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【保】とある竜医と女王竜の記録 − 旧・小説投稿所A

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【保】とある竜医と女王竜の記録

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「くそ、国政もできないような重い病に絞っても症状が分からんと・・・」

昼過ぎまで調べていたゴルダだが、症状が分からないので病を特定出来ずにいた。

「消化不良を起こしているとの噂だ」

いきなり後ろに現れたウィズダムに言われて、ゴルダは消化不良伴う病に絞って探しだす。

「三つか、第三の原因も考慮してこんなものか。今すぐ行くぞ」

ゴルダは自室に戻り、往診用の道具類を取ると。エルダリスへの最短ルートを探るために地図を広げる。

「移動魔法で行ける、来い」

ウィズダムは、ゴルダを城の地下へと連れて行った。
「今回はお前単独だ」

ウィズダムが魔法の準備を終え、ゴルダは魔法陣の上に乗る。

「くれぐれも、無礼のないようにな」

ウィズダムの忠告を聞き、ゴルダはエルダリスへと旅立った。

「はい、到着」

数十秒後、ゴルダは見慣れない城の中に居た。

「お待ちしておりました、竜医殿。こちらへ」

従者に案内され、ゴルダはエルダリス2世の前に通された。

「あなたがその竜医・・・ぐぅっ」

「無理するでない」

レウスレイアのような飛竜体形に、たてがみ。
翼から伸びた尾のようなもの、夫と思わしきジンオウガに支えられて、その飛竜は横になっていた。

「よく来た、人間の竜医よ。さっそくだが妻の診察に取り掛かってくれないか?」

ジンオウガに言われて、ゴルダは診察道具を取り出す。

「消化不良を起こしているとの事らしいが?」

ゴルダはジンオウガに聞く。

「ああ、一週間ほど前からだ」

ゴルダは頷きながら、エルダリス2世の診察を進めた。

「もしや・・・」

ゴルダは直感的に、胃に異物があると感じ取り

「胃の中を調べても?」

と聞く。

エルダリス2世は構わないと即答した。

「では、胃の中に失礼しますよ」

ゴルダは何のためらいもなく、エルダリス2世の口に入った。



<2011/07/25 22:09 ゴルダ>消しゴム
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