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ゴクッと日常 - 旧・小説投稿所A
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ゴクッと日常
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「ヒヒッ、いらっしゃい・・お前さん何でその二人隠れさせてるんだい?」
腰を低くした老婆の声に、ロンギヌスはギョッと飛び上がっ
た。しかもレムリア達の存在を見極められ、慌てて後ずさりをする。
「そんなに驚かなくて良いさ・・ここの店員はワシ一人なんでな。 監視させてもらっとるよ」
カチッ…『CLAIRVOYANT(千里眼)!!』
意外にもスタッフらしい老婆は、銀色のメモリを彼らに見せ
た。クレイヤボアント・・隠された物を見つけ出したり、人の
細かな動きすらも見逃さないメモリだ。 この老婆はそれで万
引きを防いでいるらしい。
「んでお前さん方…何かいいブツをお探しかい? なんならお薦めのメモリ、体験させてやってもいいよ・・?」
年忌の入った声に震え上がらされ、ロンギヌスは小さく「お願
いします」と呟いた。年齢故に聞き取れないかもと思ったが、
老婆はその声をしっかりと聞き入れ、全員を奥の部屋へと招き入れた。
~裏部屋~
「ここには表のより高品質のメモリが揃ってる・・試すなり何なりしな」
「すご・・1000本はあるなこれ・・」
流石にスタッフ用の部屋だからなのか、展示してあったメモリ
がほんの僅かに思えてくる。しかしロンギヌスがお礼を言おうと
すると、老婆はぶんぶんと首を振った。
「見たところあんたら戦闘用のメモリが欲しいんだろう・・? なら話は早い。実際にあんたら同士で戦ってみな」
唐突にそう言われ、ロンギヌスはうなだれた。この前家の中で大乱闘したばかりだというのに、その上再び争ってみろというのだから無理もない。
「あの~…それは任意ですよ…ね?」
「なに言ってるんだい? ワシも楽しみたいんだ、絶対条件だよ」
レムリアの残念そうな溜め息が、ロンギヌスの背筋を凍らせた。
<2011/05/15 16:04 ロンギヌス>
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