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夢見がち日常 − 旧・小説投稿所A
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夢見がち日常

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「ふぁっ!」

俺が目を覚ました時には、もう胃袋から出ていた。

[やっと目を覚ましたか。心配したぞ]

そんな声が隣から聞こえてきた。
そっちを見ると、さっき俺を食った黒竜。
ガバッと飛び起き、そいつに詰め寄る。

「痛かったんだけど!むっちゃんこ痛かったんだけど!どう言う事なんだよ!」

そう捲し立てると、黒竜は話し出した。

[まず、この世界の住人は、使える・使えないに関わらず、皆魔力を持っている。
そして、印は、王族の特殊な魔力を少し渡す事によって刻まれる。
つまり、この世界の者なら、魔力が流れても痛みを感じず、渡された魔力が安定するときに痛みを感じるのだが…
…まさか、異世界の住人とはな]

…俺は電熱線かよ。

[まあ、異世界の住人が飼われてはいけないという訳では無いからな。…もう大丈夫だろう、帰っていいぞ]

新たなトラウマが出来た俺は、最初来た所に戻ろうと思ったが、それがどこだったか思い出せなかったので、ティアルを探す事にした。

広い町中をブラブラ歩いていたら、町の端っこに着いた。

うわぁ、戻るの面倒だなぁ。
そう思って、振り向いた。
すると、さっきのルギアが真後ろにいた。

「…ラムネ、頼みがある」

あのドタバタの中言った名前を覚えていたルギアは、こう言った。

「私を、連れて行ってくれ!」

理由は解らないが、悪い奴では無さそうだしな〜。

「何で俺なんだ?」

そう言うと、静かに語り出した。

「…私は、この色のせいで、ずっと独りだった。
だが、お前だけは解ってくれた。
…もう、独りは嫌なんだ……」

これ聞いて断れる人は代わってくれ。

残念ながら俺はそういうのに弱いので、断れなくなった。

「まあ、いいけどさ。俺の家、狭いぞ」
「…大丈夫だ。何とかする」

という訳で、仲間になったダークルギアもどきの背中に乗って、ティアルを探し、事情を説明し、納得させ、心配かけた罰として食われ、そのまま元の世界に戻った。

一日に二回食われるのはきついと、体液まみれの状態で思った。


異世界編無事(?)終わりました!

次回からどうしよう…
<2012/12/12 21:48 ラムネ>
消しゴム
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