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後ろの正面だあれ − 旧・小説投稿所A

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後ろの正面だあれ

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「はたまた、今世界でも存在が認められようとしている・・ドラゴンの目撃情報もあるようです。」

カメラに向かって、話を淡々と続けていくキャスター。そのほんの数メートル後ろからカイオーガがこっそり近づいていたが、カメラも本人も知る由が無かった。


「えーそれではただ今より入っていきたいと思いm・・きゃあっ!」

突然すっ頓狂な声を上げ、キャスターは尻餅をつく。当然だが、カメラにも記録されていた。

「い、今のカットでお願い・・」

スタッフ「どうしました?」

「な、なにか湿っぽいものが・・背中に・・」

まだ何も成し遂げていないというのに、キャスターは既にガタガタ震えていた。都会の人間にはよくある事かもしれない。




〜〜〜〜〜〜





「兄さん!!なにストレートに舐めてるんですか!バレたら・・」

「だぁってあの人からいい匂いがしたんだもん・・味見したくなって♪」

「それ香水よ。多分。」

レムリアが呆れたように言い放つ。その手の中に握られていたツタージャはするりと抜け出すと、カイオーガの頭の上へとジャンプした。

「おっとっと・・とにかく気をつけよう?捕まると何されちゃうか・・わからないもの。」

「そうでs・・あ、氷竜はどこです?」

「「「え?」」」


4人はいつの間にやら姿を消している氷竜を求め、慌てて辺りを見回す・・・までもなかった。



「だ、だれか警察に連r・・うわああああっ・・!!」

バクン・・アグぅ・・・ぐぉくりっ・・!!

派手にスタッフ達に涎を浴びせ、ひるんだ隙を見て丸飲みにしていくという・・悲惨極まりないその光景に、4人はがくりと肩を落とす。中には完全に凍りつかされた者もおり、人間の彫刻が2体ほど転がっていた。

4人はすぐさま駆けつけ、大量捕食をやめさせる事には成功した。しかしその後の処理は・・



「この二人元に戻るかなぁ〜?」

カイオーガは氷の彫刻になった二人を口へ放り込み、ぬちゃぬちゃと唾液と温度で氷を溶かしていく。しかし氷を舐め続けるのには無理があったのか、僅か5秒で舌袋に任せてしまった。

氷竜に呑み込まれたスタッフは、ラティオスとツタージャによる壮絶な説得の結果、なんとか吐き出してもらえた。早くも全員とろけかかっていたため、レムリアが仕方なしに手当する羽目となった。

そして、実行犯である氷竜本人はというと・・




グイッ・・
「や、やめて・・」

「おい・・『目撃されたドラゴン』てのは誰のことだ?」

女性キャスターにも容赦なく詰めより、掴みよせて尋問(拷問)していた。氷の餌食になったあの二人同様、首がパキパキと凍りつき始めていた。

「うぅ・・あなたよ・・上から取材を命令されて・・」

「ほう?それは俺を捕らえることと解釈してもいいか?」

「ち、ちがぁ・・ひがぅ・・」

口が凍っていくのを感じ、キャスターは低く叫ぶ。しかし彫像ができあがってしまう前に、ラティオスがその巨大な手を離させた。

「まあ落ち着いてください・・そこまで問いつめる必要もないじゃないですか。」

「ちっ・・」

案外素直に注意を聞きうけ、氷竜は手を離した。キャスターはズルズルとくずおれると、ラティオスに感謝の目を向けた。

「あ・・ありが・・t・・」

「気にしないでください。それより早くこの森から逃げられた方がいいのでは?確かにここにはアナコンダも・・」

ちらっと氷竜に目を移すラティオス。

「・・凶暴な肉食ドラゴンもいますしね。」

「は、はいぃ・・」

女性はマイクもカバンも放り投げたまま、あたふたと震える足取りで道を進んでいった。


<2011/05/15 15:45 ロンギヌス>消しゴム
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