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表裏一体 光の頂 − 旧・小説投稿所A

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表裏一体 光の頂
− 償い ー花梨ー −
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償いの存在であった花梨はどうなるのか?
もちろん償いの為だけに彼女を見ていた訳ではない。
かれこれ数年もの付き合いだ。
花梨は楓にとって娘にも近い存在になっていた。
その花梨は今や天竜などという存在に。
「天竜様・・・花梨はどうなるのでございますか?」
「花梨? ああ、この人間の体か」
“殺す”そう脳裏を掠める。
楓はその欲求をどうにか抑える。
天竜が漏らした声は明らかに花梨を卑下していた。
「今は私の遷身(うつしみ)だ。この巫女は私の一部。ただの人間が神獣の糧となれたのだ。この人間にはこの上ない幸福だろう」
「ふざけるな!」
「楓!天竜様になんて言葉を!!」
楓の感情が限界を超える。
怒りがボロボロの躯を突き動かす。
「命を弄ぶ神は堕神となる・・・それは貴方様もご存じでしょう!?」
「そうだが?」
「その命を終えても巫女に遷身で蘇る・・・命を弄んでいるのは他ならぬ神ではないですか!?」
「人間と神は対等ではない。人間が神とは対等だとほざいているだけだ」
「天竜・・・ごはっ・・はぁ、はぁ・・」
突如、楓は吐血する。
たったこれだけの言い合いにも楓には大きく響く。
血液を口元から滴らせ荒い呼吸をつく。
「もういいか?これ以上は躯に響くぞ」
「か、花梨・・・私は・・」
しかしすでに時遅し。
楓は限界を超え、気を失ってしまう。
力のない表情のまま神窟に横たわる。
「天竜様・・申し訳ありません・・」
無礼を犯した楓の代わりに葵が謝罪する。
「構わん。楓の言うことは正しい。確かに命を弄んでいるのは私らなのかもしれんな・・」


アンケートとらせてください
1 皆さんのように日常系

2 続きの気になる作品を書く。


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<2011/07/03 22:50 セイル>
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