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日常 − 旧・小説投稿所A
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日常

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「あっ…そろそろ寝ないと…」

カイオ「だめだめ。今日は寝かさないもんね♪」


僕は階段を上がろうとする手をむんずと掴まれ、リビングの中央へと連れていかれる。


「テストですか……どうだったんです?」

ラティオスは本にしおりを挟み、机に置いた。なんて白々しい……先月教えただろうが…


カイオ「にゃはは…♪ペロッ…」

「ひぃ……」

僕は微かにラティオスを睨んだが、再び顔
を前に戻すと、カイオーガが巨大な口を開け、じりじりと迫ってきていた。


「だ…だから……数学には訳が…」

ルギア「ほう…?言い訳は許し難いな…」
ラティ「フフ……全くですねぇ…?」

「ラティオ……おま……ひゃ…!!」

カイオーガはガッチリと両手両足を押さえつけ、思う存分僕の味を吸い取っていく。


ここでカイオーガは舐めるのを止めた。





カイオ「あ……あと5秒で年明けちゃうよ…?」

「え………??」




…………






カチッ!

壁掛け時計の長針と短針が重なる。
こんな状態で年越すなんて……




「な……なぁ……」

カイオーガの唾液で少し咽せかえりながら、僕の体に乗っかっている悪魔に問う。

カイオ「ん〜?」
「ほ、ほら…年明けたんだし…お開きに…」







…………………






沈黙が走る。何かまずい事でも…?











カイオ「………そだね。」

ラティ「終わりますか……」

ルギア「もうちょっと遊びたかったんだがな…」


心の中で不安感が吹き飛ぶ。ようやく寝られ、明日(今日)に備えられる……


僕はふうっと安堵のため息を漏らすと、床に体をこすりつけ、カイオーガの下から這い出ようとした。今すぐ眠りたい…













カイオ「…?何してるのぉ?」

「なっ…ぎゃああっ!!」

逃げようとしている僕に気づき、さっきよりも遥かに強い力で押しつぶす。全身の骨がギシギシ唸っているところから見ると、100kgは体重を掛けているのだろう…


「い…いだい痛い……!!!!!砕け……る…」

カイオ「じゃあ……何してたの?」

「何って……さっきお開きにするって言っ…」

カイオ「もー…なにいってんのさ。年明けちやったんだから新年会しなきゃ♪」


ニコリと微笑みかけるカイオーガ。僕が苦悶の顔をしているのを、楽しんでいるようにも見えた。



ルギア「ふ…そうだな。じゃないと2011年は来ないな…」

ルギアまでもが同意し、骨折寸前の僕を見下ろす。


「ラ、ラティオ……助け…」
ラティ「私も参加しましょうかね。」

呆気なく無視された。













ルギア「なら早速…」
カイオ「いぇい♪」
ラティ「ええ…」





3人全員の顔が、一斉に僕の方を向いた。
まずい……前の時、カイオーガだけでさえ臨死体験してきたのに………3人がかりになったら…














「マースーター。」











「あけまして おめでとう♪」




そう述べたカイオーガの顔はいままでのどんな時よりも、可愛いかった。


<2011/05/15 15:00 ロンギヌス>消しゴム
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