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研究所の大トカゲ − 旧・小説投稿所A
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研究所の大トカゲ
− 胃袋 −
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子猫をさんざん噛んだ後、トカゲは目蓋のない鋭い眼を動かし、子猫をゴクッと音を立て丸呑みにした。
その後、トカゲは舌なめずりをした。
子猫は、トカゲの食道を通り、胃袋に落ちた。
胃袋の中は、ヒダがたくさんあり、気味が悪かった。
子猫は、その中で暴れたり、爪でひっかいたりしたが、効力がない。
やがて、子猫の方が疲れてきて、その場にへたり込んだ。
そのころ、トカゲは、腹ごなしにと、そこら辺を歩いていた。
トカゲは、ふと、自分の腹を見た。
腹の中では、子猫が暴れていた。
その様子を、自身の白い腹からうかがうことができた。
トカゲは、「食った、食った」と言っているかのように、自分の足を舐めたりした。
一方、子猫は、もう諦めて、自分が消化されてゆくことを、哀れに思った。
その間にも、胃袋は着々と消化の準備をしていた。
トカゲは、膨らんだ腹をゆらゆら揺らし、悠々と街を歩いていた。


今回は大長編にしようと思います。
どこまで続くかわかりませんが、楽しい小説が書けたらなと思います。
<2012/05/18 21:04 エヴァンゲリオン弐号機>
消しゴム
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