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「…この出来そこないが…」
と、トカゲを見て、研究長は言った。
「研究長！何をするのですか！」
「うるさい！お前ごときに何がわかる！」
研究長は、怒り狂っていた。
ナイフで片目を切られたトカゲは、研究長にゆっくり近寄った。
そして、大きく口を開けた。
研究長は後ろに何かの気配を感じ、後ろに振り向いた。
そこにいたのは、研究長を食おうと大口を開けているトカゲだ。
研究長は、
「クソッ！」
と言い、仕方がなく、動物の体に有害な薬品を投げつけた。
しかし、全く効力がない。
そうこうしている間にも、足がトカゲの体内へ入り込んでいく。
足を覆っているスーツに生温かい唾液が降り注ぐ。
研究長は、自分の研究の成果であるトカゲに捕食されるのが悔しかった。
「も…もう少しで、私の野望は達成されたというのに…」
トカゲの目は、悔しがる研究長を睨んでいた。
トカゲの体は、研究長の足で少しずつ、膨れていった。

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