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続 夕立の日に − 旧・小説投稿所A

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続 夕立の日に

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ガチャッ、キィ…

「う!?暑ぅ!!」

夕はドアを開けて部屋から出たのだが…部屋の中よりも外のほうが暑かった

「一体何度あるんだよ…」

あまりの暑さに顔をしかめながら台所へ向かう

ガチャッ

台所のドアを開け入ると、真っ先に冷蔵庫へと歩いて行く

この暑さだ。朝ごはんを食べずにアイスでも食べるつもりなのだろう

夕は一番下の冷凍庫の段を開けるとアイス――ガリガリ君(ソーダ味)を取り出して食べた

「んふっ…美味い♪」

満足げな声を漏らし、さらにガリガリ君にかぶりつく

「おい、何食ってるんだ?」

「あ、夕立。食べる?」

そこに夕立がやってきたので夕はもう一つガリガリ君を取り出すと手渡した

「冷てっ!…これ食い物か?どうやって食うんだ?」

夕立は手渡されたガリガリ君を包んでいるフィルムを引っ張りながら言った

昨日聞いた話だと、夕立は最近(150年位)ずっと鏡の中で生活していたらしいので開け方を知らなくても無理はない

夕が袋を切ってやると夕立は嬉しそうに食べ始める

「うん。冷たくて美味いな!」

「でしょ」

ニカッと夕立が笑うので夕にも自然と笑みがこぼれる

「他にも美味いものあるよ。食べる?」

「食べる!」

「じゃあ、そこの椅子に座ってて」

そう言うと夕は台所から出て行った




2分後…



「持ってきたよ!」

「おお!」

夕は物置から大量のスナック菓子や駄菓子を両腕に抱えて持ってきた

それを見た夕立は喜びの声を上げ早く食わせろと催促する

「じゃあ最初に…ポテトチップスのコンソメ味!」

夕は先ほどと同じく袋を開けてやると、夕立は早速食べ始めた

パリパリパリ…

「どう、夕立?美味しい?」

「ああ、美味い!美味いぞ!!」

夕立はそう言ってる間にペロリと平らげてしまった

「じゃあ、次―サイダー&カール!」

夕はコップを二つ持ってくると氷を入れサイダーをゆっくり注ぐ

ゆっくりと、少しずつ氷に当てて注ぐ事で、早く冷たくすることが出来るのだ

「お!何だこれは?水から泡が出ているぞ!」

それを見ている夕立はキャッキャと騒いでいる

「はい。飲んでみて♪」

「どれ…」

ごくごく

夕立はサイダーを一気に飲んだ

「ぐわあ!!喉がぁ!!げほっげほっつ!」

「あ〜もう、一気に飲むからだよ。ゆっくり飲んで」

「こ、こうか?」

夕立は少しコップを傾けてゆっくりと飲む

「ぷはあ!これも美味いな!」

父親の大樹がビールを飲んだときの反応に似ていたので、夕は「親父くさい」と笑いながらカールに手を伸ばし食べ始めた



30分後…


「ああ、美味かった!」

「ご馳走様!」

お菓子を粗方食べ終わったので夕は袋やコップを片付け始めた

「桜にも食わせてやりたいな…」

「ん?桜?」

「あ、夕には言ってなかったっけ。桜っつうのは俺の親友なんだ。狐の神でさ。あいつとずーっと会ってないなと思って…」

「じゃあお菓子もって会いに行く?」

「…良いのか?」

「だって親友なんでしょ?ずっとあってないなんて悲しいじゃん。早く出かける準備して!」

「おう!」

夕立は元気良く返事をすると出かける準備をし始めた



<2011/09/18 08:49 雪風>消しゴム
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