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3つ目の至宝 − 旧・小説投稿所A

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3つ目の至宝

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「つ、ついに・・・見つけた・・」

一人の土にまみれた男が、欠けた祭壇の上にひざまづき、歓喜に汚れた顔をしている。その彼の瞳には、壁に刻まれた三角形の絵が映っていた。

「・・おい!」

「はいっ!」

「今すぐ爆薬・・一番強力な爆薬をもってこい!!もう少しだ・・もう少しで俺たちは!!!」

「は・・はいっ!!」

叫んだ彼の後ろには、数人の部下らしき者達がいた。その内の一人が即座に動き、壁画の三角形・・・その3つの角それぞれに火薬を仕掛けた。全員が下がったのを確認すると、男は手元のスイッチを押す。



ドドギュギュウウウウーーーーン!!!!!!!!

空間を破るような爆音が轟き、壁画は木っ端みじんに吹き飛ばされた。土煙が舞うそのまっただ中を、先程の叫んだ男が期待顔で進みでる。











「あった・・・あったああああああああ!!!!」

三角形の壁画があった向こうに・・三つの物品が埃を被って置かれていた。伝説上存在はありえないと言われたそれらが・・・人類が巨額の費用をかけて探求してきたそれらが・・・今、彼らの目の前にある。


「「やったぞ!とうとう・・」」

「来たんだなここまで・・!!」

「俺たちが今中心・・世界の中心なんだぁ!!」




ロンギヌスの槍・・使いこなす者に戦にて無敗の力が約束されよう。

不滅の石・・それを持つ者、何人も侵すこと叶わぬ。

幻竜の卵・・それを飼いならす者には栄光、全てを破壊する力が与えられん。


・・伝説に残されたこの三品を、彼らは7年間寝る間も惜しんで求め続けたのだ。そしてその団長である彼・・グレイはというと・・







「・・俺が一番・・がんばったんだ・・」

皆が泣き合い喜び合う最中、宝を目前にぼそりと呟く。誰よりも努力したという絶対感と、秘宝に対する貪欲な気持ちが、彼の狭い心の中でひしめきあっていた。


短く汚れた手が、肩にしょい込んだマシンガンを掴んだ。














〜5分後〜


「ハァ・・ハァ・・宝は・・全部俺の・・俺のものだ・・!!」

無惨に転がっている死体達を見て、何とか罪悪感を押さえ込むグレイ。急いで秘宝を全てリュックへと詰め込むと、逃げるようにその部屋を後にした。


栓を抜いた手榴弾を3つ、放り投げて・・


<2011/05/15 15:51 ロンギヌス>消しゴム
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