Gポイントポイ活 Amazon Yahoo 楽天

無料ホームページ 楽天モバイル[UNLIMITが今なら1円] 海外格安航空券 海外旅行保険が無料!

鏡 − 旧・小説投稿所A

RSS | 感想 | TOP

− ときの歯車は回る −
|<< < 5 / 10 >>|

「パキア♪」

『どうしましたか?』

「お菓子の城・・・一緒に、食べようね♪」

『ウガビア様が望むなら・・・喜んで』

私は彼女の笑顔を見れるだけで良い。
私には、彼女以外はどうでもいい。
彼女の幸せを・・・笑顔を護るためならば、私はこの身を血で紅くも染めよう。
魂を悪魔にでも売ってやろう。
そして、悪にでもなってやろう。

私のこの命・・・全ては、ウガビアの世界のために・・・。




















「パキア・・・人がいっぱい♪」

彼女は小さな声で近くでうつ伏せに寝ている私に話しかける。
その表情は嬉しそうだが・・・声が、少し震えている気もする。
そう、彼女は嬉しくもあるが、それ以上に緊張しているようだ。
しかし、それもそれで・・・可愛いと、私は思ってしまう。

『はい、人がいっぱいですね。・・・全員、ウガビア様のために来たのだから』

「うん♪・・・そろそろね・・・パキア、お菓子の城よ♪」

彼女の瞳は、嬉しさに輝いていた。
それさえ見れれば、私も嬉しい。
お菓子の城が運ばれると、訪れた来客も仰天していた。
中には呆れているものも見られるが・・・。

「パキア・・・美味しそう・・・いえ、甘そうね」

『ウガビア様の好みだあれば、私は嬉しいです』

「ん?これって、パキアが作ったの?」

『!?・・・え、あ・・・その』

「・・・わぁ・・・凄いわぁ・・・ほら、食べましょう♪」

私はつい言ってしまう。
彼女が気がつかないことを祈っていたが、どうやら・・・今日は、気づいたようだ。
どんな顔をするのかと心配もしたが、必要では無かった。
彼女は今までで、最高の笑顔を・・・幸せそうな顔をしていた。

私はそれを見れるだけで、良かった。
しかし・・・私は・・・笑顔だけでは、足りなくなっていた。
彼女が・・・全てが、欲しかった。
欲求があふれ出すのだ。
日に日に大きくなっていく欲求は、いつまでも抑えられているものでもない。




















「パキア・・・どうしよう・・・」

彼女は泣いていた。


終わりも近いです。
<2013/02/09 19:57 ヘリオス>
消しゴム
|<< < 5 / 10 >>|

TOP | 感想 | RSS
まろやか投稿小説すまーと Ver1.00b