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指輪 − 旧・小説投稿所A
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指輪
− るりいろの思い出 −
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「デュアル・・・」

『何だ、アヴァシャス?』

「・・・俺、もっとお前のことを知りたい。お前の仲間のことを」

『・・・分かった・・・その話が終わったら、行くぞ』

「・・・あぁ」

俺はなんとなく分かっていた。
このまま進めば俺も・・・デュアルも、死ぬのだと。
しかし、それを口に出せない。
せっかくの・・・俺とデュアルの想いが・・・壊れてしまう。
それだけはいやだった。
だが・・・。

俺はデュアルの仲間の話を聞きたいということを口実に、デュアルとともに過ごせる時間を多くしたかった。
少しでも長く、孤独を消したかった。
少しでも・・・一緒に居たかった。




















『アヴェンチャー・・・今日はどうしたんだ?』
『否・・・暇だったのでな・・・それにしても、お前がここを気に入るの分かる気がする』

こいつは俺の最も親しい仲間。
人間には【アルバトリオン】と呼ばれている。
しかし、こいつには人間から名が与えられた。
それは【アヴェンチャー】。
訳すと、復讐者というらしいが・・・その人間が、何を思ってそんな名前をつけたのかが分からない。

『デュアル・・・お前はこの洞窟が好きなのか?』
『・・・そうだな・・・思い出の場所であるから、好きだな』
『・・・あの男との思い出か・・・しかし・・・』
『分かっている・・・だが、忘れたくない』

【デュアル】・・・これは、あの男が俺に与えた名前だ。
その男は、双剣といわれる小さな一対の剣を扱うハンターだった。
双剣を別の言葉で言うと、デュアルソード。
そこから、俺の名前がきているのかと思えば、違うらしい。
俺の種族は、海の支配者という別名がある。
大海の支配者【ラギアクルス】。
俺とは違う種族には、双界の覇者という別名を持つものも居る。
もしかしたら、その男の意図は・・・俺に、何かを伝えようとしていたのかもしれない。

『ヘリオス・マツガ・・・あの男は、全ての生き物が善だと思っていた』
『あぁ・・・その結果、あいつは・・・アヴァンチャー、すまないが、一人にしてくれ』
『・・・分かった。・・・じゃぁな・・・』



















「アルバトリオン・・・アヴァンチャー・・・そのモンスター?が、一番の友達だったのか?」

『ヘリオスを除けばな・・・そうか・・・』

「ん?・・・どうした?」



アヴァシャス・・・俺は今分かった。
ヘリオスの・・・あの男の俺へのメッセージ。

デュアル・・・双つ。
大海だけでなく、大陸をも支配しろ・・・。
俺に、人間達を従わせろか・・・。
ククク、面白い。
ヘリオス、俺はそれを成し遂げる。







デュアルの瞳は蒼く輝いていた。
デュアルに填めてあげた指輪も蒼く輝いていた。
デュアルは・・・罪を犯す。

人間からの愛を求め
人間を従わせようとし
自らの力を使わずに
他のものを蹴落とそうとし
大切な友の仇をとるために
大陸を支配しようとして
全てを呑みこむ

だけど、俺はどうでも良かった。
デュアル、お前のなしたいことをすればいい。
俺はお前についていく。


最後の
人間〜
〜呑みこむ
とは、七つの大罪を示しています。
そして、デュアルはその中でも大陸を支配したいという
強欲に囚われた咎人・・・。
<2013/03/06 00:02 ヘリオス>
消しゴム
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