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魔女達の晩餐 − 旧・小説投稿所A

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魔女達の晩餐

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「もっと暴れろ…♪」

トレゾアはまだ口内にいる獲物を味わっていた

執拗に舐め回しては牙による甘噛みを繰り返す

もはや獲物の味は奪い尽くしていた

今は中で暴れる様子を楽しんでいるようだ

最初は聞こえていた声も次第に小さくなり、聞き取りにくくなっていた

その声を聞きながら白怜は静かに金竜の腹の上で待っていた

声が聞こえなくなる時…それが合図だったから

「…やっ!!!?」

「おっと…悪かったな」

絶えず唾液を掻き回す音を放つ口元

そこから唾液が零れ落ち、白怜の純白の毛を汚した

神経を集中させ、物音一つ敏感になっている彼女にとってそれは心臓を破裂させるような衝撃だった

大きく跳ねた後に彼女は絡み付いた生暖かく、粘ついた唾液の感触に顔を顰めた

それは目隠し越しでも、ハッキリと確認出来た

そんな白怜に対しトレゾアはニヤリと笑う

全く罪悪感は無く、むしろ自分の唾液まみれとなった白怜に支配欲を満たしていた

「フフ…お前もすぐ喰ってやる」

そう言うとトレゾアが天を仰ぐ

子供を呑み込み始めたようだ

白怜はそのチャンスを逃がさなかった

手足を拘束するロープは魔女達が来る前にラッシュが口で解いてくれていた

その自由になった手で目隠しをとり、素早く金竜の腹から飛び降りる

「っ!?」

喉が膨らみ始めた時に白怜の行動に気づいたトレゾア

急いで尻尾を伸ばし白怜を捕まえた……はずだった

先程彼女を汚した唾液を零したのが誤算だった

白怜に尻尾を巻き付けるも、唾液に濡れたヌルヌルの体が鱗の上を滑り捕まえ損ねてしまったのだ

ニチャッと音をさせながら尻尾との間に何本か細く、不透明な線を引き着地をする

幸運に思いながらも白怜は再び走り出す

ごくり、とトレゾアが子供を呑み込んだ時には白怜との距離は結構空いていた

この地下室の隅には通気孔がある事を知っていた

小さい穴だが子供なら入れる

高い場所にあるが二人なら届く

ラッシュと企てた脱出計画

チャンスは一度…

成功確率は少ない

それでも白怜は全速力で通気孔へと向かう

ソルへの想いを胸に秘めながら…

そして叫んだ

「ラッシュさん、今です!!」




……うん\^p^/

閲覧1000越え!
私の文章が質を下げてるのに…読んでいただきありがとうございます!!!(>_<)
<2012/04/15 11:51 どんぐり×セイル>
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