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不思議な日常 − 旧・小説投稿所A

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不思議な日常

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「うぅん・・・ん?」

目が覚めると俺はソファの上に居た。
あれは・・・夢だったのだろ・・・と、いう訳では無いのか。
壁に寄りかかって眠っている黒い龍が居た。

「・・・逃げるか・・・」

俺はこっそりその場を離れようとする。
しかし、あいつはかなり敏感なようで・・・。

『ヘリオス・・・何処へ行く?』

「!?・・・えっ、あっ、いやぁ」

『学校に連れていかねば、俺が怒られるのでな』

やっぱり、こいつは学校の人間?だったか。
しかし、どんな理由があろうとも、俺は学校には行かない。
あんな場所には、行きたくない。

『・・・仕方ない、喰うか』

「なっ!?ふ、ふざけるな!」

俺はその場をすぐに離れようとするも

ポフンッ・・・

何か、柔らかくて、暖かいものにぶつかった。
顔を上げて、何かを見ると・・・

「白い・・・龍!?」

『ワガママは駄目だよ。ゼロ、早く行こう』
『そうだな・・・しかし、その人間はどうする?』

俺の行く手を塞いでいたのは、俺を喰った龍とは色が全く違う龍。
漆黒の龍に対し、純白の龍。

『う〜ん・・・ゼロの胃の中に入れて おけば?』

「ふざけるな!?・・・って、やる気満々!?」

『こちらにも迷惑がかかっているのだぞ?それに、俺は飯を喰っていない』

「なら、俺だってって、止めろ!?」

バグンッ・・・

『まだ、時間はあるけど、どうする?』
『こいつの味を特と味わうとする』

そんな会話が、漆黒の龍の口内でも聞こえる・・・と、言うか煩い程に。

生き物の口内は、唾液で満ち溢れている。
生暖かく、ベタベタヌルヌルして、身動きを封じる液体。
そして、それを獲物に塗りつける舌。
肉厚で、暖かい。
弾力もあって・・・気持ちいいかも。
流石に牙で食いちぎるとかは・・・え?

『甘噛みをさせてもらおうか』

鋭い牙が、俺の体に当たる。
微妙な力加減によって、俺の体には傷一つつかない。
チクチクしていて、くすぐったい。

『もう、時間だよ、ゼロ』
『そうか・・・』

ゴクリッ・・・

『行くぞ、レラ』

漆黒の龍は俺を呑み込むと、何処か飛んでいく。
行き先は学校だろうか?

柔らかい喉肉が俺を導く。
唾液で摩擦が消えている俺の体では、どうすることもできず、胃に向かっていくだけだ。
奇怪な音を奏でる体内は、常人なら恐怖でしかないだろう。
だが、俺は恐怖は感じない。

『暴れなければ吐き出したりはしないからな』

ふと、龍の声が聞こえる。
それと同時に、俺は胃に落ちる。
吐き出してほしいが、皆の前で吐き出されるのは嫌だ。
・・・寝るしかないか。

舌よりも、喉肉よりも柔らかく、俺を包み込む胃肉は、俺に眠さを感じさせる。
このまま寝てしまえば、大丈夫だろう。





『・・・眠ったようだ』
『今日はその姿で授業する気?』
『・・・あいつにあげるとしよう』


<2013/02/23 12:23 ヘリオス>消しゴム
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