのだ。
そのクリムガンは、縛り上げられた僕を見るなり、

『お前が今週の餌だな…?』

と、低い響きのある声を僕にかけた。
僕は静かにコクンと頷くと、クリムガンはニヤリと口元を吊り上げて笑っていた。
そして、大きな手を僕に伸ばして…ガシリと掴まれた。
すると、さっきまで縛られていたはずの体が何事もなかったかのように動けるようになっていた。体は掴まれているために自由ではないが、縛られるよりはマシだ…。

『さて、戻るか…』

「ちょっと待ってくださ…ぃ」

『何だ?』

クリムガンが向きを変えて僕を手に収めたまま洞穴に戻って行こうとしたため、僕は急いで呼び止めた。相手が神様だから緊張が張りつめて後の方は小さくなっていた。
クリムガンは、それを聞くと足を止め、手の中の僕へ目を向けた。

「あちらに…僕の忘れ物があるんです…」

『忘れ物…?……ああ。あのカゴのことか?』

「はい…ぃ」

『少し落とすぞ。』

「ひゃあああっ!!」

僕が祭壇に忘れて行ってしまったカゴを指指してクリムガンに言う。
そうすると、クリムガンはパッっと僕を掴んでいる手を離した。
当然僕はそのまま落ちていき、固い地面にぶつかった。
僕が渋々とゆっくり立ち上がっている間に、クリムガンはカゴを持って僕の目の前に居た。

『木の実か?何故こんな物を…』

「えーっと…ただのオマケと思ってくださいっ」

『オマケ?まあいい。こちらも頂くぞ』

「アルガム村で作っているので馴染み深い味かとは思うのですg…んんっ!!」

『長い話は嫌いだ。中に入れ。』

話を言い切る前に、クリムガンは僕の口を爪で押さえて洞穴の中へ連れて行かれた。







「んん…」

『む?あと少しで奥地に着く。しばらくこのままでも良いだろう。』

爪で口を押さえられたまま、暗い洞穴を進んでいたが、所々にキラキラと輝きを放つ物が岩肌にあったり、青色をした炎が不思議に飛び交って辺りを照らしていた。
あまりの洞穴の壮大さに思わず口にあった唾をゴクリと飲んだ。

そのままクリムガンに後ろから押されて奥へと進められて行った。



ちょっと眠いので後で続き書きます…;
<2013/03/27 03:01 三日月の真実>
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