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守る物 − 旧・小説投稿所A

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守る物

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※グロ注意

「な…なんだ!?」
「村の外れのほうで何かあったみたいだね。」
「どうしよう…。あっちのほうには、僕の家があるんだ。おじさんやおばさんに万が一のことがあったら…僕、僕…どうしたら…」
ライムは今にも泣き出しそうだ。

「ライム!」
突然女の子らしき声が後ろから聞こえてきた。振り返ってみると、そこには血相を変えた、人間の女の子…いや、よく見ると長い耳がある。兎の獣人がたっていた。

「ライム!村が…村が大変なの。…そちらの方は?」
「この人はウルルくん。さっき知り合ったの。あ!ウルル。紹介するね。この子はアルト。僕の幼なじみ。怒るととっても怖…」
 ゴンッ!!
アルトのかかと落としが見事にライムの頭に命中した。

「いらないこと言わなくていいの!」
「いたいよ…何もそこまでしなくても…」
「あんたが弱虫なのがいけないんでしょ!狼の獣人のくせに!…あ!こんなことやってる場合じゃない!村が大変なの、早く来て!」

なりゆきで僕も付いていくことになった。
それより、さっきから体に力が入らなくなっていくような気がする。

「大変大変言ってるけど、何があったの?」
ライムが聞いた。

「私がいつもみたいに村の人の手伝いをしてたらいきなりドオオオン!って音がして…」

{さっきの音か…}

「突然ド…ドラゴンが侵入してきたの。」

{!!!結界は張ってあるはず…。なんでだ?}

「そのドラゴンは、村の人を捕まえて…食べていったの…もう私怖くて怖くて、一人だけ逃げてきちゃったの…」
「おじさんは!?おばさんは!?」
「…分からない。だからこうして戻ってるんじゃない…もしかしたら…」
「…」

話しているうちに村に着いた。
僕たちの目に飛びこんできたのは、血を流して倒れている人、血の海、そして、血の混じった涎を滴らせ、満足そうに腹を撫でているドラゴンの姿だった。



捕食はもう少し待ってください!
すいません…
<2012/10/03 18:26 ピヨ助>
消しゴム
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