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光を広げる輝き − 旧・小説投稿所A
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光を広げる輝き

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「……いつの間にそんな仲良くなったんだ」

「ん? もとから気が合うような気がしてたんだよ」

ベッタリくっついたゾロアを撫でながら、バンギラスは至極当たり前のように話した。

「これでオレも一人じゃなくなったわけだ」

「なんだ、一人が寂しかったのか?」

「ちょっと意外……」

二匹からの集中放火を喰らっても、バンギラスは変わらず笑顔である。

「へへっ。まあな」

いつもなら、これだけ言えばたちまち腹を立てるはずなのだが、どうやら今日のバンギラスはすこぶる機嫌が良いらしい。

よほどゾロアが心を開いてくれたのが嬉しかったのだろう。
昨日に引き続いて、今日も後片付けをしているのだからそれは物凄いことである。

「じゃあ、オレはゾロアと散歩に行ってくるから、後は任せたぞ」

「い、行ってらっしゃい……」

ご機嫌で外へと歩いていくバンギラス。
その背後では、彼の尻尾が右へ左へと大忙しだ。

「あそこまで変わると、逆に怖いな」

「僕、鳥肌が……」

見れば、イーブイの体毛が重力に反して逆立っていた。
慌ててバクフーンも見ると、やはり自分も逆立っていた。

腕を擦ってそれを誤魔化し、ついでにイーブイも抱く。
少し落ち着いた。

「僕は抱き枕じゃないんだけど」

「すまん、もう少し我慢してくれないか」

「……ん……」

暖かい、それでいて心地良い。
出来ることなら、このままずっとこうしていたいと思うほどの安心感。
それでいて慰められるような感覚。

「もう、良いでしょ? ほら離して」

そう言われても、バクフーンは離さない。

「ふふっ、バクフーン。しつこいよ」

ぐぐっとイーブイは抜け出そうとするが、バクフーンの力に敵うわけはなかった。

「もうバクフーン、いい加減に……」

「イーブイ……」

イーブイの首もとに顔をうずめる。
反射的にイーブイは「ひゃっ!」と声を張り上げた。

「まさか、バクフーン……」

イーブイの声が、体が震えだす。
この感じ、前にもあったような。

バクフーンがぺろりとイーブイの首筋を舐めた。
その瞬間、バクフーンの耳に光が走った。

甲高い音が、洞窟のなかに響き渡ったのだった。







「にしても、バンギラスたち遅いな」

頬にできた紅葉型の赤い腫れを擦りながら、バクフーンは言った。
口を開いた瞬間、電光石火の如く鋭い痛みが突き刺さる。

「そうだね。確かに遅いよね」

夕刻もとっくに過ぎて、辺りは暗くなり始めてきている。
いつもならどんなに遅くてもこのぐらいには帰ってくるはずなのだが、その気配はまるでない。

「何かあったのかも」

例えられない不安な気持ちが背中に走った。

「仕方ない、ちょっと見てくる」

バクフーンが立ち上がると、その行く先をイーブイが塞いだ。

「また一人で行くつもり?」

「……分かったよ、一緒に行こう」

さっきの件があるバクフーンが、これを断れるはずがない。
それを分かっておいての行動なのだからずるい、とバクフーンは思った。

けれどもイーブイをここに一人で置いていく方がもっと心配だ。
そういう訳で、バクフーンはイーブイを連れていくことにしたのだった。

二匹が外に出ると、昼の時とは違う風が吹いていることに気がついた。

「一雨来るかもな」

「バクフーン、大丈夫?」

炎タイプのバクフーンは言わずもがな水に弱い。
雨は天敵のはずだ。

「頬が痛いこと以外問題ない」

「自業自得です」

お互い顔に笑みを浮かべて見合う。

「さて、さっさとバンギラスを見つけてご飯にしよう」

暗い夜の森。
恐怖の対象でしかないそれも、二人でいれば関係ない。

ざわざわと風で揺れる草木の音を耳にしながら、二匹は走り出したのだった。


<2012/10/10 00:28 ミカ>消しゴム
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