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【保】とある竜医と女王竜の記録 − 旧・小説投稿所A

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【保】とある竜医と女王竜の記録

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「ま、ちょっと気が足りないから頂くだけだ」

ゴルダをグニャグニャと揉みほぐし、気を吸収したシスイはゴルダを吐きだす。

「そうそう、エルフィサリドとウィズダムが呼んでたぞ」

シスイに言われ、ゴルダは手始めにエルフィサリドの所へ行く。

「おかえり」

「帰ったか」

なぜかウィズダムも居たが、ゴルダは気にしなかった。

「大分国も復興しつつある中で、スリュムヴォルドに発電所を建設しなくてはならなくなった」

単刀直入に言うウィズダムに、ゴルダは面食らった。

「そこで、雷竜王国エルダリスに発電所建設に関して手助けするように要請したんだが・・・」

「エルダリス2世が病に伏し、それどころではないとの事」

二人の話を聞き、ゴルダは

「分かった、行こう」

と言う。エルフィサリドとウィズダムが言いたいのは、竜医として行けと言う事だろうと悟ったからである。

「エルダリス2世は確か、ベルキュロスだったな」

ゴルダがウィズダムに聞くと、ウィズダムは頷く。

「俺の次にキレ者だ、知力に関してはあいつも高い」

ウィズダムは、ライバル視しているような口調で説明する。

「と言うか、どんな病か分からない事にはな・・・雷竜に思い当たる病を全部調べてみるが」

ゴルダは図書室へ行き、竜医学関連の本から雷竜に関する病がまとめられた本を広げる。

「全てにおいての症状を把握しなければならんのか」

本を読みながらゴルダはため息混じりに呟く。



<2011/07/25 22:09 ゴルダ>消しゴム
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