楽天モバイル[UNLIMITが今なら1円] ECナビでポインと Yahoo 楽天 LINEがデータ消費ゼロで月額500円〜!


無料ホームページ 無料のクレジットカード 海外格安航空券 解約手数料0円【あしたでんき】 海外旅行保険が無料! 海外ホテル
表と裏の顔 − 旧・小説投稿所A

RSS | 感想 | TOP
表と裏の顔
− 光は消され・・・ −
|<< < 7 / 8 >>|

ピカ「じゃあ・・・。」

ヌメヌメする液を掃いながら、なんとか喋り 助けてくれるのか? そう言おうとしたが
遮られ絶望的な事を言われてしまった。

ボーマ「だが、こんなに美味いのを他の奴に喰われるのは勿体無い。
    それに此処まで来て逃がす奴がいるか?。」

これが、最後の仕上げだった。
一瞬だけ相手に希望を持たせておいて、すぐに打ち砕いて精神面を攻める。
これがボーマンダのやり方であった。

ピカ「なっ! この悪魔め!! 騙したな!!」

最後の力を振り絞って、叫び 攻撃しようとした。
だが、ボーマンダの方が僅かに速く、舌に拘束されてしまった為
ピカチュウは叫ぶのみの抵抗しか出来なかった。

ボーマ「おっとっと まだ動けるのか?。 これまで何十匹も喰ってきたが
    お前みたいなのは初めてだな。」

ボーマンダは少し感心しながらも拘束は緩めなかった。
むしろ、まだ抵抗されるのが楽しいのか口はニヤリと笑っていた。

ボーマ「寂しいがこれでお別れだな。」

ボーマンダはそう言っているが、口はまだ笑っている。
寂しいなどとは微塵も思ってはいない。


そして、一気に喉の奥に連れてこられたピカチュウは二度と出て来られない
監獄の入り口を目の当たりにした。

ピカ「こんな奴に喰われるなんて・・・。」 そして、気を失ってしまった。

ゴクリと飲み込んだ後
目を閉じていたボーマンダであったが、暫く経ってから目を開けた。

ボーマ「こんなに美味い奴は久々だな。 俺に喰われて良かったと感謝しろよな。」

自分の腹に向かってそう言ってみたが、当然のことながら返事は無い。

またニヤリと笑ったボーマンダであったが
一転して真剣な表情に変わった。

ボーマ「さてと。この森に長居は無用だな。」


そう言って、森に別れを告げるかのように
大きな咆哮を上げ、ボーマンダは濃霧の森を後にしていった。


彼がこの森に何時戻ってくるのか誰も知らない。
また、彼自身も何時戻ってくるかなどと検討も付かない。




しかし彼は、これだけは知っている。
曖昧さのある、「記憶」 という名の大きな足かせが付いている事を。
一時的に記憶には留める事が出来ても、時間の経過で記憶は完全に消去されていく事を。
そして、仮に忘れなかったとしても曖昧な記憶になる事も。

だから、彼は捕まらないのだ。
曖昧な記憶と、時という強固な二つの盾が何時でも自分を守っているのだから。


これにて完結です。
次は、執筆者の反省文となっております。
<2012/02/05 14:08 飛車>
消しゴム
|<< < 7 / 8 >>|

TOP | 感想 | RSS
まろやか投稿小説すまーと Ver1.00b