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3つ目の至宝 − 旧・小説投稿所A

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3つ目の至宝

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〜ポセイドン南通路〜



「や、やめっ・・死にたくない・・」

「ふふ・・殺したりなんかしないわ。ただちょっと・・」

レムリアの白く滑らかな手先が、さらりと兵士の頬を撫でる。
その途端、その兵士はトロンとした目つきになり、ぐらぐらと不安定に揺れ始めた。

「・・眠ってもらいたいだけ・・・」

心地良さそうに意識を失い、彼はぐむむっとレムリアのお腹へと倒れ込む。大音量のいびきが響き渡っていたが、彼女はそれを苦ともしなかった。

なぜならこの兵士で20人目・・辺り一面にはいい顔で眠りこける者の体が折り重なっており、通路のあちこちからスースーと寝息が轟いていたのだ。

「ちょっと手間かけちゃったかしら・・まあ時間あるからいいわよね。」

レムリアは自分の腹にもたれている兵士を抱えると、そっと床へと寝かせた。これが氷竜なら5秒で喰らっていただろうが、彼女は無駄な殺生を好かない平和主義・・・そう、『基本的』には。




ピシュゥン・・!!

「きゃ・・」

兵士を寝かせ、司令室を目指そうとした彼女の翼の下をかいくぐり、素早い弾丸が抜け去っていった。弾丸はそのまま直進して反対側の壁に穴を作った。背後からの発砲にレムリアは即座に振り向いたが、それらしき人物は見当たらない。






見当たらない・・・はずだった。


「そこでなにしてるの?」

「えっ・・」

床に倒れている者達に混じって、撃ったであろう人物をレムリアは瞬時に見極めた。体型や身長からして女性のようだ。


「どうして分かったの・・私の変装術は完璧なはずなのに・・」

「ふふ・・胸の大きさは変えられないものね♪女だもの。」

「っ・・!!」

「まあそれはいいとして・・何かご用?」

ちょっぴり楽しそうに爪をいじるレムリアに、女兵は憤りを感じたのか銃を向ける。立派な武器を持っているとはいえ、その銃口はプルプルと震えていた。

「し、侵入者は即刻排除せよと命令を受けている・・おt、大人しく・・」

「大人しく?」

「と・・投降しなさい・・」

明らかに気迫に欠ける勧告に、レムリアはクスッと笑みをこぼしてしまった。プライドにカチンときたらしく、女兵はすぐに引き金を引く。


<2011/05/15 15:53 ロンギヌス>消しゴム
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