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虹のゆくえ 番外編 − 旧・小説投稿所A

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虹のゆくえ 番外編

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ここは一筋の光も差さない真っ暗な異世界……そこに迷いこんだのはある二匹のケモノ。

その中の一匹は狼に似た容姿だが、違う箇所と言えば紺色のたてがみを持ち、雄々しいユニコーンのような巻角を鼻先から鋭く覗かせている。

『アオイ』という名前の雄のケモノだ。

対して、隣に寄り添うように歩くもう一匹は黒と白の毛を持つ猫。
しかし、翼には鳥のような純白の翼を持っていて首にグレーのストールを巻いているのが特徴といったところか。

『ロメア』という名前で雌のケモノだ。

「ねぇ、アオイ?ちゃんと目的まで真っ直ぐ歩けてる?」

「んー、真っ暗でよく分かんないけど……お宝って難しい場所にあるからこそ価値があるんじゃない?オレに付いてくれば何にも問題ないよ!」

――要するに迷っているのね。

「はぁ……」

ロメアはアオイの様子に溜め息をついた。

……この真っ暗な空間に迷いこんだのは一時間ほど前のこと。

二匹は巨大な扉の前で何か話し込んでいた。

「この『繋ぐ鍵』で異界の扉を開ければ……旅に大切な宝が手に入るんだって!オレの記憶に何か関係があるかもしれないし……」

「アオイ?まさか異界の門に入るつもりじゃ……二人だけじゃ危ないよっ!」

「ん……♪」

ロメアが自由奔放なアオイを止められる訳もなく……門は鍵に反応してゆっくりと扉を開けてしまう……!

「ロメア、先に行ってるねっ!」

アオイはこれから目の前に広がる空間に心を躍らせているのか、尻尾が切れんばかりに振り回している。
ロメアに一言かけると勢いよく門をくぐった!

「あぁんっ!もぅ!」

ロメアもアオイ一人で行かせる訳にもいかないと、後に続くように門をくぐった。

――そして現在に至る。


次のページからロゼさんですねっ!w
<2012/11/18 21:33 蒼空>
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