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指輪 − 旧・小説投稿所A

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指輪
− とがびと −
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「旨い!・・・これ、デュアルが狩ってきたの?」

『鮫はな・・・野菜等は、レリイアというリオレイアが運んで来たものだ』

「ふぅ〜・・・こんなに食べたことは、一度も無いよ」

『そうか・・・なら、たらふく食べろ』

この男はあの男とは違う何かを持っている。
俺にある感情を抱かせる何かを・・・。

男は鮫の炙り肉や、果物等をどんどん頬張っていく。
腹を空かせながら生活するなど、想像するだけでも恐ろしいな。

「それで・・・話を、聞かせてくれるよね」

『ん?・・・あぁ、いいぞ』

俺は男にヘリオスという男の話をした。



ヘリオス・マツガという男と初めて会ったのは、約25年前。
ハンターに成り立てだと言うのに、俺に手傷を負わせる程の力・・・否、才があったんだ。
しかし、結局もそのヘリオスは俺に敗れた。
殺すのは流石に俺も嫌だと感じた。
だが、完全に衰弱していたヘリオスは、動くことは愚か、声を出すこともできなかったのだ。
仕方なく、俺はヘリオスを丸呑みにして、巣・・・ここに、連れてきた。

「へぇ〜・・・ヘリオス・マツガって、言う人は凄いんだね」

『何故だ?』

「デュアルに、そんな考えを植え付けたんでしょ?」

『・・・そうなのかもな』


俺は話を続けた。

ある時、ヘリオスは雪山という場所に行くことになったらしい。
何故、俺が知ることができたって?
ヘリオスは俺を家族のように思っていたらしくな、毎日報告にきた。
それに、時には自分から俺の腹に入りたいと言ってきたんだ。
勿論、俺は断らずに共に時間を過ごした。
そして、雪山にヘリオスが行って・・・一週間以上が経った。
しかし、ヘリオスは俺の下には帰ってこなかったんだ。



「どうして?」

『・・・それはだな』



風の噂で聞いたことだが、ヘリオスは雪山に罪人を捕らえに行ったらしい。
しかし、何かの衝撃で雪崩が起きた。
ヘリオスは罪人を雪崩から救おうとしたらしいが、罪人にはそうは思え無かったのだろう。
罪人はヘリオスに【ナイフ】を突き刺して、逃げたらしい。
勿論、刺されたヘリオスはその場に倒れ、雪崩の餌食になった。



「そ、そうなんだ」

『だがな、あいつは不死身だった。雪崩に遭っても、名前を変えて違う土地で暮らしていた』

「そうなふわぁぁあ」

『ククッ・・・寝るか?』

「あぁ・・・」

『よし、俺の腹の中寝るといい』

そういって、俺はクロノという男を腹に納め、寝た。


今更後悔ww
消さなければ良かったねww
<2013/02/26 00:13 ヘリオス>
消しゴム
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