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ゴクッと日常 − 旧・小説投稿所A

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ゴクッと日常

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ピシュゥン…!!

配達員ぐらいしか使わない正面玄関の扉が、埃を巻きながら開く。ロンギヌス逹は久しぶりの外出に、揃って肺が破れる程の新鮮な空気を吸い込んだ。

「いやーそういえば最近外に出てなかったし…どこにも連れてってなかったっけ」

「むぅ…マスターの引きこもり!!」

「いやいやゴメンゴメン、出る必要なかったからさ…」

「ところで何買うの? お菓子いっぱい買っちゃおーよ♪」

深呼吸より深いため息をつき、ロンギヌスはポケットからメモらしき紙を取り出した。意味なくゴホンと咳をして、買うべきものを読み上げる。

「えーっと新型のメモリが発売されたからそれ買うだろ…? あと新しくできたバトルサブウェイでも行ってみるか…」

「えっ、メモリ? 普通の人に売ってたら暴力事件とか起こっちゃうよ?」

「まあそこは…色々コネってもんが必要かな…」

ロンギヌスの不気味さ極まりない悪顔を見て、今度はカイオーガがため息をつく番だった。名目上チャンピオンというものがどれだけ恐ろしいかを、長年で嫌という程知っていた。


「あとレムリア遅くないか…? まさかお化粧に手間取ってるとか言うんじゃ…」

「ドラゴン用のお化粧品って見たことないよ……あっ、来た来た!」

そういったカイオーガの視線の先には、遠くから息を切らしてやってくるレムリアが居た。彼女のぽっこりしたお腹に目がいくのは、ロンギヌスの永遠の性だろう…

「お待たせ…ちょっと探し物してて…」

「レムリアなぁに? そのトランク…」

「ああこれ…? 探してたの。この際全部売り払っちゃおうと思って♪」

レムリアはロンギヌスへと向き直り、カチッとケースの鍵を外した。中には彼の愛用する26本のメモリが、整然と収まっている。ロンギヌスは悲鳴を上げて奪おうとした。


「だめよ♪ こんな危ないもの二度と使わせないわ」

「そ、そんな…ってか今日だって新しくメモリ買いに行くんだぞ!?」

「…ふーん…そう…」

レムリアの軽蔑したような視線を浴び、ロンギヌスは言葉を失う。カイオーガもわざとらしく蝶と遊んでいた。

「そんな悪い子には……」

「えっ、あっ…ああっ…!! だめっ…」

何の前触れもなく頭からかぶりつかれ、ロンギヌスはじたばたと脚を懸命に暴れさせた。慣れたようなピンクの暗い肉洞が見え、恐怖と欲望が心でひしめき合う。

「ちょっとは大人になりなさい? メモリは買うの?買わないの?」

「ぐぅ…か、買うといったら買うっ…!!」

どうやらパスワードがそれだったようで、喉肉の門が少しずつ開き始める。柔らかくも厚い舌に引き込まれ、ロンギヌスの頭は喉に埋まった。

「ぶふぅ…ら…らせっ!! 苦ひい…」

「はぁ…カイオーガ行きましょう? 好きな所連れていってあげる♪」

カイオーガの頭脳は大量のお菓子に埋め尽くされ、体の方はキャンキャンとレムリアに抱きついた。しかし素朴ゆえ恨めしい疑問に、そっと顔を上げる。

「ねぇでもボク達お金もってないよぉ…?」

「ふふっ…心配いらないわ♪」

レムリアが言い終わる前に、彼女の喉辺りから早くも断末魔のような悲鳴が響いた。レムリアはググッと空を見上げると、有無も言わせず主人を呑み込んだ。そして粘性の唾液に濡れた財布だけを、グバッと地面に吐き出す。

「すっごぉーい…!! 器用なんだね♪」

落ちた財布を拾い上げ、カイオーガはニコリと笑みを漏らした。お菓子を夢見て、こちらもトロッとした涎を垂らす。


「さあ行きましょうか…? 3人で♪」

「はぁーい♪」

レムリアはさりげなく手を繋ぎ、甘えかけるカイオーガを笑顔で迎える。しかしその仲睦まじい親子のような絵に、一人入れない者がいた…






グチュゥ…ヌチョッ♪ グプゥ…プニュッ♪

「ぬぐぅ…男に二言は無…!! ぎゃああああああああああああっ!!!!!」

いつもより格段にきつめのお仕置きに、ロンギヌスは赤子のように絶叫する。しかし勿論外の心温まる二人には聞いては貰えず、結局彼は遠いシティに着くまでずっと、手加減なしの胃壁と付き合う羽目となった。


<2011/05/15 16:02 ロンギヌス>消しゴム
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