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でかすぎる彼女 − 旧・小説投稿所A

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でかすぎる彼女

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10月28日


・・・あれから何時間たっただろうか。



山積みの皿を洗い、拭いて、棚に戻した時にはもう2時間頃だった。

手がかじかむ。まだ本格的な冬ではないとはいえ、寒い。




・・・。




寒さが僕に孤独を感じさせる。

ふと、ファウストの頭にある記憶が蘇った。

自分が幼かったあのころ、一人で町中を歩き続けたあの日、紅い毛の彼女が出来たあの時の喜び。

決して忘れることはない。悲しい記憶もある。

忘れてはならない、僕の親の記憶もある。

あの時は自分が何をすれば良いのか、何をすべきなのか、どうやって生き延びるのか、何もわからなかった。

いや、ひょっとすると今も分かっていないのかもしれない。

でも、今は楽しい。前と違って仲間が大勢いる。彼女もいる。

もしかすると、僕は今、リア充と言われる生活を送っているのかもしれない。

例えそれが馬鹿にされる言葉であっても、今の僕にはその言葉が一番似合っているのかも知れない。


ファウストは机に寄り掛かりながら、そんなことを考えていた。





何かの気配を感じ、後ろをみる。

グラム「まだ起きてたの?」

ファ「ああ。」

グラムは僕を喰うためにここへ来たのだろうか?

グラム「一緒に寝よう?」

そんなことをいっても、どうせ朝起きたら僕は彼女の胃袋の中にいるだろう。


・・・。


でも僕には断る理由があるだろうか?

別に喰われるのも悪くない。

他人の言う通りにするのもたまには悪くない。


ファ「いいよ。」


明日の朝、目覚めは期待しない方が良さそうだ。


なんじゃこりゃああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!
<2012/10/29 00:24 ファウスト>
消しゴム
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