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魔女達の晩餐 − 旧・小説投稿所A

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魔女達の晩餐

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「捕まえた……糞兎め」

憤怒を目一杯に露にするトレゾア。

「は、離れない……このロープ……」

魔術に操られたロープで白怜を引き摺る。

純白の体毛が床と擦れ、鈍い音を上げながら

埃や塵を巻き込み、黒ずみ、トレゾアに引き寄せられてしまう。

この状況では、誰が見ても’逃げられない’と判断するのは容易い。

また、白怜自身も’逃げられない’と悟ったのも確かだった。

「逃げなければ……おっと、逃げなくても未来は同じか」

どのみち、行き着く先は魔女の胃袋。

たった一度きりのチャンスは成功寸前、光に手が届く瞬間に崩れ去った。

恐らく、好機は二度と訪れない。

この魔女達が再度、獲物を逃がすと言うような真似はもうしないだろう。

だからこそ、今捕まって状態ー 即ち、’喰われる’のみ。

「っく……」

トレゾアは乱暴かつ、荒々しく白怜を壁に叩き付けた。

受け身も、衝撃を殺す事もできずに、壁で激しく体を打ち付けてしまい

白怜は鈍く呻いた。

「それっ♪」

「がっ!?」

追撃として、体を捻り遠心力を乗せて尾を振るう。

円周を描こうとする尾は遠心力を糧にし、空を断つ。

切れ味鋭い、空切り音を走らせ白怜の腹部を打った。

白怜は体をくの字に曲げざるを得ず、あまりの衝撃に唾液を飛沫させ嗚咽を漏
らした。

ぐらり、と崩れ落ちそうになる体を拾い上げ

トレゾア目線の高さで両手を用いて、壁に押さえつける。

「この腕があるから、逃げようなどと言う腑抜けた考えができるのだな?」

白怜の両腕を両腕で壁に押さえつけ

トレゾアが言葉では表現できない程の邪悪な表情で口角を弛ませきった。

表現するなら死神。それにも似た笑みから白怜は魔女の黒き思案を汲み取って
しまう。

「やっ、止めてぇぇ!」

「砕いてやる」

突如、両腕を圧迫する手に力が籠る。

小柄な白怜にはその力は強力無慈悲だった。

数秒もかからないうちに白怜の骨は悲鳴を上げた。

ミシ、ミシ、と背中を悪寒が駆け巡る。

「うぅ……ああぁぁっっぁぁぁ!!」

「ほぅら……叫べ叫べ」

白怜が激痛に屈し、喉を限界まで張り上げた悲鳴を上げる度に

トレゾアは悦びを表情に貼り付け、さらに潰そうと力を込める。

ミシミシ……バキンっ!

「あぁぁっっ……」

遂に、あっけなく白怜の骨は折れた。

平行を保っていた体は肩からだらりと下がり、顔は俯いている。

不幸な事に白怜は気絶を堪えてしまっていた。

繋がっている感覚こそあるものの、両腕は動く気配を示さず。

「さて……喰ってやる♪」

項垂れる白怜を壁に貼付けたまま、口端から舌を覗かせる。

その舌はすでに唾液で潤っており、どろどろと唾液を滴らせていた。

顔で鼻先にまで迫り、細い首筋を舐め上げた。

「ひゃぁ////」

先程の悲鳴が嘘かの様に、白怜は体を捩り嬌声を上げてしまった。

それに味を占めたトレゾアは再度、じっとりと反対側を舐め上げた。

そうすると、同じ様に身をくねらせトーンの高い喘ぎを零してしまう。

嬌声を漏らす度に、白怜の頬は紅くなっていく。

トレゾアの手であり、自身が因果ではないのだが

喘がされているという事実が羞恥であった。

「フフ……喰われると言うのに、嬉しいのか?」

「ちがっ……あんっ////」

今度は全面に垂れていた、兎特有の長い耳を両耳ごとがっぷり咥え込んだ。

それだけで白怜は体をビクリと震わせた。

そのままトレゾアは変幻自在に白怜を責めた。

耳を甘噛み。

片耳に舌を絡め、片方を甘噛み。

只管に唾液を絡めながら、舐め回す。

耳だけを先に呑み込み、白怜を引っ張り吐き出す。

それらすべてが白怜を翻弄、激しく喘がせる。

トレゾアが満足する頃には

惚けた表情で崩れ、唾液まみれの長耳をだらしなく垂らしていた。

「大分解れたな♪ 次は口内で戯れようか♪」

ぐあっ、とトレゾアは大口を開いた。

展開された口腔の上顎には無数の唾液糸を下と引き、

奥では下顎へと唾液が汚らわしく流れていた。

下顎に溜まっていた唾液はねっとりと顎を伝い、床に垂れていた。

唾液を纏い、潤った舌は白怜を待ちわびて忙しそうに蠢いていた。

そして、白怜は影に覆われてしまう。

……はぐっ♪




<2012/04/21 18:43 どんぐり×セイル>消しゴム
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